『兎の眼』事件
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しかしその後、灰谷は『兎の眼』(1974年、理論社。1984年、新潮文庫)でも糾弾を受けることとなる。問題となった表現は、登場人物「鉄ツン」の愛犬キチが野犬狩りに遭ったのを子供たちの知恵で奪い返すくだりにおける 落ちつけ鉄ツン。おまえひとりで犬とりのところへいったって、どうするんや。相手は小谷先生とちゃうねんぞ。かみついたって泣いてくれる相手とちゃうねんぞ。お前の方がぶんなぐられて、キチといっしょにと殺場行きじゃ。 という台詞であった。 この表現は「屠場は怖い」という差別意識を利用したものとして糾弾を受け、新潮文庫版では途中の増刷版から削除されている。
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