トランスネフチ
【英】: transneft
ロシア国内の原油幹線・輸出パイプライン(総延長は約4万8,000km)を独占的に保有・運営する企業。 地域別のパイプライン運営子会社11社に加えて補修・整備等を担当する子会社11社で構成されている。 1993年8月に設立。トランスネフチの議決権付き株式はすべてロシア連邦政府が保有している。取締役会メンバー9人のうちワインシュトック社長とシュコロフ副社長以外の7人がロシア連邦政府から派遣されている。なお、フリステンコ産業・エネルギー大臣がトランスネフチの取締役会会長を兼務している。 トランスネフチはロシア石油産業の「生命線」である旧ソ連時代からの既存の欧州向けの原油輸出パイプラインを受け継ぐとともに、バルチック・パイプライン・システム(Baltic Pipeline System:バルト海沿岸のプリモルスクに積み出し港がある)を新設し、輸送能力増強を図っている。また、ロシアの原油輸出先の多様化を視野に入れて、東シベリア原油パイプライン建設プロジェクトの第一フェーズ(タイシェット・スカヴォロディーノ間)にも2006年4月に着工した。 トランスネフチは自社の原油幹線・輸出パイプラインの使用割当量を各石油企業に対して認可する権限を持っているが、パイプライン使用料金に関しては連邦料金庁の認可を受ける必要がある。 (小森 吾一、2007年3月) |

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