信玄袋とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 表現 > 信玄 >  信玄袋の意味・解説 

しんげん‐ぶくろ【信玄袋】

読み方:しんげんぶくろ

布製平底の手提げ袋で、口をひもで締めるようにしたもの明治中期以降から流行和服着た女性小物入れなどに使う。名の由来未詳合切袋(がっさいぶくろ)。


頭陀袋

( 信玄袋 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 20:34 UTC 版)

頭陀袋(ずだぶくろ)とは、

  1. 比丘僧侶)が、乞食托鉢の際に使用するのこと。
  2. 上記用語が転用された一般的な袋、雑多なものを運搬するための簡易な布製の袋のこと。
托鉢僧が頭陀袋を使用している様子

名前の由来と用途

“頭陀”(ずだ)とは、梵語のDhūta(ドゥータ、意味:払い落とす、棄捨)の漢訳音写であり、仏教僧侶が行う修行(頭陀行、乞食の行)のことである。したがって、頭陀袋とは、本来この頭陀行を行う僧侶が、携行用に用いた袋のことであった。「頭陀」の梵語の発音はドゥータであり、「杜多」とも音写されるが、辞書では、「頭陀袋」は「ずだ袋」と濁ったもののみが立項されている(日本国語大辞典、例文仏教語大辞典)。

唐代末から五代時代にかけての中国の僧である契此は、背負った布製の頭陀袋がトレードマークであったことから布袋と呼ばれるようになった[1]

狩野興以「布袋図」17世紀

別名として三衣袋(さんえぶくろ)、衣嚢(えのう)、打包(だほう)ともいわれる。これらは、もと比丘が山野を行脚する時に、僧伽梨(そうぎゃり)・鬱多羅僧(うったらそう)・安陀会(あんだえ)という3つの衣(三衣)が塵や埃、土で汚れないように入れたものである。したがって本来の用途はこれらの僧衣を入れるための袋であった。

しかし時代を経ると、これらの衣だけでなく行乞で供養してもらった物などや仏具なども入れるようになった。したがって、今日、運搬用で雑多な物を入れる袋を“ズタ袋”などというのはここに由来する。

また後世になって、仏式葬儀の際、死者の首から提げる袋も“頭陀袋”というようになった。これは、これから仏教修行の旅に出るという意味合いであり、白い布製の頭陀袋の中には、紙に描いた六文銭を入れる。

形状

頭陀袋は本来、衣食住の欲を払い落とす“頭陀行”を行う僧侶が用いるものだったため、構造は非常に簡素である。

最も単純な構造のものは、一枚布で袋部分から蓋までを兼ねる。袋の両端には穴を開け、首から提げるための紐を縛りつける。

近代では、上記の仏教における“頭陀袋”という語から転用され、一般的な運搬用の袋をも指して呼ばれるようになった。現代では、袋にマチをつけたり、内部を仕切る構造にしたり、紐についても縛るのでなく直付けのものもある。ただし、それらは単なる和風ショルダーバッグと認識される場合もある。

脚注

  1. ^ 八波浩一. “仙厓と布袋―布袋の姿をかりた仙厓の思い”. 出光美術館. 2019年12月4日閲覧。

「 信玄袋」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



 信玄袋と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「 信玄袋」の関連用語

 信玄袋のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



 信玄袋のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの頭陀袋 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS