支離滅裂
支離滅裂(しりめつれつ)とは、趣旨がばらばらで、一貫性に欠けているさまを意味する語。内容の矛盾した発言や主張において用いられることが多い。言動と行動が一致しないときなどにも用いる。
【支離滅裂の語源】
支離滅裂は、 「支離」という単語と「滅裂」という単語の組み合わせによって成り立っている言葉である。「支離」とは、「細かくばらばらに離れる、めちゃめちゃになる」という意味である。また「滅裂」とは、「統一性がなく形を失う、ずたずた にする」という意味を表している。
【支離滅裂の用法と例文】
支離滅裂の例文として、下記のようなものが挙げられる。
「緊張してしまって、スピーチが支離滅裂な内容になってしまった」
「彼の主張は支離滅裂で、聞いている人は誰も理解することができなかった」
「話の最初と最後で、言っていることが逆だった。支離滅裂だったよ」
「支離滅裂な話は、もううんざりだ」
【支離滅裂の類語と使い分け】
支離滅裂の類語には「滅茶苦茶(めちゃくちゃ」がある。まったく筋道が通っておらず、混乱している様子などを表す意。支離滅裂は、主に言動や主張など「言葉」について用いられることが多いが、滅茶苦茶は言動にも行動にも用いられる点が特徴である。
他にも、支離滅裂の類語には「趣旨が伝わらない」という意味合いにおいて、「頓珍漢(とんちんかん)」という言葉がある 。「頓珍漢」とは、ある程度皆が行動や言動が予測できる、または正解があると思われるようなことに対して、的外れの言動や行動をすることをいう。支離滅裂は、発言主の言動そのものに矛盾があって聞いている側が意味を理解できないことが多いが、頓珍漢は皆が選ぶであろう正解からずれているときに用いられることが多い。「支離滅裂な発言だ」の場合は「発言の内容の意味がわからない」ということになるが、「頓珍漢な発言だ」の場合は「的外れな発言だ」という意味になる。
【支離滅裂の対義語】
支離滅裂の対義語には「理路整然(りろせいぜん)」がある。「理路整然」とは「話の道筋が通っていて、矛盾がない」という意味である。「理路整然とした彼のプレゼンテーションは、聴衆からも評判が良かった」などと用いる。
他には支離滅裂の対義語として「首尾一貫(しゅびいっかん)」が挙げられる。「首尾一貫」とは、考え方が最初から最後まで一貫して変わらないことを表す。
しり‐めつれつ【支離滅裂】
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