トルーマン宣言
【英】: truman declarations
1945 年 9 月 28 日に、米国トルーマン大統領が行った二つの海洋政策に関する宣言。(1) 大陸棚に関するトルーマン宣言:開発技術の進歩に伴い、領海の外側の海底から石油などの鉱物資源を採取することが可能になってきた。そこで米国は、大陸棚が沿岸国陸地の延長であり、その資源も領域内資源の延長であるので、自己防衛のためこれらの資源に対する活動を監視しなればならないことを、この主張の理由にする。そして宣言において、公海の下にあるが米国の海岸に接続する大陸棚の地下と海底の天然資源を、米国に属しその管轄権と管理に服するものと見なすこと、他国との間の大陸棚の境界は衡平の原則に従って決定されること、大陸棚上部水域の公海としての法的地位に影響を与えるものではないことを主張したのである。このトルーマン宣言に示された原則を基礎にして、現在の大陸棚制度が発展してきたものとみることができる。(2) 保存水域に関するトルーマン宣言:米国の沿岸沖の公海漁業について、第二次世界大戦の終結に伴い再度外国漁船が進出してくる可能性があるため、これまで米国民だけが漁業を行ってきた水域については米国が、米国民と他国民とが共同して漁業を行ってきた水域については他国との協定に基づいて、保存水域を設定して漁業資源の保存を計るという、米国の政策を宣言したものである。 |

- とるーまんせんげんのページへのリンク