損害保険ジャパン
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運営母体について
- 安田火災海上保険(やすだかさいかいじょうほけん)
- 安田財閥に属した損害保険会社。但し、もとより設立に関与したわけではなく買収してからこの社名にしたため、同じ旧安田系の日動火災海上保険や安田生命保険との関係は深くはなかった。
- 第一ライフ損害保険
- 損保部門に空きができた第一生命保険と相互補完を目的に提携し、同社損保子会社であった第一ライフ損害保険も同時に併合している。尚、第一生命とは融資・人事面での関係はあったが近年ほど緊密ではなかった。
- 日産火災海上保険(にっさん-)
- 日産コンツェルンに属した損害保険会社。日産春光グループ(日立・日産グループ)。日産自動車の販売会社に強いと言われたが、実際は安田火災が芙蓉グループ繋がりで相当食い込んでいた[注釈 4]。勧銀十五社会に所属。また、主力行が興銀だったため日立・日本生命・第一生命との関係が元より強い。
- 大成火災海上保険(たいせい-)
- 古河財閥に属した損害保険会社。1920年に日本統治下の台湾で創業したが、敗戦により実質解散となり、1950年に東京で第一銀行・朝日生命保険らの出資により新たに設立。古河グループ・古河三水会に所属。火消しをモチーフにしたマスコットキャラクター「たいちゃん」があった。2001年時点の業容は直販型損保と生保系損保を除くと最も小さく、再保険の引き受けが多かった。
- 2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件発生により、アメリカの再保険ブローカーフォートレス・リー社と締結していた航空機の再保険契約に対する約700億円の保険金支払いが発生。この類の再保険は日産火災やあいおい損害保険など同業中堅他社が多く引き受けており財務上の影響が生じたが、大成火災は支払い見込みを同年の中間決算に織り込むと約400億円の債務超過状態となり、同年11月22日に再保険支払が債務不履行として会社更生特例法(一般企業の会社更生法相当)を申請して倒産。負債総額は約4000億円。同社のコマーシャル・ペーパーを組み入れていた三洋投信委託の中期国債ファンドがデフォルトにより元本割れを引き起こしたことで、実質元本保証という公社債型投資信託の神話が崩れ、保有する個人投資家や投資信託を取り扱う証券業界においては混乱が生じた。
- 2001年11月、住宅金融公庫の特約火災保険、地震保険に於いて大成火災の会社更生法適用申請により、第一火災経営破綻と同様に共同保険での大成火災引き受け割引22.97%が保険金支払いで削減される事態となり、保険契約者に大きな動揺を与えた。行政による保険会社の護送船団方式は完全崩壊した。なお、特約地震保険は損害保険契約者保護機構が全額補償することとなり保険金削減には至っていない。[2]
- 安田・日産・大成の3社合併は安田と日産の2社合併に変更となった。安田火災が再建スポンサーとなり、積立型損害保険契約の条件変更(積立部分の削減)などを行い、再保険部門を大成再保険に分割した上で2002年に更生計画を終結。同年12月に損保ジャパンに吸収合併となり消滅した。
注釈
出典
- ^ 株式会社損害保険ジャパンに対する行政処分について 金融庁・平成18年5月25日
- ^ a b 『「NKSJホールディングス」設立のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)NKSJホールディングス株式会社、2010年4月1日 。2014年9月4日閲覧。
- ^ “損保ジャパンと日本興亜の合併、金融庁が認可”. Sankei Biz. (2014年8月27日). オリジナルの2014年11月29日時点におけるアーカイブ。 2023年9月5日閲覧。
- ^ a b 『当社子会社の商号変更に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)SOMPOホールディングス株式会社、2019年4月1日 。2019年4月2日閲覧。
- ^ 『SOMPOホールディングスグループ新ブランドスローガン~「安心・安全・健康のテーマパーク」~』(PDF)(プレスリリース)SOMPOホールディングス株式会社、2019年8月2日 。2020年4月16日閲覧。
- ^ “新中期経営計画(2021~2023年度)_SOMPOホールディングス P.38 国内損保 目指す姿と新中期経営計画の3つの柱”. 2021年7月21日閲覧。
- ^ 渋沢栄一関連会社名・団体名変遷図 - 渋沢栄一記念財団
- ^ 京橋図書館『中央区年表』明治文化篇、92ページ、1966年
- ^ 東京火災保険『東京火災保険株式会社五十年誌』1938年11月 - 渋沢社史データベース
- ^ 損保ジャパンと日本興亜損保の合併に関する基本合意について (PDF) - NKSJホールディングス・損害保険ジャパン・日本興亜損害保険 3社連名によるリリース(配信元:NKSJホールディングス株式会社) 2012年3月23日(2014年9月4日閲覧)
- ^ 『介護サービス事業への参入に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)NKSJホールディングス株式会社、2012年8月13日 。2020年4月14日閲覧。
- ^ a b 損保ジャパン・日本興亜損保の合併期日の決定および合併前の一体化運営(実質合併)スタートについて (PDF) - NKSJホールディングス・損害保険ジャパン・日本興亜損害保険 3社連名によるリリース(配信元:NKSJホールディングス株式会社) 2013年3月8日(2014年9月4日閲覧)
- ^ 『損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険株式会社の株式譲渡完了のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)NKSJホールディングス株式会社、2014年8月1日 。2020年4月12日閲覧。
- ^ 『第一生命保険株式会社による当社株式取得および完全子会社化に関するお知らせ』(プレスリリース)損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険株式会社、2014年8月1日 。2020年4月12日閲覧。
- ^ 「株式会社損害保険ジャパンと日本興亜損害保険株式会社の合併に関する認可取得について」 (PDF) - NKSJホールディングス・損害保険ジャパン・日本興亜損害保険 3社連名によるリリース(配信元:NKSJホールディングス株式会社) 2014年8月27日(2014年9月1日閲覧)
- ^ 「損保ジャパン日本興亜」の誕生 (PDF) - 損保ジャパン日本興亜ホールディングス・損害保険ジャパン日本興亜・損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険 3社連名によるリリース(配信元:損保ジャパン日本興亜ホールディングス株式会社) 2014年9月1日(2014年9月4日閲覧)
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- ^ 『少額短期保険会社『Mysurance 株式会社』の設立』(PDF)(プレスリリース)損害保険ジャパン日本興亜株式会社、2019年3月6日 。2020年4月9日閲覧。
- ^ 『当社子会社(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)が出資する投資事業有限責任組合による株式会社シダーとの資本・業務提携解消等に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)SOMPOホールディングス株式会社、2019年3月18日 。2020年4月10日閲覧。
- ^ 損保インターナショナル「SOMPOインターナショナルによるロイズ事業の売却 」。2020年8月31日。
- ^ 英国法人検索サービス「法人番号04413524」。
- ^ 『【業界初】マイカーを手放した方の移動リスクを補償する保険 『UGOKU(移動の保険)』発売』(PDF)(プレスリリース)損害保険ジャパン株式会社、2021年6月1日 。2021年12月17日閲覧。
- ^ [1]日本経済新聞2024年1月19日森幹晴「損保ジャパン、消えた社外取締役 ガバナンスに一石」/日本経済新聞2024年3月1日朝刊9面「損保4社、役員100人超処分 保険料調整問題で異例規模 営業部門の評価見直し」
- ^ 週刊東洋経済2024年1月27日号「闇落ちした損保ジャパン」40ページ
- ^ その東洋経済の記事でのソースは2023年10月に公表の「中間報告書」
- ^ 金融庁 平成17年11月25日「損害保険会社26社に対する行政処分について」保険業法第132条第1項等の規定に基づく命令(業務改善命令)
- ^ 金融庁 平成18年5月25日 株式会社損害保険ジャパンに対する行政処分について
- ^ 金融庁 平成18年6月21日 三井住友海上火災保険株式会社に対する行政処分について
- ^ 損害保険ジャパン 第三分野商品の保険金不払事案に係る検証結果等について
- ^ “損害保険ジャパン 付随的な保険金の支払漏れに係る調査結果等について”. 損保ジャパン ニュースリリース (2007年4月27日). 2007年4月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月8日閲覧。
- ^ 2007年10月26日 毎日新聞
- ^ https://nk-y.blogspot.com/2010_07_01_archive.html
- ^ メディア各紙、損保ジャパンが自動車保険で1700件の支払い漏れ!
- ^ 週刊フライデー2011年7月22日号80-81ページ
- ^ 朝日新聞 震災3~4日後の火災、「保険金免責は不当」提訴 気仙沼の3人 2011.12.21 東京夕刊 15頁
- ^ 2013年10月4日サンケイビズ
- ^ 2014年12月23日 日本経済新聞 朝刊 5面
- ^ 2015年2月17日 日本経済新聞 夕刊 3面
- ^ “東急向けの保険でカルテルの疑い 金融庁、東京海上などに報告命令”. 朝日新聞デジタル. (2023年6月20日) 2023年6月20日閲覧。
- ^ “損保の価格調整問題、4社に業務改善命令 金融庁”. 日本経済新聞 (2023年12月26日). 2023年12月26日閲覧。
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- ^ “ビッグモーターに37人出向の損保ジャパン「不正を認識していた出向者はいない」”. 読売新聞オンライン (2023年7月25日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ “損保ジャパン社長「不正見抜けなかった」 ビッグモーター“不正請求問題””. TBS NEWS DIG. TBS・JNN NEWS DIG合同会社 (2023年7月25日). 2023年7月31日閲覧。
- ^ “損保ジャパンにビッグモーター向け“損害査定簡略化チーム” 金融庁は詳しい報告求める”. 日テレNEWS. 日本テレビ (2023年8月2日). 2023年8月23日閲覧。
- ^ “損保ジャパン 白川社長が辞任へ ビッグモーター問題受けて”. FNNプライムオンライン (2023年9月8日). 2023年9月8日閲覧。
- ^ 損保ジャパン、白川儀一社長の辞任発表 ビッグモーター問題で引責 - 日本経済新聞 2023年8月9日
- ^ “金融庁、損保ジャパンに立ち入り検査 ビッグモーター不正請求問題で”. 毎日新聞. 2023年9月19日閲覧。
- ^ 社名を変更いたしました (PDF) - 損保ジャパン日本興亜DC証券株式会社 2014年9月1日
- ^ 社名変更のご案内 (PDF) - 損保ジャパン日本興亜クレジット株式会社 2014年8月28日(2014年9月1日閲覧)
- ^ 当社社名変更のお知らせ - SOMPOクレジット株式会社 2017年2月1日(2017年4月22日閲覧)
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- ^ 株主プロ「報告書提出者 損害保険ジャパン」.
- ^ http://www.kamo-law.com/column_niti.htm
- ^ NHK「知るを楽しむ 歴史に好奇心」テキスト 2008年4月1日発行(pp.94 - 109)瀬木慎一担当回
- ^ 小林英樹著 ゴッホの復活 ISBN 9784795847729
- ^ 朽木ゆり子『ゴッホのひまわり 全点謎解きの旅』集英社 pp.151 - 191
- ^ 『今年も全国107万人の新小学一年生へ「黄色いワッペン」を贈呈』(PDF)(プレスリリース)損害保険ジャパン、みずほフィナンシャルグループ、明治安田生命保険、第一生命保険(4社連名)、2021年4月5日 。2021年4月10日閲覧。
- ^ SOMPO美術館「英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート」(2022年11月5日~2013年1月15日)。
- ^ SPMPOグループによるゴッホの《ひまわり》等を通じたウクライナおよび近隣国における人道支援活動に向けた寄付の実施。2022年7月8日。
- ^ 『「自動車保険は損保ジャパン!」 高橋一生さんを起用したテレビCM『事故対応のプロ』篇の放映開始』(PDF)(プレスリリース)損害保険ジャパン株式会社、2021年10月1日 。2021年12月17日閲覧。
- ^ 『スマホ世代の医療保険「入院パスポート」藤田ニコルさんを起用したプロモーションを開始』(PDF)(プレスリリース)損害保険ジャパン株式会社、2022年6月16日 。2022年9月4日閲覧。
- ^ 『損保ジャパンの医療保険「入院パスポート」のイメージキャラクターにあばれる君を起用したテレビCMの放映開始』(PDF)(プレスリリース)損害保険ジャパン株式会社、2021年11月1日 。2021年12月17日閲覧。
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