ぶ‐ぜん【×憮然】
読み方:ぶぜん
[ト・タル][文][形動タリ]失望・落胆してどうすることもできないでいるさま。また、意外なことに驚きあきれているさま。「—としてため息をつく」「—たる面持ちで成り行きを見る」
[補説] 近年、「憮然たる面持ちで」とした場合、「腹を立てているような顔つき」の意味で使われることが多くなっているが、本来は誤り。
文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「憮然として立ち去った」を、「失望してぼんやりとしている様子」と「腹を立てている様子」の、どちらの意味だと思うかを尋ねたところ、次のような結果が出た。
平成15年度調査 | 平成19年度調査 | 平成30年度調査 | |
失望してぼんやりとしている様子 (本来の意味とされる) | 16.1パーセント | 17.1パーセント | 28.1パーセント |
腹を立てている様子 (本来の意味ではない) | 69.4パーセント | 70.8パーセント | 56.7パーセント |
憮然
出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 04:31 UTC 版)
名詞
憮 然(ぶ↗ぜん)
誤用
「腹立たしげなさま」「不機嫌そうなさま」の意味で用いられる例が多い。この意味で理解をする者は増加傾向にあり、文化庁が実施した「平成19年度 国語に関する世論調査」では、70.8%がこの意味で認識していることが明らかになった[1]。
大手の報道機関各社は、「日本語の乱れ」という観点からこのことを報道した[2]が、当の報道機関も、専らこの意味で「憮然[3]」の語を用いている。例えば「首相はにらみつけるような視線を送り、ぶぜんとした顔を浮かべた」[4]などの例である。
なお、『大辞林』(三省堂)には「思いどおりにならなくて不満なさま」という語義が掲載されている。誤用が浸透している現状を踏まえての措置なのか否かは不明である。
活用
翻訳
- 英語: depressed, be disappointed
関連語
「 憮然」の例文・使い方・用例・文例
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