ななつさがり

デジタル大辞泉

ななつ‐さがり【七つ下（が）り】

読み方：ななつさがり

１

㋐今の午後4時を過ぎたころ。

㋑「七つ下がりの雨」の略。

２ 午後4時を過ぎたころの状態。特に、空腹を感じている状態。

「刻限は知らねども、わが腹は—」〈浄・浦島年代記〉

３ 物が古びること。衣服などの色がさめること。七つ時分(じぶん)。七つ過ぎ。七つ半。

「羊羹(やうかん)色の小袖に、おなじ縮緬(ちりめん)の羽織、—とおぼしきを引っかけ」〈滑・六あみだ詣〉

隠語大辞典

申刻下

読み方：ななつさがり

1. （一）古びたる粗服のこと。日中は人目恥しく、申刻下りの夕方に初めて著て歩かるるとの義。（二）七つ下りの雨の略、四十歳を越えての道楽にてやむことなしといふ謎。
2. 衣服などの古くなれること。盛りを過ぎて傾きかけたること。欠乏し来れることを意味す。七下りとは昔の申刻下りの意にして、日中は恥かしくて着られず、夕方（申刻下り）に初めて着るべしとの意より来る。
3. 染色の褪せたよれよれになつた衣類のことをいふ。
4. 古びた特に染色の褪せた衣類のこと、夜でなければ着られない意。七つは午後四時頃のことで、それ以後が七つ下り。

分類 俗語、東京

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