機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズの登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/08 03:42 UTC 版)
民間人
ジャンク屋
ロウ・ギュール
詳細は#主要人物を参照。
山吹樹里(ヤマブキキサト)
- 声:倉田雅世(プロモーションビデオ『ガンダムSEED MSV』、ゲーム『Gジェネ OVER WORLD』以降) / 豊口めぐみ(ゲーム『Gジェネ SEED』のみ)
- 【性別:女性・ナチュラル / 年齢:16歳 / 所属:ジャンク屋組合 / 搭乗機:キメラ、プロトラゴゥ / 登場作品:○|○|○|○|○|○|○|-|○】
- 『ASTRAY』に初登場。でロウ・ギュール達と行動を共にするジャンク屋組合の一員。自分に自信が持てない臆病な性格で、物事をマイナスに考えがちである。そのため、常にロウの突拍子もない行動に振り回されている。しかし、ロウのことを誰よりも心配しており、ゴールドフレーム天との戦闘でロウがピンチに陥った際、彼を救うために勇気を振り絞って出撃する一面もある。
- ファーストコーディネイターであるジョージ・グレンの大ファンであり、彼に関連するグッズのコレクションを趣味としているが、リ・ホームの艦長キャプテンG.G.として甦ったジョージが自身の想像とあまりにかけ離れた性格であったため、これを本物と認めておらず、なにかときつくあたっている。
- ジェネシスαの接収後、ロウと共に火星に旅立った。
- 『DESTINY ASTRAY』で地球圏に帰還した後も、ロウと行動を共にしている。その前後にロウに対する思いを伝えたようで二人して顔を赤らめているシーンがある。
リーアム・ガーフィールド
- 声:速水奨
- 【性別:男性・コーディネイター / 年齢:20歳 / 所属:ジャンク屋組合 / 搭乗機:キメラ、ワークスジン / 登場作品:○|○|○|-|-|○|○|-|○】
- 『ASTRAY』に初登場。ロウ・ギュール達と行動を共にするジャンク屋組合の一員。組合の中でも珍しいコーディネイター。双子の兄シニスト・ガーフィールドはナチュラルであり、コーディネイターとナチュラルの架け橋になることを望まれて生まれた特殊な出生の持ち主である。そのため、コーディネイターとして生きることにこだわりをもっている。
- 理知的な性格の常識人で、自身の理解を超えた行動をとるナチュラル、主にロウ観察を日課としている。イージスとの戦闘で重傷を負ったキラを、マルキオ導師と共にラクス・クラインの元へ運んだ。
- ロウが火星に旅立った後、フェイズシフト装甲の民間転用やユニウス条約に伴う兵器解体事業を成功させ、ジャンク屋組合の組合長に就任した。
プロフェッサー
- 声:進藤尚美(ゲーム) / 折笠愛(プロモーションビデオ)
- 【性別:女性・ナチュラル / 年齢:不明 / 所属:ジャンク屋組合 / 登場作品:○|○|○|○|-|○|○[注 13]|-|○】
- 『ASTRAY』に初登場。ロウ・ギュール達と行動を共にするジャンク屋組合の一員。ナチュラルである以外、過去の経歴や本名、年齢などは一切不明である。非常に頭脳明晰な美女であり、G.G.ユニットをリ・ホームの管制コンピューターと接続して復活させるなど、常人とはかけ離れた思考を持っている。
- エリカ・シモンズとは親友の間柄であり、彼女を通じてさまざまな情報を得ている。
- ロウが火星に旅立った後も、ジャンク屋組合に残り、活動している。
8(ハチ)
- 声:愛河里花子
- 【所属:持ち主による(ロウ・ギュール、南の島の子供たち、ジェス・リブルなど) / 搭乗機:アストレイ レッド&ブルーフレーム、ジン、アストレイ アウトフレーム、アウトフレームD、レッドフレーム改 / 登場作品:○|○|○|○|-|○|○|-|○】
- 『SEED ASTRAY』などに登場。ロウ・ギュールが宇宙で漂流していた戦闘機から発見した人工知能搭載コンピュータ。発見した際にかすれた文字から「8」の一字だけが読み取れたため[注 14]、ロウによって「ハチ」と命名された。
- 自分自身の意思を持ち、アタッシュケースサイズのボディに付いたディスプレイに文字や画像を表示したり様々なビープ音を鳴らすことで人間とコミュニケートするため、原作側の設定では発声機能はなく言葉を用いることは出来ないが、OVAの『MOBILE SUIT GUNDAM SEED ASTRAY RED FRAME』(セルDVD 『STARGAZER』 特典収録映像)や関連ゲームのいくつかでは上述の声優が起用され、人間そのもののように流暢な会話が可能な設定で出演しているものがある。また、音楽再生や電気ショック機能もあり、ギガフロートでの戦闘後に遭難した際に親しくなった子供たちに聞かせたり、島民を支配する連合軍兵士の暴力に激怒し見舞うなどした。
- システムとリンクさせるとジンを軽々と扱えるほどにMSを操縦できるため、ロウは8のサポートを受けることでナチュラルでありながらアストレイ レッドフレームの操縦が可能となった。そのため、8は「レッドフレームのパイロットは自分だ」と主張している。『SEED ASTRAY』の終盤でロウが火星に行くと決めた際は同行を拒否し、『DESTINY ASTRAY』ではジェス・リブルへ託され地球に残った。その間、ジェスに相談もせずにアウトフレーム用の装備を設計して発注、現物が届いてから教えて驚かせている(費用はおそらくマティアスが出した)。それから『Δ ASTRAY』にかけてロウが地球に戻ってからは再びコンビを組み行動を共にしている。
- 肝心の構造に関しては、C.E.世界の主流である量子コンピュータを支配してしまうコンピュータウイルスを操るゲル・フィニートと交戦した際に影響を全く受けなかったため前時代的な回路らしいことは判明したが、天才的なメカのセンスを持つロウですら分からないと述べている。その後、ジェスがブレイク・ザ・ワールド事件の被災地へ救済活動に向かったミハイル・コーストを取材すべく同行していた時、8がテロリストからの銃弾を受けてあわや機能停止かという事態に陥るが、ミハイルはブラックボックスであった8を患者とみたてて “手術” するという離れ業をやってのける。しかし、内部構造については「一流の医者として患者のプライバシーは明かせない」として説明を拒否した。
キャプテンGG
ユン・セファン
- 【性別:女性・ナチュラル / 年齢:18歳 / 所属:モルゲンレーテ社→ジャンク屋組合 / 搭乗機:ユン専用レイスタ / 登場作品:-|-|○|-|-|○|-|-|○】
- 『DESTINY ASTRAY』に初登場。元モルゲンレーテの技術者で、エリカ・シモンズの部下だった。名前の漢字表記は『尹 世換』となる。コズミック・イラ71年のオーブ防衛戦の時にアストレイシリーズの設計に使用されたモバイルサイズの量子コンピュータ5機[注 15] を持って戦艦「クサナギ」に乗り込む予定だったが、極度のおっちょこちょいのためにトラブルが連発し、遅刻して取り残された。その後はモルゲンレーテ跡地にやってきたコバヤシマル・ジューゾー率いるジャンク屋組合(ギルド)に助けられ、そのままギルドに在籍することとなった。
- 技術者としての腕は確かで、量子コンピュータたちの力を借りて作業用MS MWF-JG71 レイスタの設計をした。設計者だけあって、自分用にカスタマイズしたレイスタ(ユン専用レイスタ)を所有していた。
- 普段は身だしなみに全く気を使わないが、ドレスアップすると別人と言える程の美しさを見せた。この事に関しては、ジャンク屋組合のプロフェッサーに色々と言われていたからである模様。
コバヤシマル・ジューゾー
- 【性別:男性・ナチュラル / 所属:ジャンク屋組合 / 登場作品:-|-|○|○|-|-|-|-|○】
- 『DESTINY ASTRAY』に初登場。ジャンク屋組合に所属するジャンク屋の中年で、髭面にヘルメットがトレードマーク。同業者であるロウとも付き合いが長く、ギガフロート建造や、ジェネシスαの改造にも一役買っているようである。親分肌で面倒見の良い性格で、ジャンク屋のメンバー達からも「親分」と慕われている。
- コズミック・イラ71年のオーブ防衛戦の後、戦後処理をすべく荒廃したオーブに訪れ、生き残った人々に援助物資を配給していた際、取り残されて途方に暮れていたユン・セファンを発見し、彼女をジャンク屋組合に勧誘した。
- 『Δ ASTRAY』にも、ジャンク屋メンバーを率いてロウに協力。中破していたデルタアストレイの修理を行った。
- 『天空の皇女』では、ガーティ・ルー級を改装したと思われるリ・ホーム級2番艦改「ヒヨクマル」を所有。巨大なデブリの通報を受けて回収しに来た際、デブリに残留しているメテオブレイカーを巡ってザフトと揉め事になっており、アメノミハシラに向かう途中であったロウに救援を求めている。
情報屋、ジャーナリスト
ケナフ・ルキーニ
- 【性別:男性 ・ナチュラル/ 年齢:不明 / 職業:情報屋 / 搭乗機:ゲルフィニート / 登場作品:○|○|○|○|-|-|-|-|○】
- 『ASTRAY』に初登場。裏社会で暗躍する謎の情報屋。かなりの甘党でスイーツには目が無く、冷やしたポッキーを常食にしている。卓越したハッキング技術を駆使し、勢力を問わず様々な情報を集めて売りさばいている。
- 極度の自信家であり、自らがもたらした情報によって世界が動くことを何よりの快楽とする反面、自身の情報操作や予想を覆す者には強い関心を示し、その命運をもてあそぼうとする愉快犯的な人物。一方でアッシュ・グレイのような世界そのものに危険を与える存在は倒すよう協力するなど、世界を滅ぼすようなことに加担する気はない。かつて尊敬していた人物がいたが、その人物が「家族を守る」と言う理由で死んだときから情を切り捨てるようになった。マティスとは対立関係にあり、行方を晦ましていた時にはロンド・ミナ・サハクの元に身を寄せていた。ゲル・フィニートに乗ってロウと劾の前に現れたことがあるが、その後、ルキーニがロウに接触した際はロウはルキーニの事を覚えていなかった。ジェスの真っ直ぐな目は苦手としているが、同時に彼に興味を示しており、『Δ ASTRAY』では、「久しぶり」、「相変わらずだな」と語っている。『ASTRAY R』では、プロフェッサーが「昔付き合ってた情報屋」と、過去に情報屋と付き合っていたことを明かしており、セトナを発見した際に彼女の情報を与えているなど現在でも交流がある。
- SEED本編ストーリーにて、ラウ・ル・クルーゼに地球連合軍が開発したG兵器の情報をリークしたのは彼である。更に彼の襲撃前にオーブ側にもクルーゼ襲撃の情報をリークしていた。
ジェス・リブル
- 詳細は#主要人物を参照。
マティアス
- 【性別:男性・ナチュラル / 登場作品:-|-|○|-|-|○[注 16]|-|-|○[注 17]】
- 『DESTINY ASTRAY』に登場。ジェス・リブルやカイト・マディガン、サーペントテールにたびたび取材やその護衛などを依頼をしている男性。普段から女言葉で話すのは、幼い頃より「一族」と呼ばれる組織の中で女装して育った影響であるらしいが、本人はオカマではなく「紳士」と自称している。
- プレア・レヴェリーやセトナ・ウィンタースなどの複雑な過去を持った者たちを保護していたことがある。
- その正体は人類の幸福のため世界を影から操ってきた「一族」と呼ばれる組織の末裔。本来は一族の次期党首であったが、妹のマティスに男性であることを見抜かれ、女系組織である一族内での権限を喪失。一族から追放された。その後、独力で一族に匹敵する組織を作り上げ、一族のやり方とは別の方法で人類の幸福を追求している。これは一族と同様の規模の組織を作って自分がその頂点に立つことで「迂闊にマティアスを暗殺すると、悪意あるものがその組織を受け継いで人類の脅威になる可能性がある」という状態を作り出し、一族から身を守るためでもあった。なお、マティアスの能力は一族の歴史上においても突出しており、単独且つ独力で巨大組織や国家財産並みの財力を作れたのは特例中の特例とされる。
- ナチュラルではあるが、一族の党首家系は数千年にかけて情報の扱いに優れた者同士で婚姻を続けてきたため遺伝子レベルで情報処理法力が強化されており、彼は自身の血統を「コーディネーター以上に遺伝子を弄んでいる」と称している。
- ジェスらとの出会いのうちに、一族がいなくても人類が生きていけることを確信。一族を滅ぼすため自ら乗船していた船を自爆させ、マティスと共に爆死した。
- 自分と関係のあった人物への助言として、「まるで生きている本人と会話をしているような」映像を自分の屋敷に遺している。
ベルナデット・ルルー
- 【性別:女性・コーディネイター / 年齢:22歳 / 所属:プラント / 登場作品:-|-|○|-|-|-|-|-|○】
- 『DESTINY ASTRAY』に登場。ジェス・リブルと同じく、ジャーナリストである。しかし、彼女はプラントの正式な報道機関の者であり、非常に有能な人材として有名。正式なジャーナリスト故なのか、コーディネイター故なのかは不明だが、フリーでナチュラルであるジェスの事を内心では馬鹿にしている節がある。
- 女性としてはかなり背が高く、本人は結構気にしている。実は仕事のしすぎで視力が低下しており、普段はコンタクトで1人でいる時か心を許した人の前でのみメガネをかけている(漫画版最終刊でメガネをかけた設定イラストあり)。
- 南米独立戦争時に負傷したエドワード・ハレルソンを密入国させたと言う理由で反逆罪に問われる。その後エドと共に連合に引き渡されるはずだったが、プラントの事情を知りすぎていたことで、シャトル内で不慮の事故という方向で証拠隠滅されかかる。しかし、ジャン・キャリーやイルド・ジョラールらの介入によって、最終的にはエドと一緒に救出され、アメノミハシラに身を寄せることになる。なお、このエドを匿った件に関しては、プラント政府から正式な許可を得ており、本来は不問となっていたはずのものであった。実際のところ罪状は身柄拘束のための口実に過ぎず、彼女がデュランダルの意に反した取材を行おう(その場ではデュランダルは許可を出したが、その後で彼女の身柄を拘束している)としたことが原因である。
- 信じていたプラントやザフトに予想以上の裏切りの仕打ち受けたベルナデットの精神はやつれ切っていたが、アメノミハシラに保護された後、真実をひたすら追究し続けるジェスの存在が、彼女を再起に導いている様である。その後、ケナフ・ルキーニによって、あらゆる情報収集の技術を教わり、ルキーニ自身も驚愕するほどの才能を発揮している。また、ジェスがカイトの敵討ちのためにイルドと戦う事を決意した際には、アウトフレームDの頭部コックピットに搭乗して協力。ウイルスを駆使するイルドのプロトセイバーの撃退に一役買っている。
- 『天空の皇女』では新たなに自身の報道番組を立ち上げているほか、フェアネスへインタビューを行ったりとジャーナリストとしても活躍している。薄着で眼鏡をかけた姿をジェスには見せても平気である等、ジェスに心惹かれているようなそぶりを見せている。
- 名前の由来は『オペラ座の怪人』の作者より。
その他の民間人
蘊・奥(ウン・ノウ)
- 声:麦人(ゲーム『Gジェネ CROSSRAYS』)
- 【性別:男性・ナチュラル / 年齢:不明 / 職業:剣豪 / 搭乗機:バクゥ、ウン・ノウ専用ジン / 登場作品:○|-|-|-|-|-|-|-|-】
- 『ASTRAY R』に登場。現在は廃棄コロニーとなっている居住衛星グレイブヤードの住人。年老いてはいるが生身でMSの腕を切り落とし、レッドフレームのビームサーベルと生身でチャンバラをして、逆にビーム刃発生器部分を切り落とすほどに熟練した技量を持つ剣豪で、ナチュラルでありながらMSの操縦も出来る「とんでもないスパルタ爺さん」。
- 彼のジンはスクラップを修復したものであり、搭載されているOSも当然コーディネイター用だが、彼はそのOSの「剣を振り下ろすモーション」のみを使用することでナチュラルでありながらジンの操縦を可能としている。その操縦の腕はかなりのもので、スクラップを修理した程度のジンで複数機の連携を行うコーディネイターの特殊部隊の乗ったゲイツと互角に渡り合うほど。
- かつて地球から世界樹に移住して来た多くの技術者達の墓守をしながら犬の伝八(デンパチ)と共に隠遁生活を営んでいる。伝八は蘊奥が高速移動中のバクゥの背から生身で跳躍して、相手MSに生身の日本刀で切りかかる際、バクゥの操縦レバーを押さえてバクゥを直進させる役目も兼ねている。
- グレイブヤードはC.E.70年にザフトの攻撃で分解した地球側集合ステーション・世界樹の一部であり、当時として最先端の貴重な技術や情報の宝庫だった。
- それ故ザフト攻撃によって分解された後は幾度も略奪者達の襲撃を受けて来ており、「日本刀を振るう技術」のエキスパートとして地上から世界樹へと招かれていた蘊奥は、世界樹分解とその後の混乱で仲間の技術者たちが全滅、彼一人が生き延びた後も、技術者達の墓守をしながら略奪者と戦い続ける日々を送っていたため、容易には他人を信用しようとはしない。
- レッドフレームの装備として威力は大きいが代償として膨大なエネルギーを消費するビームサーベルに代わる新たな剣を求め、グレイブヤードを訪れたロウ・ギュールらに対しても同様で当初は彼らを略奪者と見なし、トラップやバクゥ、そして生身に日本刀で容赦なく攻撃を仕掛け、キメラやレッドフレームに乗ったロウ達を追い詰めたが、かつて略奪者に破壊されたMSサイズの日本刀ガーベラストレートをロウが直すと宣言したことから意気投合する。かつてガーベラストレートを鍛えた刀匠の残したデータを元に修繕を開始したロウに自らの剣技を伝授する。これ以降、完成したガーベラストレートはレッドフレームの主要装備となった。
- その後、ゴールドフレーム天との戦闘でガーベラストレートを折られ、その修繕のために再びグレイブヤードを訪れたロウに再び力を貸すが、既に蘊・奥の身体は不治の病に蝕まれていた。ロウはこの地に海底で発見した大量の特殊金属レアメタルを持ち込みガーベラストレートの修繕と、戦艦並のサイズを持つ150ガーベラストレートを造り出す。しかし、ロウ達は知らなかったがそのレアメタルは元々ザフト軍が開発した新素材金属であり、地球連合軍との戦争が佳境に入った時期でもありザフト軍はわずかでも戦局を有利にするべくレアメタルの奪回を試みようと新型MSゲイツを主戦力とする特殊部隊をグレイブヤードに派遣する。
- 蘊・奥は生身に日本刀でゲイツを迎え撃ち、一機のゲイツのビームサーベルを破壊、その後、残ったザフト軍を搭乗機のウン・ノウ専用ジンで迎え撃ち、ゲイツの放ったビームライフルの一撃を日本刀で物理的に二枚におろし、返す刀でゲイツ3機の懐に瞬時に潜り込み撃破する程の奮戦を見せ付けるが、病に蝕まれた身体では往年の剣豪も思う様に戦えず危機を迎えてしまう。ザフト軍の特殊部隊はレッドフレームの150ガーベラによって粉砕されるが、半壊したウン・ノウ専用ジンから救出された蘊・奥は既に危篤状態に陥っており、ロウに自らの真髄「活人剣」の信念を説き、彼との出会いを感謝しながら静かにその人生に幕を引いた。
モンド
- 【性別:男性・ナチュラル / 年齢:不明 / 職業:「ジョージ・グレン友の会」会長 / 登場作品:○|-|-|-|-|-|-|-|-】
- 『ASTRAY R』に登場。ジョージ・グレンを慕うナチュラル達で構成された組織「ジョージ・グレン友の会」の会長を務める。ジョージの脳が保管されている「G.G.ユニット」を、ずっと肌身離さず所有していた。
- ジョージを英雄と称して心酔しており、かつて彼が木星圏で発見したエヴィデンス01を天使の化石と評している。ジョージ以外のコーディネイターを偽者と考え嫌っているが、コーディネイターの撲滅を掲げるブルーコスモスも「哲学の無い集団」と厳しく評し、嫌っている。
- エヴィデンス01を一目見るべく、プラント入国のパスポートを所有しているナチュラルであるロウ達に接触し、同行するになる。入国に成功し、エヴィデンス01を見る事が出来た事に感涙するが、その直後にブルーコスモスの刺客がエヴィデンス01をマシンガンで破壊しようとしたために、それを庇ったモンドは致命傷を負ってしまう。最後は自分を否定しなかったロウにエヴィデンス01を守れたことを感謝しながらG.G.ユニットを託し、静かに息を引き取った。
- モンドの死がきっかけとなり、ロウは地球に住むナチュラル達のコーディネイターに対する考えについて、真剣に考えるようになった。
シニスト・ガーフィールド
- 【性別:男性・ナチュラル / 年齢:20歳 / 所属:コロニー・リティリア / 登場作品:○|-|-|-|-|-|-|-|-】
- 『ASTRAY』に登場。コロニー・リティリアの住人であり、リーアム・ガーフィールドの双子の兄。たくましく鍛えられた身体と蓄えられた髭でリーアムとは印象が異なるが顔立ちは良く似ている。
- 元々、コロニー・リティリアは廃棄コロニーであったが、地球連合・プラント間の戦争から逃れてきた人々が集落を形成しており、そのため住人達はナチュラルにもコーディネイターにも偏見がない。シニストは、ここでコーディネイターの女性と出会い結婚している。
- リーアムとは対照的に豪放磊落なロマンチストで、ジョージ・グレンが発見したエヴィデンス01との邂逅、そして人が人らしく生きて行ける世界を求めて地球圏を脱出することを考え、コロニー・リティリアを巨大な宇宙船に改造する一大プロジェクトのリーダーに就任する。
ディラー・ロッホ
- 【性別:男性・コーディネイター / 年齢:不明 / 所属:プラント / 搭乗機:グーン地中機動試験評価タイプ / 登場作品:○|-|-|-|-|-|-|-|-】
- 『ASTRAY』に登場。コーディネイターの民間人。プラント最高評議会から依頼を受け、コロニー・メンデル内部の瓦礫からジョージ・グレンのDNAサンプルを発掘する作業に従事している。自分達の手でこの仕事を達成することに強いこだわりを持っており、機体の修理に訪れたロウ・ギュールと意気投合した。
プレア・レヴェリー
- 詳細は#主要人物を参照。
カイト・マディガン
- 詳細は#主要人物を参照。
イワン・ザンボワーズ
- 【性別:男性 / 年齢:不明 / 搭乗機:ハイペリオン(3号機) / 異名:ユーラシアの英雄 / 登場作品:-|-|○|-|-|-|-|-|-】
- 『DESTINY ASTRAYスニーカー版』に登場。彼は、大戦後に内乱状態に陥ったユーラシア連邦からの独立をはかる地域に力を貸している民間人である(ただ、彼自身はユーラシアの出身ではない)。民衆は彼を「ユーラシアの英雄」と呼んでいる。搭乗するMSはCAT-X3/3 ハイペリオン3号機である。
- ユーラシアの多くの地域を政府から解放していったが、ハイペリオンを彼に託し、サポートしてきたジャンク屋組合を名乗る支援者(正体は『一族』の構成員)が姿を消してからは政府軍に負けることもあった。そこで、サーペントテールのイライジャ・キールを倒して名誉を回復しようとしたが逆に敗れ、死んでしまう。死ぬ間際に、イライジャに同行していたジェス・リブルに「ユーラシアがどうなってしまうかを見届けてくれ」と遺言を遺した。
トロヤ・ノワレ
- 詳細は#主要人物を参照。
ヴァレリオ・ヴァレリ
- 【性別:男性・コーディネイター / 年齢:20歳 / 所属:アクタイオン・インダストリー社 / 搭乗機:ターンレッド / 登場作品:-|-|-|-|-|-|○|-|○】
- 愛称(自称)はダブルブイ。アクタイオン・インダストリー社の技術主任を務める青年。自分の才能を高く買ってくれる場を求めてプラントを出て、現在に至る。研究者としてはそれなりに優秀で、容姿端麗でもあるが、強いエリート意識とプライドを持ち、ナチュラルを露骨に見下している嫌な性格。特にロウを一方的に敵視し、幼稚な対抗心で何かとちょっかいを出しているが、そもそもロウに存在を知られていないため、相手にされていない。自分を天才だと信じているものの、浮かぶアイディアは単純そのもので、常にロウよりも遅れている。また、自分の開発した機体の戦闘中に「根性を出せ!」と言う等、妙な所で熱血的な部分を見せており、おまけに、服装センスも悪い(自身ではハイセンスと思っている)。ロウに「海賊王」の宝と偽って、自らの愛用のスーツを保管していたが、当人や8には完全に不評であった。
- 第1次連合・プラント大戦後期の際、連合の高官達を唆して、オーブの影の軍神であるロンド・ミナ・サハクが治めている「アメノミハシラ」に攻撃を仕掛けさせている。第二次大戦時は、機動兵器搭載用の人工知能の開発・量産を目指しており、その実例である8を奪って調べるべくロウに刺客を送っては返り討ちに遭っている。ロウが「剣3倍」のレッドドラゴンを実装した後、前期GAT-Xシリーズの改良計画であるアクタイオン・プロジェクトを基にした「基礎能力2倍」の後期GAT-Xシリーズ改良を考案。上層部に無茶を言う形で、ブラウカラミティ、ゲルプレイダー、ロートフォビドゥンの3機を開発させ、デスティニーインパルスRを交えた3つ巴の激戦の末、8の入手に成功した。
- 8の入手後、「持ち主であるロウの元に返却する」のを条件に、機動兵器搭載用の人工知能である「80」を8に開発させるも、自身と同じくザフト側も戦闘用人工知能を搭載した「バディ・システム」を開発していた事から、その技術の横取りを画策。ブラウカラミティ、ゲルプレイダー、ロートフォビドゥンの3機に三位一体の戦闘人工知能である「トリオ・システム」を搭載し、バディ・システムの実験機であるデスティニーインパルスRとDIアダガに襲撃を仕掛けさせ、DIアダガの破壊には成功したが、そのシルエットに戦闘記録用として投入していたストライクを乗っ取られてしまい、已む無くストライクを自爆させて失敗に終わっている。
- その後、自身の搭乗機であるターンレッドと、その護衛機であるハイペリオンGRとハイペリオンGLを完成させ、ロウとの決着をつける為に直接ロウと対面する。しかしその最中に、デスティニーインパルスRの開発者が差し向けたDIアダガの大群とデスティニーインパルスRの襲撃を受け、やむなくロウと共闘する。そしてDIアダガの大群とデスティニーインパルスRを撃破した後、改めてロウと決着をつける為に地上でロウと交戦する。しかし先に差し向けたブラウカラミティ、ゲルプレイダー、ロートフォビドゥンを撃退された上に、近接戦闘の末に訓練を受けていない自らの肉体が戦闘の負荷に耐え切れず気絶、搭載されていた「80」が搭乗者を守るプログラムによって降伏を選択したため敗北する事になった。そして目を覚ました後、ロウに雪辱を果たすことを告げた。
- 『天空の皇女』ではロウ達の協力者として登場するが、実際はレオンズ・グレイブスのスパイだった。しかしロウ達には筒抜けであった。タクティカルアームズΩ ゴールド&シルバーを強奪しようとするが、ドラグーンの機能を搭載していた事は全く知らなかったためあっさり奪還されてしまった。
ラッキー・ラッキー
- 【性別:男性・ナチュラル / 年齢:不明 / 所属:荒野の野犬 / 搭乗機:バクゥ(頭部のみ戦術偵察タイプ仕様) / 登場作品:-|-|-|-|-|-|○|-|-】
- 『D ASTRAY R』に登場。何でも屋「荒野の野犬」のリーダー。ラッキー・ラッキーとは通称で、本名は不明。ロウがザフトとの戦闘の末に砂漠に落としていったバクゥ戦術偵察タイプの頭部を拾い、以来幸運に恵まれるようになった。しかし、その噂を聞き付け来訪したロウのレッドフレームを見て、バクゥの頭部を取り返しに来たと思い攻撃を仕掛ける。結局カレトヴルッフの機能で頭部を強制排除され敗れるが、ロウの悪運を認め素直に返却に応じた。
ラス・ウィンスレット
- 詳細は#主要人物を参照。
フェアネス・ツヴァイクレ
- 【性別:男性 / 年齢:不明 / 所属:財界人 / 搭乗機:ロードアストレイ、ロードアストレイΩ / 登場作品:-|-|-|-|-|-|-|-|○】
- 若くして数々の企業を経営する財界人で、法律家としての一面を持っている。悪い噂が一向に無く、民衆からは政治家への転身を望む声も多く、「民衆の君主」という通称で呼ばれている。政治によって平和な世界が実現できるという信条を持っており、それ故にミナの「天空の宣言」には賛同していない。地球連合の商業組合の代表も務めている。
- オーブのアストレイをベースに自ら再設計したモビルスーツ・ロードアストレイのバージョンアップの為にアメノミハシラを訪れて、数々の特許を持つロウ・ギュールと対面し、ロウに技術力の高さを称賛された。その後、自分を狙ってアメノミハシラを襲撃してきた3機のジンハイマニューバ2型を自らロードアストレイに搭乗して出撃し、単機だけで撃破するという操縦技術の高さを見せた。
- 実は「支配者」の遺伝子を持っており、デュランダルのデスティニープランの欠点を改良した新たなデスティニープランの実現を目指していることを風花たちに明かした後、ベルナデット・ルルーからの取材を受けた際に、そのことを公表した。しかし、計画を進めながらゴールドフレーム天ハナの改良に確保したレアメタルΩの一部を使用してロードΩの防御力を完全なものにしなかったり、行動を抑制させる為にロードΩの設計図をプラントに送信したりと、本心では自身の計画を誰かに止めてほしいと思っている節があり、ダンデからは「支配者なんてつまらない」という本心の一面を見抜かれていた。そして、ラスの遺伝子を解析して彼女の最大の長所が遺伝子によるものではないと判明したことを発端として、物語終盤でラスと風花が搭乗するゴールドフレーム アマテラスとの対決を経て、人は遺伝子に縛られることなく進化できると実感したことで、新たなデスティニープランの実行を中止した。
注釈
- ^ 『SEED ASTRAY』の著者である千葉智宏は、森田繁の「叢雲劾はどのようなキャラか」との質問に「SEED世界で一番強いキャラ」と回答したが、それに対して森田繁は「キラより強いのはありえない」と述べている[1]
- ^ 同義語反復になっているが原文ママで引用。
- ^ 『小説版』2巻。ただ「ロンドからの指示」という記述で、ギナの指示かミナの指示かは不明。
- ^ ロウは以前オーブ本土でギナと邂逅しているが、アメノミハシラのミナがギナと別人であることに気付いていなかった。
- ^ この定義はフィクションであり、劇中外では事実ではない。
- ^ アメノミハシラで造った物も含めたブルーフレーム用装備の定期メンテナンスを兼ねた慣熟訓練。
- ^ 登場自体は『X ASTRAY』が先。
- ^ 連載版では未登場。単行本下巻での書き下ろしエピソードで登場。
- ^ 『スーパーロボット大戦W』での、ラウとの対戦時におけるカナードの台詞「俺にキラ・ヤマトのことを教えた男か」より。
- ^ a b 『ASTRAY B』単行本書き下ろし「SHOT 00 ジェス レポート」での登場。
- ^ スニーカー文庫版『DESTINY ASTRAY』第1巻「REPORT 00 フォト・ジャーナリスト」で『ASTRAY B』「TACTICS 05:フル・ウェポン」をジェスの視点から描いている。
- ^ エンディングで彼と思しき人物の後ろ姿が1コマのみ登場する
- ^ 『月刊ホビージャパン』連載版では未登場。ムックでの加筆箇所で登場。
- ^ ときた洸一 『SEED ASTRAY』 第1巻、123頁における内部基板らしきパーツ上に記された文字を基にしている。一方、『DESTINY ASTRAY』 第1巻、39頁ではボディの背面にも 「# # # # # 8」 と記されているのが確認できる。
- ^ MICHELLE(マイケル)、COOPER(クーパー)、LINDA(リンダ)、MICOTO(ミコト)、MARK(マーク)と5機それぞれに名称がある。
- ^ 単行本『機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY』に収録の『天空の宣言』ザ・スニーカー版において「映像」としての登場。
- ^ エンディングにケナフと会話する「映像」としての登場
- ^ a b 『Re:Master Edition』1巻に追加収録された『Scoop.01 MSジャーナリスト』で登場。
- ^ 公式年表において三隻同盟はCE71年6月12日から16日の間にジャンク屋組合からの補給を受けており[9]、「ASTRAY R」作中においてアッシュ・グレイはこれを足掛かりにリ・ホームと交戦している。公式年表においてラクス・クラインを含めた三隻同盟が武力介入を行うのはCE71年9月23日からのヤキン・ドゥーエ攻防戦のみであるが[9]、どのような整合性がとられているのかは不明。
- ^ この際、ルドルフの金色のグフを見て、モーガンや連合はアカツキに装備された「ヤタノカガミ」をザフトが実用化したのかと深読みしていた。
- ^ 「ローラ・ロッテ」と名乗っての登場。
- ^ 『DESTINY ASTRAY B』下巻265頁のあとがきにおいてマティスであると記載されている。
- ^ ムックの書き下ろしエピソードで登場。
- ^ 『DESTINY ASTRAY B』上巻220頁での「閃光の旅団のリリー」を指しての記載。
- ^ ロウと接触したリリーが搭乗。
- ^ a b 閃光の旅団のリリーが搭乗。
- ^ 閃光の旅団のリリーを指しての記載。
- ^ ロウと接触したリリーを指しての記載
- ^ イレブンが先に脱走し、セブンが後で同様の考えになり、追従した。
- ^ ただ、これは「連合の指導者が戦災復興を無視し戦争継続する事でナチュラルを無駄に死なせている」という誤解に基づく結論であった。実際は連合の指導者たちは当時全世界規模の有線通信網とエネルギー供給網を兼ねるネットワークを秘密裏に敷設するなど、戦争継続と同時並行して戦災復興にも力を入れていた事が、続編ディスティニーアストレイで判明する。
出典
- ^ ASTRAYなブログ 2006年3月より。
- ^ 機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY Bより[要ページ番号]。
- ^ 角川スニーカー文庫「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 2巻」168-169ページ より
- ^ a b c 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 小説版 第2巻[要ページ番号]
- ^ 機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY 第2巻[要ページ番号]
- ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』第4巻 175頁。
- ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY 下巻』 p117頁。
- ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY GENERATION of C.E.』のカナードのプロフィールより。
- ^ a b 『機動戦士ガンダムSEED コズミック・イラ メカニック&ワールド』双葉社、2012年11月28日、221頁。 (ISBN 978-4-575-46469-6)
- ^ 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY 小説版 第1巻[要ページ番号]
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズの登場人物のページへのリンク