ターボ・ドリル
【英】: turbo-drill
泥水の力によって回転し、ビットを回転させる坑内用具をいい、普通、ビットの直上に付けられる。大体の構造は、被回転軸の周りに数枚の羽根の付いたローターとステーター(これは被回転軸に密着していないで、羽根はローターと逆方向になっている)が交互に数十から数百段組み合わさったものが、長い円筒に収められたものである。これをドリル・ストリングの下端に付け、ビットを被回転軸の下に付けて坑底に下ろして泥水をポンプすると、泥水はローターの羽根にぶつかって被回転軸を回そうとする。そしてはね返って下のステーターの羽根にぶつかり、また下のローターの羽根にぶつかるというように、順々に同じことを繰り返してビットのノズルから出ていく。泥水が一つ一つのローターの羽根にぶつかって、被回転軸を回転させようとする力は小さいけれども、段数が多いとビットを回して地層を掘れるぐらいの力になる。このドリル・ストリング全体を回転させないでビットだけを回転させる掘削方法は、ソ連などでは一般的になっているが、欧米やわが国ではまだ傾斜掘りのときに使用されるぐらいである。わが国や欧米で一般的でない理由は、ターボ・ドリルの高速回転(300 ~ 800rpm )に耐えるビットがないためである。しかしダイヤモンド・ビットやベアリングの丈夫なローラー・ビットの開発によって次第に一般化してきているようである。 |

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