その他の妻たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 20:26 UTC 版)
「フィン・マックール」の記事における「その他の妻たち」の解説
12世紀の詩人Gilla Mo Dutu Úa Caiside(英語版)による女性たちの伝説(英語版)ではフィンの妻として、スウィルナト(Smirnat)、モングフィン(Mongfhind)、"そばかす"のアルヴァ(Albi Gruadbrec)の三人の名が挙げられている。 その中の一人、アルヴァは金糸銀糸を用いた手芸、美貌、家柄、慎み深さ、詩の技巧に並ぶ者はないコーマックの愛娘であり十人姉妹の末妹だった。アルヴァの姉のグラーニアがディルムッドと一緒に暮らすようになった後、フィン・マックールはコーマックと対立してフィアナの指揮権を取り上げられた。しかし依然としてフィンを慕う兵士たちはコーマックに対して公然と不満を露わにしたうえに、追放者たちがこぞってフィンのもとに集うようになった。そのため、ついにフィンとコーマックは和解することになった。こうしてフィンはフィアナ騎士団の長に復帰し、グラーニアとは法的にも正式に離婚することになった。そしてまた、コーマックは自らの娘とフィンを結婚させようと考え、王女たちはドルイドに相談した。 そして最後に相談したのがアルヴァであり、彼女は翌朝にターラの平野に夫となる者が来るので見てくるように助言された。果たしてそれはフィン・マックールだった。ターラに来たフィンは知恵に長けた女性を求めており、ふさわしい娘はいないかとコーマックに尋ねた。コーマックは自分で探されるが良かろうと答えて、フィンは王女たちのもとに案内された。そこで彼女たちに謎々を問いかけたところ、アルヴァただ一人が答えることができた。アルヴァと次々と謎の問答を行って満足したフィンは彼女に結婚に同意するかどうかを確認し、結婚を申し出た。 アルヴァは老いたフィンを厭わず、試すような意地悪なフィンの問いにも機知に富んだ受け答えをしてみせた。このようにしてアルヴァはフィン・マックールと結ばれ、三人の子を産んだのだった。また、彼女との婚姻によりフィンの髪も金色に戻った。 近代に収集されたスコットランドの民話にはフィンとの謎かけ問答が伝わっているが謎に答える女性はアルヴァではなくグラーニアに入れ替わっている。
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