〈帝国〉とは? わかりやすく解説

第三帝国 (トラベラー)

(〈帝国〉 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/29 15:04 UTC 版)

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第三帝国(だいさんていこく、: Third Imperium)は、テーブルトークRPGトラベラー」の背景となる架空の恒星間国家である。

普通は単に〈帝国〉と呼ばれる。帝国暦0年(西暦4565年)にシリア連合のクレオン・ズナスツによって、コア宙域で建国された。〈帝国〉は数次にわたる宥和作戦によって急速に拡大した後、ゆっくりした拡張を続け、帝国暦600年頃に安定期を迎える頃には、かつての第一帝国と第二帝国の領土をほぼ吸収するに至った。

政治体制

〈帝国〉は封建制連合体の一種と見なせる。〈帝国〉に加盟する諸世界は、納税し、「上級法」と呼ばれる〈帝国〉の基本法を遵守する義務を負う。その見返りに、〈帝国〉は諸世界間の宇宙空間の治安を担当し、恒星間貿易を保護し、移動と商業を奨励し、諸世界間の外交関係を調停する。以上の範疇外の物事については、個々の世界にゆだねられる。

加盟世界での〈帝国〉の権威は、さまざまな種類の代表部、官僚組織、基地によって代表される。時には、皇帝権力を延伸するために、大規模な〈帝国〉直轄領が設定されることもある。

宥和作戦期に、アルテンサス帝は宇宙空間を六つの「領域」に区分けし、それぞれ統括者として大公を任命した。

大公には、領域内の諸星系の平定と〈帝国〉への編入が命じられた。六つの領域は以下の通りだが、全体が〈帝国〉に編入されている領域はほとんどない。(括弧内は包含する宙域の名前)

  • シリア(コア、フォーナスト、マッシリア、デルフィ)
  • ヴランド(コリドー、ヴランド、ガシェメグ、ダグダシャアグ)
  • ゲイトウェイ(レイ、グリマードリフト・リーチ、ゲイトウェイ、クルーシス・マージン)
  • イレリシュ(イレリシュ、ザルシャガル、リーヴァーズ・ディープ、ダイベイ)
  • アンタレス(リシュン、アンタレス、メンダン、アムドゥカン)
  • ソル(ディアスポラ、オールド・エクスパンス、ソロマニ・リム、アルファ・クルーシス)

デネブ領域

589年、第一次辺境戦争の間に、七番目の領域であるデネブ領域(スピンワード・マーチ、デネブ、トロージャン・リーチ、レフト)が創設された。大公が任命される予定だったが、〈帝国〉で「内乱」が勃発したために頓挫した。

「内乱」終結後、歴代の皇帝は自分に匹敵する人物の存在を警戒して、〈帝国〉政府における大公の権力の弱体化をはかった。このため、デネブ大公は任命されないままとなった。結果、「領域」の重要性は低下していった。各大公には、騎士や准男爵を叙爵する権限が残された。

第四次辺境戦争が終わると、この戦争によって明らかになった通信ラグの問題に対処するため、ストレフォン帝は〈帝国〉の危機に迅速な対応ができるよう、大公の地位の強化を考えた。皇室会議の反対にもかかわらず、ストレフォンは「領域」を帝国海軍の管轄領域として格上げし、「領域」政府に徴税権を復活させた。さらにストレフォンは、大公に地元レベルでの立法と行政の権限も与えている。

参考

〈帝国〉は銀河帝国の衣鉢を継ぐ国家である。

  • 第一帝国(ジル・シルカ):ヴィラニ人の帝国。
  • 第二帝国(人類の支配):第一帝国を征服した地球人(ソロマニ人)の帝国。「人類の支配」はジル・シルカを吸収したことによって生じた停滞の犠牲となって滅んだ。
  • 第三帝国:「人類の支配」崩壊後の「暗黒時代」を経て誕生した恒星間国家。シリア連合と呼ばれる惑星連合体が、旧帝国の諸世界を併呑して創建された。

第三帝国の皇帝

以下は第三帝国の皇帝一覧である。

帝号 治世 王朝
1 クレオン1世 0-53 ズナスツ
2 クレオン2世 53-54 ズナスツ
3 アルテンサス 54-166 レントリ
4 マーティン1世 166-195 レントリ
5 マーティン2世 195-244 レントリ
6 クレオン3世 244-245 ズナスツ
7 ポーフィリア 245-326 レントリ
8 アンギスタス 326-365 レントリ
9 マーティン3世 365-456 レントリ
10 マーティン5世 456-457 レントリ
11 ニコル 457-475 レントリ
12 クレオン4世 475-555 該当せず
13 ジェローム 555-582 該当せず
14 ジャクリーン1世 582-606 該当せず
15 オラヴ 606-609 提督皇帝
16 レーモン1世 609 提督皇帝
17 コンスタンタス 609-610 提督皇帝
18 ニコライ 610-612 提督皇帝
19 ジョージ 612-613 提督皇帝
兵舎皇帝時代 613-615 提督皇帝
20 クレオン5世 615-618 提督皇帝
21 ジョセフ 618 提督皇帝
22 ドナルド 618 提督皇帝
23 エムディリ 618-619 提督皇帝
24 キャサリン 619 提督皇帝
25 レーモン2世 619 提督皇帝
26 ジャクリーン2世 619 提督皇帝
27 ユスティ 619-620 提督皇帝
28 マラーヴァ 620 提督皇帝
29 イワン 620-621 提督皇帝
30 マーティン6世 621 提督皇帝
31 ギュスタス 621-622 提督皇帝
32 アルベラトラ 622-629 (摂政) 629-666 アルカリコイ
33 ザキロフ 666-688 アルカリコイ
34 マーガレット1世 688-736 アルカリコイ
35 パウロ1世 736-767 アルカリコイ
36 トムトフ1世 767-768 アルカリコイ
37 パウラ2世 768-836 アルカリコイ
38 トムトワ2世 836-908 アルカリコイ
39 マーガレット2世 908-945 アルカリコイ
40 スティリクス 945-989 アルカリコイ
41 ガヴィン 989-1031 アルカリコイ
42 パウロ3世 1031-1071 アルカリコイ
43 ストレフォン 1071-現在 アルカリコイ

関連項目

外部リンク


〈帝国〉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 00:20 UTC 版)

皇国の守護者」の記事における「〈帝国〉」の解説

〈皇国〉より北にあるツァルラント大陸大半支配する大国1000年近い歴史持ち何度かの王朝交代経て拡大してきた。東方辺境領には副帝置かれている。紋章三ツ首龍。〈皇国〉対す貿易赤字が元で東方辺境領を中心に経済的政治的混乱広がりつつあり、それを解消するために〈皇国〉侵攻が決せられた。 経済 巨大な帝国領土の経済は、わずか20人ほどの大商人がそのすべてを支配している。農奴制大商人支配いまだに維持されている封建制である。東方辺境領の経済極めて政治的な判断から独自経済弱体なままにとどめてかれている領土 西方諸侯領 ツァルラント大陸西部にあたる〈帝国〉領の一つ。“西方への拡大”と称される侵略皇紀二〇年頃には後の西方諸侯領ほとんどすべてが〈帝国〉の版図組み込まれた。しかし、その諸勢力―ツァルラント西端北部諸部族アスローン諸王国南冥民族国家群―の強力な抵抗原因侵略停滞している(皇国との戦争中に再びアスローン戦争が始まる)。 本土 東方辺境領 “東方への猛撃”と呼ばれた侵略新たに〈帝国〉領となった皇紀前八二年から100年経たずにツァルラント大陸東部過半蹂躙し、現在は〈帝国〉副帝家であるユーリア支配している。

※この「〈帝国〉」の解説は、「皇国の守護者」の解説の一部です。
「〈帝国〉」を含む「皇国の守護者」の記事については、「皇国の守護者」の概要を参照ください。

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