「シナリオ」は戯曲か?
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 15:40 UTC 版)
劇映画やテレビドラマの脚本(シナリオ)を戯曲と呼べるかという問題がある。日常会話や文章などでは両者は区別されるのが普通である。しかし、シナリオを英語で"screenplay"(映画脚本の場合)とか"teleplay"(テレビ脚本の場合)などと言い、戯曲は英語で"play"だから、これらは「映画用戯曲」、「テレビ用戯曲」などとも翻訳可能である。また、公立図書館などでシナリオ本は戯曲に分類されている(本棚の“戯曲”と表示された場所に置いてある)という事実もある。以上から、シナリオもまた戯曲の一種であると考えて構わない、という見方も可能である。 筒井康隆は、「文藝時評」(河出書房新社・刊)という著書の中で、シナリオライター兼小説家である筒井ともみの作品を論評した際に、「戯曲=文学、シナリオ=非文学という区分けはもう意味が無い」という趣旨のことを書いている。これも、単なる映画作りのための設計図としかみなされていないシナリオと、すでに文学の一ジャンルとして認定されている戯曲との境界が曖昧であることを示すものであろう[独自研究?]。
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