その他のマルクス経済学の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 04:04 UTC 版)
「マルクス経済学」の記事における「その他のマルクス経済学の特徴」の解説
資本を独自の運動法則を持つ主体と捉え、資本家を資本の運動を担う、資本という経済的カテゴリーの人格化と規定した。 失業者は産業予備軍(= 相対的過剰人口)として資本によって再生産されているとした。 再生産の諸条件について、再生産表式を用いて検証した。 資本の有機的構成の高度化に伴う利潤率の傾向的低下の法則を指摘し、恐慌の根拠について考察を加えた。 産業資本と商業資本からなる現実資本と、利子生み資本、架空資本または擬制資本の間の乖離を指摘し、景気変動についてのリアルな分析を行った。 古典派経済学の三位一体的定式(trinity formula)を退けた。 株式会社というものを、実体としての資本家の存在を消滅させるが故に「消極的な資本の揚棄」として評価し、労働者が株主であるような生産協同組合を「積極的な資本の揚棄」がなされたものとした。 マルクスが分析の対象とし、『資本論』で理論化したのは、当時最も発展した資本主義国であった19世紀イギリス資本主義であり、20世紀以後飛躍的に発展した資本主義を十分に捉えてはいないという時代的制約を持っている。マルクス以後のマルクス経済学の代表的な著作としては、ルドルフ・ヒルファーディングの『金融資本論』や、レーニンの『帝国主義論』がある。
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