「カラマーゾフの兄弟」説とは? わかりやすく解説

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「カラマーゾフの兄弟」説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 09:03 UTC 版)

蜘蛛の糸」の記事における「「カラマーゾフの兄弟」説」の解説

カルマ材源以前には、ドストエフスキー1890年出版した長編小説カラマーゾフの兄弟』における「1本の」の挿話着想した作品であると考えられていた。 昔あるところにそれはそれは意地の悪い女が住んでいて、ぽっくり死んでしまいました。死ぬまでひとつとして美談がありませんでした悪魔たちその女つかまえ、火の湖に投げ込みました。そこで、その女守護天使がそばにじっとたたずみながら考えました。 「何かひとつでもこの女が行なった美談思いだして、神さまお伝えできないものだろうか」、と。 そこでふと思い出し神さまにこう告げたのでした。 「この人野菜畑で一本引き抜き乞食女に与えました」、と。 すると神さま天使答えました。 「ではその取ってきて、火の湖にいるその女差しだしてあげなさい。それにつかまらせ、引っぱるのです。もしも湖から岸に上がれれば、そのまま天国に行かせてあげよう。でもその切れてしまったら、今と同じところに残るがよい」 天使は女のところに駆け出し差しだしました。 「さあ女よ、これにつかまって上がってきなさい」 そこで天使はそろそろと女を引きあげにかかりました。そしてもう一歩というところまで来たとき、湖のほかの罪びとたちが、女がひっぱり上げられるのを見て一緒に引きあげてもらおう女にしがみついたのです。 するとその女は、それはそれは意地の悪い人でしたから、罪びとたちを両足蹴りおとしはじめたのでした。 「引っぱりあげてもらってるのはわたしで、あんたたちじゃない、これはわたしので、あんたたちのじゃない」 女がそう口にしたとたん、はぶつんとちぎれてしまいました。そして女は湖に落ち今日今日まで燃えつづけているのです。 そこで天使泣き出し立ち去りました。 — 『カラマーゾフの兄弟3』光文社古典新訳文庫78から

※この「「カラマーゾフの兄弟」説」の解説は、「蜘蛛の糸」の解説の一部です。
「「カラマーゾフの兄弟」説」を含む「蜘蛛の糸」の記事については、「蜘蛛の糸」の概要を参照ください。

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