一貫操業
【英】: integrated operation
石油産業は、石油の探鉱・開発・生産、すなわち石油開発部門(上流部門あるいはアップストリーム)と精製・輸送・販売(下流部門あるいはダウンストリーム)の 2 部門に大別することができる。この 2 部門、すなわち石油の開発から製品の輸送・販売までを一社で行っている場合、これを一貫操業を行っているといい、そのような石油会社を一貫操業石油会社(integrated oil company)という。 わが国では、1941 年(昭和 16 年)まで一貫操業石油会社が存在したが、同年、国策上の観点からわが国の石油会社の開発部門を分離して、それらを統合して帝国石油(株) を設立して以来、一貫操業石油会社は存在しなくなった。すなわち石油開発会社と精製・販売会社とは完全に分離してしまったが、このような状態は欧米先進国の石油会社ではみられない独特なものとなっている。一貫操業が存在しないということは、日本企業による海外開発原油の精製会社による引き取りの面などで円滑を欠くなど、わが国の石油政策遂行上、一つの大きな障害となっており、石油産業の一貫操業化(integration)を含む集約化を望む声がある。最近ではわが国でも、精製・販売会社による開発部門への進出が盛んになってきており、一貫操業化の傾向が強まりつつある。 |

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