京福電気鉄道
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運賃・乗車券
普通運賃・普通乗車券
嵐山本線、北野線を通じて、大人250円、小人120円の全線均一運賃である(2023年4月1日改定)[44]。定期運賃も均一の全線定期券のみである。係員が配置されている駅では、自動券売機で普通乗車券を購入できる。
2002年6月30日までは180円、210円、230円の区間制運賃であった。スルッとKANSAI加盟に際し、降車時のみのカード処理で済ませられるよう、2002年7月1日から均一運賃(大人200円、小人100円)となった。これに伴い、不要となった各車両の整理券発行機は撤去された。定期運賃は、距離制が維持された。
2014年4月1日の消費税率改定(5%→8%)の際は、国土交通省(近畿運輸局)から上限運賃210円の認可を受けた上で、適用運賃は200円として値上げを見送ったが、2015年4月1日に適用運賃を210円とする値上げが行われた。さらに、2017年4月1日に220円に値上げされた。定期運賃も均一となり全線乗車可能となった[45]。2023年4月1日に250円に値上げされた[44]。
ICカード
2011年4月1日より、IC乗車カードのPiTaPaと、自社専用の「らんでんカード」が導入された[46]。
2011年4月1日からはICOCAも利用可能となり、2013年3月23日からは全国相互利用交通系ICカードにも対応した[20]。ただし、京福電鉄の駅および車内ではチャージできないため、事前に他社局の駅などでチャージしておく必要がある。また、割引用manaca、割引用はやかけん、障がい者用nimocaは利用できない(相互利用対象外)。
らんでんカードの発売額は大人2,500円(デポジット500円を含む)。有人駅または車内で2,000円単位でチャージでき、2,200円分利用できる。チャージ額の有効期限は6か月で、その後は無効になる。ただし有効期限が切れる前に追加でチャージすれば、チャージ残額全体の有効期限が6か月後まで延長される。沿線店舗の優待特典が付く。
割引乗車券等
- 嵐電1日フリーきっぷ
- 全線が1日乗り放題になる。四条大宮・帷子ノ辻・嵐山・北野白梅町の4つの有人駅や嵐電嵯峨駅前の喫茶店、一部のホテルで、700円(小児350円)[44]で発売している。1日に3回以上乗車すれば割安になるほか、付属のクーポンで沿線社寺や観光施設で拝観料・入場料の割り引きを受けたり、粗品の進呈を受けたりすることができる。予め購入して後日利用する場合のために、通用日はスクラッチ方式により利用者が決めることができる。
- 嵐電・嵯峨野フリーきっぷ
- グループである京都バスの嵐山・嵯峨野地区から京都市中心部のバス路線と嵐電が1日乗り放題となる[4]。社寺や観光施設での優待特典が付く。2013年4月1日から発売。
- 京都地下鉄・嵐電1dayチケット
- 2008年の京都市営地下鉄の太秦天神川駅延伸、京福の嵐電天神川駅開業を受けて、同年3月28日から発売された。それぞれの全線で1日乗り降り自由となる。各駅の近くの商店等に委託されている回数券販売所でも販売されているほか、平成エンタープライズが運行する高速バス「VIPライナー」のオプションとして組み込むことができる。
- 同時に発売された「京都嵐山・びわ湖大津1dayチケット」は2015年3月31日に終売となった。京阪京津線・京阪石山坂本線も利用可能区間に含まれていた。
- 京都・嵐山1dayパス(阪急版/能勢版)
- 嵐電全線と京都バスの嵐山・嵯峨野エリア、阪急電鉄の全線または、加えて能勢電鉄が乗り放題の1日乗車券で、春と秋の季節限定で発売される。
以下の乗車券は発売を終了した。
- バス(市バス・京都バス・西日本JRバス)・嵐電一日券
- 嵐電と京都バス・京都市営バス・西日本JRバスの均一運賃区間が1日間自由に乗り降りできる。2017年4月1日から「バス(市バス・京都バス)・嵐電一日券」として有人駅および京都市交通局の市バス・地下鉄案内所と定期券発売所で販売。2021年10月1日から西日本JRバスも利用可能となり「バス(市バス・京都バス・西日本JRバス)・嵐電一日券」と改称して発売されていたが[47]、2023年3月31日限りで発売を終了した[44]。
2010年3月27日から1年間、嵐電開業100周年を記念して土・日曜日及び年末年始・お盆期間の小児運賃が無料となる「休日は家族みんなで出かけようキャンペーン」が実施された。
紙の回数券(11券片、発売額2,000円、3か月有効)は2011年4月1日をもって廃止され、代替として「らんでんカード」が発売された。
2002年7月1日から2018年1月31日までスルッとKANSAI対応カードが利用可能であった。京福電鉄では大人2,000円券のみを発売した。カード処理機は路線バス車内に搭載されているものと同様のもので、有人駅改札口および車両内の運転台後ろに設置された。券面印字は有人駅の処理機では「京福 四大宮」「京福 帷子辻」「京福 嵐山」「京福 白梅町」、車内処理機では「京福電鉄」となっていた。
注釈
出典
- ^ 会社概要 - 京福電気鉄道株式会社
- ^ a b c d e f g h i j k 京福電気鉄道株式会社『第115期(2020年4月1日 - 2021年3月31日)有価証券報告書』(レポート)2021年6月23日。
- ^ 各年度 決算短信
- ^ a b 嵐電・嵯峨野フリーきっぷ (PDF) - 京都バス、2013年3月29日
- ^ 京福グループ中期経営計画(2016年度~2018年度)の実施施策と進捗状況 (PDF)
- ^ 京福電気鉄道社史編さん事務局(編)『京福電気鉄道50年の歩み』京福電気鉄道、1993年、20頁。
- ^ 京福電気鉄道社史編さん事務局(編)『京福電気鉄道50年の歩み』京福電気鉄道、1993年、78-79頁。
- ^ 井上広和『日本の私鉄 22 東海・北陸』保育社、1983年、108頁。
- ^ 『京福電気鉄道 88年回顧録 越前線写真帖』京福電気鉄道、2003年 p.29
- ^ 「鉄道ピクトリアル」1969年12月号p.24, 25『江若鉄道始末記』・「鉄道ピクトリアル」1973年7月増刊京阪電気鉄道特集号pp.35 - 38『京阪電気鉄道と琵琶湖・叡山の開発』
- ^ 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成18年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.249
- ^ a b “京福電気鉄道株式会社及びえちぜん鉄道株式会社の第一種鉄道事業の譲渡譲受の認可について”. 国土交通省 (2003年1月17日). 2004年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月6日閲覧。
- ^ a b “京福電鉄とえちぜん鉄道の事業譲渡譲受に認可”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2003年1月21日)
- ^ 『鉄道ピクトリアル』1993年10月号(NO.581)98頁。
- ^ 『会社概況』2018年度版、6頁 - ウェイバックマシン(2020年5月12日アーカイブ分)
- ^ 祝 江ノ電・嵐電姉妹提携! 嵐電『江ノ電号』が出発しました - 京福電気鉄道、2009年10月14日。
- ^ 江ノ電・嵐電姉妹提携に関するお知らせ(Internet Archive) - 江ノ島電鉄、2009年10月2日
- ^ 路面電車を利用した低炭素型集配システム開始について - ヤマト運輸、2011年5月17日。
- ^ 妊婦さんに席をゆずりましょう! - 京福電気鉄道、2013年3月1日。
- ^ a b 交通系ICカードの全国相互利用サービスについて - PiTaPa.com、2012年12月18日。
- ^ “京福電鉄、東映撮影所の近くに新駅開業…駅番号も振り直し”. レスポンス. (2016年4月1日) 2016年4月2日閲覧。
- ^ (繁体字中国語)〈新聞稿〉高雄捷運受肯定 首與日本關西京福地鐵跨國合作 打開高捷國際市場 2017年6月8日,高雄捷運
- ^ (日本語) 広がる日台の鉄道交流 高雄メトロが京福電鉄・江ノ電と観光連携 - 『フォーカス台湾』中央通訊社、2017年6月10日
- ^ 会社概要 Archived 2015年8月31日, at the Wayback Machine. - 京福電気鉄道
- ^ a b c 森口誠之『鉄道未成線を歩く 〈私鉄編〉』JTB、2001年、p.180
- ^ 「鉄道免許状下付」『官報』 1924年9月3日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 高井 (2023) p.194-195
- ^ a b c d e f 『鉄道ピクトリアル』No.295 p.69
- ^ 『鉄道ピクトリアル』No.295 p.74
- ^ 小田原線時代の1944年2月に経堂工場の火災で全焼しており、相模鉄道に譲渡された後の1949年6月に車体を復旧している[29][27]。
- ^ 『鉄道ジャーナル』第21巻第4号、鉄道ジャーナル社、1987年3月、122頁。
- ^ 高井 (2023)は、301-303については1947年6月と記載し、304は入線時期を記載していない[27]。
- ^ 高井 (2023) p.81
- ^ a b c 『鉄道ピクトリアル』No.295 p.70
- ^ a b c d e f 高井 (2023) p.198-199
- ^ a b c d e f g 『鉄道ピクトリアル』No.295 p.73
- ^ a b c d e f g h i j k 高井 (2023) p.192-193
- ^ 高井 (2023)は1927年6月と記載[37]
- ^ 車体幅が100mmほど狭い[37]ことを除けば、窓配置などほぼ同一
- ^ 『鉄道ピクトリアル』No.295 p.71
- ^ 高井 (2023)は1969年9月と記載[35]
- ^ 高井 (2023) p.67
- ^ 高井 (2023) p.71
- ^ a b c d “嵐山線の旅客運賃改定の実施について” (PDF). 京福電気鉄道 (2023年3月3日). 2023年3月31日閲覧。
- ^ 嵐電、220円に 4月1日から運賃値上げ - 京都新聞、 2017年1月30日
- ^ 4月1日より嵐電(京福電車)でPiTaPaがご利用いただけます - PiTaPa.com 2011年3月16日。
- ^ “京都市交通局関連の1日券類の価格改定のお知らせ”. 嵐電. 京福電気鉄道 (2021年9月28日). 2021年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月31日閲覧。
- ^ “8月11日〜15日 京福電気鉄道で「嵐電妖怪電車」運転”. 鉄道ファン・railf.jp. 鉄道イベント. 交友社 (2018年8月6日). 2023年9月7日閲覧。 “運賃:大人220円,こども110円,妖怪50円”
- ^ “お盆の恒例、嵐電・妖怪電車が10周年”. Lmaga.jp. 京阪神エルマガジン社 (2016年8月1日). 2023年9月7日閲覧。 “いつもは50円の「妖怪運賃」が10円になるなど、”
- ^ “京福電車、「嵐電妖怪電車」を8月11日~15日運行”. トラベルWatch. インプレス (2019年8月2日). 2023年9月7日閲覧。 “「妖怪電車専用乗車券」は大人220円、子供110円、妖怪100円”
- ^ 『「嵐電妖怪電車」 運行ダイヤ、関連イベントのお知らせ』(PDF)(プレスリリース)京福電気鉄道、2023年8月4日 。2023年9月7日閲覧。
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