いつか、静かの海に
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 22:39 UTC 版)
生まれてすぐに母親に捨てられ、暴力的な父親に虐待を受けながら育った沢村克也。生活のリズムが異なる父親とは、互いに顔を合わせるのを避けるように生活していた。ある日の夜、食べ物を買いに外出した克也は、公園のすべり台の上で奇妙な動きをする曾根という男性と出会う。食べ物にを買うには所持金が足らず、曾根が好意で食べ物を分けてくれることになる。曾根のアパートの玄関から、乳白色の肌をした不思議な雰囲気の女性が寝ているところが垣間見えた。 後日、克也がお礼に訪ねると、克也の興味を見抜いたように、女性のことを教えてくれる。女性は曾根の「お姫さま」で、月生まれの月星人だという。毎夜、月のレンズを使って集めた月の水をあげて少しずつ成長しているのだという。「お姫さま」にすっかり魅了された克也は次第に曾根の信頼を得ていく。無理な生活がたたった曾根は体を壊し、「お姫さま」の今後を克也に託す。克也はとりあえず「お姫さま」を自宅へ連れ帰るが、曾根から聞いた彼女の命を保つ「月の水」を集めるレンズの作り方に二の足を踏み、結局レンズを作る勇気が湧かないまま、小さくなっていく「お姫さま」を見守るのだった。
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