天下り(あまくだリ)
それまで勤務していた官庁と密接な関係にある私企業や公団・公社などに、退職した公務員が再就職することをいう。離職後の2年間は、原則として禁止されているが、人事院が承認すれば天下りができる。
天下りは、公務員がその地位を利用して退職後の就職を有利にしたり、官庁の内部事情に精通した人材を取り込みたいとの企業の思惑が交錯するなど、公務の公正な執行を妨げる恐れがある。そのため、天下りをするには人事院の承諾を得なければならないと国家公務員法に定められている。
人事院は毎年、天下りの実態を明らかにするため、国会と内閣に「天下り白書」を報告している。2000年に行われた国家公務員(本省準課長級以上)の天下りの件数は40件であり、調査を始めた1963年以来、最低の水準となっている。
国家公務員のキャリア組には、同期に入省した者の中から事務次官を出すと、残りは勇退するといった慣行があるようだ。そのため、50歳前後から退職・再就職に向けた準備をするのが通例で、民間企業へ再就職しているという実態がある。
(2001.04.04更新)
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