長良川球場 歴史

長良川球場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 22:37 UTC 版)

歴史

現在、岐阜メモリアルセンターがある岐阜市長良福光には、1965年開催の岐阜国体にあわせて前年の1964年に開場した岐阜県営野球場などのスポーツ施設があり、また約200 m離れたところには岐阜刑務所があった。しかし、いずれも老朽化などにより閉鎖され、刑務所も市内則松に移転。これらの跡地は総合運動公園「岐阜メモリアルセンター」として再整備される事になった。敷地は1988年に開催された「ぎふ中部未来博」のメイン会場として使用され、未来博終了後からメモリアルセンターの整備事業が本格的に始まり、このうち長良川球場は1991年春に完成、4月1日に開場した。同年以降高校野球社会人野球などアマチュア野球公式戦が行われている他、プロ野球公式戦も開催されている。

このうち、名古屋市に本拠地を置く中日ドラゴンズが毎年、主催公式戦とオープン戦をそれぞれ1試合ずつ開催している。うち公式戦については、かつてはナゴヤドーム3連戦の初日もしくは最終日の試合を長良川で開催する形式を執っていたが、2000年からは福井県営球場との2連戦で開催されるようになった。これは以前、同球団が毎年開催する「北陸シリーズ」が、福井と石川県立野球場金沢市)、富山市民球場アルペンスタジアムとの3連戦で組まれていたものの、この北陸シリーズは平日のナイター開催である上、試合終了直後に次開催地の宿舎へ直接バスで向かうため移動による負担が大きかったことから、選手会からの提案を受けて分割し、金沢と富山、福井と長良川とのそれぞれ2連戦に再編したのに伴う措置である。ただし2008年の以降の公式戦は、福井での開催がなくなったため、3連戦の初戦を本球場で、あとの2試合をナゴヤドームで開催するようになっている(2012年は豊橋市民球場→当球場→ナゴヤドームの順で、3連戦の中日に当たる)。現在プロ野球ではこの他、読売ジャイアンツが毎年オープン戦と二軍公式戦を開催しており、2009年6月30日には、岐阜県内で58年ぶりの一軍公式戦(対広島東洋カープ)が開催され、以降は改修が行われた2011年と2018年[1]を除き、毎年1試合ずつ一軍公式戦を開催している[注釈 1]

広島主催で行われた公式戦(1991年)

また1991年から1997年の間、広島東洋カープ主催による公式戦が年2 - 3試合開催されていた。この広島戦の相手球団は全試合中日ドラゴンズだった(1994年は中日主催で1試合、広島主催で2試合開催)。なお、ダッグアウトは通常の主催試合同様、広島が一塁側、中日が三塁側を使用した。これについてはホーム・アンド・アウェーの項も参照。なお、テレビ中継については中京広域圏向けはCBCテレビTBS系列)が制作し、CBCが編成上の都合で放送できない場合は、広島主催ということもあり岐阜放送(GBS・独立放送局)がCBC制作で放送する場合もあった。広島県域向けはCBCと共同制作の形で同系列の中国放送(RCC)が放送する場合と(実況をRCCが差替える場合と、CBCの実況をそのまま放送する場合あり)、広島ホームテレビ(HOME・テレビ朝日系列)が名古屋テレビ放送の協力で広島地区向けに別制作する場合があった。

この他近鉄バファローズはかつて、ナゴヤ球場で年間8試合(概ね3連戦が3カード)前後の主催公式戦を開催していたが、1991年から1996年までの間、このナゴヤシリーズ3連戦のうち年1試合を長良川球場で開催していた[注釈 2]


  1. ^ 初戦か3戦目かは一定しないが、大体が京セラドーム大阪2連戦との抱き合わせによる3連戦で組まれるケースが多い。但し、対中日ドラゴンズ戦は京セラドームにおける対阪神タイガース戦と同じ理由で本球場で開催された例は一度もない(この場合は倉敷マスカットスタジアム松山坊っちゃんスタジアムなど別の地方球場との抱き合わせ3連戦か京セラドームのみの2連戦となり、本球場での試合は別の日に東京ドームにおける対東京ヤクルトスワローズ・対横浜DeNAベイスターズ・対広島東洋カープの何れかとの抱き合わせで開催される)。
  2. ^ 岐阜県には近鉄養老線(現養老鉄道養老線)が走っており、大垣駅から岐阜市内までの延伸構想があったほか、球場の近隣に都ホテル 岐阜長良川が所在する。
  3. ^ その間も阪神主催では年度によって京セラドーム大阪倉敷マスカットスタジアムなどで対中日戦が開催された。また中日が久しぶりに対阪神戦を地方で主催した2013年は、阪神主催でも沖縄セルラースタジアム那覇で対中日戦が行われた。
  1. ^ 2002年5月14日 (火)”. 日本プロ野球公式記録. 日本野球機構. 2004年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月11日閲覧。
  2. ^ 2003年6月11日 (水)”. 日本プロ野球公式記録. 日本野球機構. 2004年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月11日閲覧。
  3. ^ 2004年6月30日 (水)”. 日本プロ野球公式記録. 日本野球機構. 2004年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月11日閲覧。
  4. ^ 2005年7月17日 【公式戦】 試合結果 (中日vsヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  5. ^ 2006年7月8日 【公式戦】 試合結果 (中日vs横浜)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  6. ^ 2007年7月4日 【公式戦】 試合結果 (中日vs広島東洋)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  7. ^ 2008年4月29日 【公式戦】 試合結果 (中日vs横浜)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  8. ^ 2009年5月12日 【公式戦】 試合結果 (中日vs東京ヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  9. ^ 2009年6月30日 【公式戦】 試合結果 (読売vs広島東洋)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  10. ^ 2010年4月22日 【公式戦】 試合結果 (読売vs横浜)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  11. ^ 2010年7月13日 【公式戦】 試合結果 (中日vs東京ヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  12. ^ 2012年5月9日 【公式戦】 試合結果 (中日vs東京ヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  13. ^ 2012年7月11日 【公式戦】 試合結果 (読売vs広島東洋)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  14. ^ 2013年4月25日 【公式戦】 試合結果 (読売vs横浜DeNA)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  15. ^ 2013年8月20日 【公式戦】 試合結果 (中日vs広島東洋)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  16. ^ 2014年8月12日 【公式戦】 試合結果 (中日vs横浜DeNA)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  17. ^ 2015年6月23日 【公式戦】 試合結果 (中日vs東京ヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  18. ^ 2016年6月14日 【公式戦】 試合結果 (中日vs千葉ロッテ)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  19. ^ 2016年7月26日 【公式戦】 試合結果 (読売vs広島東洋)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  20. ^ 2017年5月9日 【公式戦】 試合結果 (中日vs横浜DeNA)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  21. ^ 2017年7月25日 【公式戦】 試合結果 (読売vs広島東洋)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  22. ^ 2019年5月28日 【公式戦】 試合結果 (中日vs横浜DeNA)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  23. ^ 2019年7月25日 【公式戦】 試合結果 (読売vs東京ヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  24. ^ 2021年8月31日 【公式戦】 試合結果 (読売vs東京ヤクルト)”. 日本野球機構. 2022年5月6日閲覧。
  25. ^ 2023年5月9日(火) 岐 阜【JERA セ・リーグ公式戦】 中日ドラゴンズ vs 広島東洋カープ 5回戦”. 日本野球機構. 2023年5月9日閲覧。
  26. ^ 2023年8月31日(木) 岐 阜【JERA セ・リーグ公式戦】 読売ジャイアンツ vs 広島東洋カープ 24回戦”. 日本野球機構. 2023年9月28日閲覧。
  1. ^ “長良川球場大改修 スコアボード全面LED化など”. 岐阜新聞. (2017年12月16日). オリジナルの2018年1月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180122005052/http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20171216/201712160848_31151.shtml 2022年5月6日閲覧。 
  2. ^ この後も2017・2020(新型コロナウイルス感染感染拡大による日程再編で行われず)年には浜松球場、2018・2019・2023・2024年には豊橋市民球場での中日主催の阪神戦が組まれたが未だ岐阜での試合は組まれれていない。
  3. ^ 桝井聡 (2009年5月13日). “岩瀬が左腕初の200S「とりあえずホッ」”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20090513-493731.html 2022年5月6日閲覧。 






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