機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122 機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122の概要

機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/30 14:03 UTC 版)

機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122
ゲーム
ゲームジャンル リアルタイムストラテジー
対応機種 スーパーファミコン
発売元 バンダイ
キャラクターデザイン 川元利浩
メカニックデザイン 大河原邦男
音楽 富樫則彦
プレイ人数 1人
発売日 1991年7月6日
売上本数 45万本[1]
漫画:機動戦士ガンダムF91 フォーミュラ戦記0122
(ガンダムマガジン版)
作者 岩村俊哉
出版社 講談社
掲載誌 ガンダムマガジン
レーベル Gレジェンドコミックス
発売日 2006年11月6日
発表期間 1991年5月 - 6月
巻数 1冊
話数 全2話
その他 『ガンダムマガジン名作集』に収録
テンプレート - ノート

概要

ガンダムシリーズで初めてスーパーファミコン用ソフトとして発売された作品[3]である。アニメーション映画機動戦士ガンダムF91』の外伝作品にあたり、登場人物なども一部を除いてオリジナルとなっている。また、アニメ本編と作品世界を共有する外伝作品がコンシューマーゲームを媒体として発表されたのもシリーズ中では本作が初めてである。

プラモデルを中心とした企画『機動戦士ガンダムF90』と連動しており、ガンダムF90が主役機として登場する。物語は、漫画『機動戦士ガンダムF90』と『ガンダムF91』の間の宇宙世紀0122年を舞台とし、敵の勢力が旧ジオン公国軍の残党であるオールズモビルといった点も漫画『ガンダムF90』から引き継いでおり、『ガンダムF90』の第二部といえる内容となっている。またガンダムF90の新たな装備としてガンダムF91の直接の前身となるVタイプが登場するなど、『ガンダムF91』の前史としての色合いが強い内容となっている。本作品のエンディングはクロスボーン・バンガードによるフロンティアIV急襲シーンで締めくくられているため、ダイレクトにガンダムF91本編と直結する内容となっている。

メカニックデザイン大河原邦男、キャラクターデザインは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』や『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の川元利浩が担当している。テレビCMのナレーションには『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブル役で知られる池田秀一を起用しており、映像にはガンダムF90のアニメーション動画が用いられていた。

本作の発表にあわせて新たにガンダムF90の装備が設定され、漫画『ガンダムF90』では外見が旧ジオン公国軍のモビルスーツそのままであったオールズモビルのモビルスーツのデザインも新たに起こされている。なお、ガンダムF90ホバータイプおよびマリンタイプ、グランザムは本作に登場させるために設定された機体だが、製作の都合により実際には登場しない。また、本作の登場機体はゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズなどでは『ガンダムF90』の登場機体として分類される場合が多い。

F91の「F」とは設定上「フォーミュラ計画」の略であるはずだが、ゲームのタイトルでは「フォーミュラー」となっている。これは『ガンダムF90』および『ガンダムF91』の制作当初は「フォーミュラ」か「フォーミュラー」か曖昧であったためである[要出典]。なお、JIS(日本工業規格)のガイドラインではアルファベットをカタカナで表記する場合「3音以上の用語の場合は長音符号を省く」というルールが定められてる。

ゲームの発売に合わせて講談社の『ガンダムマガジン』と1991年の『コミックボンボン夏休み増刊号(作画:井上大助)』で漫画が掲載された。2019年に連載を開始した漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』でも、本作における戦いの一部が描かれている。

弱いのにオートで自爆特攻する味方、具体的な数値が無くわかりづらい戦闘などから、味方が自滅する前に早く敵を処理しなければならず、ゲームとしての評価は低い[2]

ストーリー

宇宙世紀0122年。シャアの反乱(第二次ネオ・ジオン抗争)から30年近い歳月が流れていた。その間、各地で小さな内乱はあったものの、地球連邦政府の政策に人類全体は比較的平穏な暮しを営んでいた。

しかし、現存の政治体制を善しとせず、スペースノイドの独立を謳うテロ組織が大規模な活動を起こし始める。2年ほど前、当時最新鋭の試作実験用モビルスーツガンダムF90(2号機)を奪取し連邦軍に追われ、火星で壊滅したと思われていたが、この1年の間に以前にも増して強大な装備を持って地球圏を脅かしているのである。旧ジオン公国軍の旧式モビルスーツの姿を模したリファインタイプを使用する彼らは「オールズモビル」と呼ばれていた。

地球連邦政府は反地球連邦組織討伐部隊を編成し、オールズモビルの一掃と同時に、この短期間に組織を再編成するだけの資金と技術を支援したスポンサーの調査と、その目的を調べるという任務を与える。

第13反地球連邦組織討伐部隊旗艦「エイブラム」はF90の移送とオールズモビル討伐という2つの任務を遂行するため、サイド4を出港する。

オールズモビルに技術と資金を援助していたスポンサーは「クロスボーン・バンガード」であり、自軍の存在をカモフラージュするのが目的であった。オールズモビルがエイブラム隊に壊滅させられた後半は、当初謎の軍隊と言われていたクロスボーン軍も姿を現するようになり、オールズモビル残党はクロスボーンの捨て石として扱われるようになる。討伐完了後、F91は頭部コンピューターの換装のためにフロンティアIへ搬入される。

なお、本作における設定は、宇宙世紀の年表に「第二次オールズモビル戦役」として反映されている[4]。また、「ガンダムF90及びガンダムF91運用テストのため連邦軍巡洋艦エイブラムに搬入」「ガンダムF91頭部コンピュータ換装のためフロンティアIに搬入」というイベントについても、各種資料の年表に個別の出来事として記載されている[5][4]


  1. ^ 猪俣謙次『ガンダム神話Zeta』ダイヤモンド社、1997年2月28日初版発行、70頁。ISBN 4-478-95021-0 
  2. ^ a b マイウェイ出版『死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ』 (ISBN 9784865119855、2018年10月10日発行)、62ページ
  3. ^ ガンダムシリーズ単独に限る。クロスオーバー作品も含めるのであれば、コンパチヒーローシリーズの『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』が先に発売されている。
  4. ^ a b MSバイブル24号 2019, p. 32.
  5. ^ DC8 F91 1998, p. 91.
  6. ^ a b 講談社『総解説 ガンダム事典ver1.5』129頁
  7. ^ 『ガンダムエース』2020年10月号、KADOKAWA、28頁。 
  8. ^ 講談社『コミックボンボンスペシャル67 スーパーファミコン 機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』40頁


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機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122詳細は「機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122」を参照劇場公開後の1991年夏に発売された、スーパーファミコン用のゲームソフト。「SFC版F91」「ゲーム版F91」のように呼称される場合も多いが、実際には前述の『F90』の展開上で発表された外伝作品であり、登場人物が異なるほか、登場MSも一部が共通するのみである。ガンダムF90の装備としてガンダムF91の試験のためのVタイプなどが登場している。物語の舞台は『F91』の1年前。ジオン公国軍の残党の壊滅と、その裏でのクロスボーン・バンガードの暗躍が描かれる。機動戦士ガンダム クライマックスU.C.詳細は「機動戦士ガンダム クライマックスU.C.」を参照2006年に発売された、PlayStation 2用のゲームソフト。ガンダムシリーズの映像作品の1つとして『F91』が収録されている。SDガンダム作品以外で初めて『F91』のシナリオが再現されているほか、ゲームのエンディング曲として『F91』のテーマ曲である『ETERNAL WIND』が使用されている。また、漫画版『機動戦士ガンダム クライマックスU.C. 紡がれし血統』は『F91』の時間軸での物語と、『機動戦士ガンダム』から『逆襲のシャア』までの時間軸での物語を並行する構成となっている。F91パーフェクト3

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