中村隼人 (野球) 中村隼人 (野球)の概要

中村隼人 (野球)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 04:31 UTC 版)

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中村 隼人
基本情報
国籍 日本
出身地 長崎県諫早市
生年月日 (1975-08-22) 1975年8月22日(46歳)
身長
体重
183 cm
108 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2000年 ドラフト4位
初出場 NPB/2001年6月2日
CPBL/2006年6月27日
最終出場 NPB/2005年5月4日
CPBL/2006年6月30日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

2002年シーズンから2004年シーズンの6月1日までの登録名は隼人。弟は元Jリーガー中村北斗

来歴

プロ入り前

中学生時代は諌早レッズで捕手を務め、ボーイズリーグの全国大会に出場[1]

長崎日大高校に進むと投手に転向し、下半身強化と投球フォームの矯正により、制球力が改善。2年の秋には本格派のエースとなる[2]。3年の時の1993年春には同校初の全国大会となる選抜大会に出場。初戦では自ら満塁で走者一掃の二塁打を放ち、福井敬治を擁する智弁学園を破った[3]。続く3回戦では鳥取西を7回までノーヒットに抑え、1安打完封の好投を見せた[4]ものの、準々決勝で平尾博司を擁する大宮東に敗れ、ベスト8。同年夏は県内No.1の右の本格派との評価を受け[5]選手権大会に出場。辻竜太郎を擁する松商学園との1回戦では延長12回を投げ抜き、3対2で勝ち[6]、2回戦で笹山洋一を擁する小林西に敗れた。

球質の重さや打者としての能力をプロのスカウトから評価されていた[7]が、創価大学に進学。1年から登板し、4年の春の全日本大学野球選手権では初戦の慶応義塾大を相手に先発したが高橋由伸に本塁打を打たれ、敗退。秋の明治神宮大会では他投手の活躍もあり、準決勝まで進むが法政大矢野英司が当時大会新記録となる18奪三振に抑えられ、完封負けを喫し、ベスト4。東京新大学リーグでは最多勝2回、MVP、ベストナイン各1回を含む22勝で8連覇に貢献した[8]

社会人野球本田技研に進むと1年目からエースとして活躍[9]。同年の社会人日本選手権でも初戦に先発したが敗戦投手となっている。2年目の1999年には都市対抗に初出場するも、初戦で敗れた。2000年には川鉄千葉の補強選手として都市対抗に出場。初戦の対大阪ガス戦で2番手として好投したがチームは敗れた。同年のドラフト会議にて日本ハムファイターズから4位指名を受け、入団。契約金、年俸はそれぞれ6,000万円、1,200万円(金額はいずれも推定)だった[10]

日本ハム時代

1年目の2001年シーズンは即戦力として期待され、開幕一軍入りを果たすも登板機会のないまま二軍へ降格[11]。しかし再び一軍へ昇格すると、6月2日の対オリックス・ブルーウェーブ戦ではプロ野球史上27人目となるパ・リーグの新人では20年ぶりとなる初登板初完封勝利を記録。同年のシーズンは、3完封を含む6勝を挙げた。また、翌年のシーズンには同名の寺原隼人がプロ入りすることを受け、翌年のシーズンから登録名を隼人へに変えることを9月10日に発表している[12]。また、同年のIBAFワールドカップで日本代表に選ばれた。

2002年シーズンは先発投手として7勝11敗の成績を残し、初出場だったオールスターゲームでは新井貴浩にソロホームランを浴びたものの2イニングをこの1安打のみに抑えた[13]

2003年シーズンはわずか4試合の先発に終わり、0勝3敗、防御率6.98の成績に終わる。

2004年シーズンは序盤に中継ぎで4試合に登板しただけに終わり、6月2日河本育之投手との交換トレード読売ジャイアンツへ移籍。移籍を機に登録名をプロ入団当時と同じ本名の「中村隼人」へ戻した。

巨人時代

巨人へ移籍してからは中継ぎとして前田幸長岡島秀樹ブライアン・シコースキーとともにチームを支え、途中加入ながらチーム4位[14]の38試合に登板し、2勝1セーブ防御率3.79をマークした。

2005年シーズンは前年のシーズンを越える45試合登板を目標に掲げ、中継ぎとして期待された[14]が開幕直後から腰痛に苦しんだ[15]。わずか6試合の登板に終わり、10月5日に球団から戦力外通告を受け、退団。トライアウトを2度受けたが獲得する球団はなかった。

巨人退団後

2006年は1月から友人の紹介で神田の居酒屋店長を務めていた[15]が、5月29日千葉熱血MAKINGに投手兼投手コーチとして加入し、野球界に復帰する[16]。しかし都市対抗野球大会1次予選で登板するも思うような投球内容ができなかった。同年6月にはCPBL兄弟エレファンツに入団したが2試合目に失点すると翌日に解雇され、在籍2週間で退団[15]。7月に帰国してからは軟式野球チームを持つ佐賀県の病院で腰の治療を受けながら練習を続け[15]、11月に東北楽天ゴールデンイーグルスの秋季練習で入団テストを受けたが不合格となり、現役を引退。

現役引退後

元木大介から誘いを受け、2007年1月から2008年1月まで元木の個人マネージャーを務めた[15]。その後、文京区湯島でサパークラブを経営[15]

2015年時点では海帆に勤務し、新宿区歌舞伎町にて2014年7月22日に開店した「立喰い焼肉 治郎丸」新宿店の店長として活躍の場を変えている[17]。2018年時点で同店は年商1億円を超える人気店舗としてテレビ番組で紹介されており、中村自身の年収も1200万円ほどあると明かしている[18][19][20]

プレースタイル

140km/h台の速球を中心に、得意のスライダー[8]シュートフォークボールを投げていた[11]本田技研時代には年間30個近い与死球を記録しており、強気に内角を攻めている[8]。1年目には6勝中4勝を千葉マリンで挙げ初勝利初完封もグリーンスタジアム神戸で挙げるなど、屋外での登板を得意としていた[21]


  1. ^ 朝日新聞、2002年7月12日付朝刊、長崎地方面
  2. ^ 朝日新聞、1993年4月3日付朝刊、埼玉地方面
  3. ^ 第65回選抜高校野球大会 長崎日大 対 智辯学園
  4. ^ 第65回選抜高校野球大会 長崎日大 対 鳥取西
  5. ^ 朝日新聞、1993年8月4日付朝刊、P.21
  6. ^ 第75回全国高校野球選手権大会 長崎日大 対 松商学園
  7. ^ 読売新聞、1993年8月18日付夕刊、P.3
  8. ^ a b c d 朝日新聞、2001年3月24日付朝刊別刷、P.44
  9. ^ 朝日新聞、2001年3月24日付朝刊別刷、P.44
  10. ^ 朝日新聞、2000年11月28日付朝刊、P.16
  11. ^ a b 朝日新聞、2001年6月3日付朝刊、P.16
  12. ^ 朝日新聞、2001年9月10日付夕刊、P.13
  13. ^ 2002年度サンヨーオールスターゲーム 試合結果(第2戦)
  14. ^ a b 読売新聞、2005年2月22日付夕刊、P.3
  15. ^ a b c d e f 「ニッカン今井でございます」2010年7月15日 元日本ハム、巨人・中村隼人 引退後記
  16. ^ 「日本野球連盟2006年登録・変更情報」5月29日
  17. ^ プレジデント社『dancyu』第25巻第9号(2015年9月号)19ページ
  18. ^ 中居正広のスポーツ!号外スクープ狙います! 2018/08/20(月)20:30 の放送内容 ページ1”. TVでた蔵. 2020年9月23日閲覧。
  19. ^ “わずか4坪で年商1億円超え 立ち食い焼き肉店の店長で成功した元巨人・中村隼人さん”. スポーツ報知. (2018年2月6日). https://hochi.news/articles/20180205-OHT1T50105.html 2020年9月23日閲覧。 
  20. ^ “元巨人・中村隼人さん経営の年商1億・4坪立ち食い焼き肉店に元ジャパネット高田社長らが称賛”. スポーツ報知. (2018年5月20日). https://hochi.news/articles/20180520-OHT1T50196.html 2020年9月23日閲覧。 
  21. ^ 読売新聞、2002年7月12日付夕刊、P.3
  22. ^ 読売新聞、2005年2月15日付朝刊、P.25
  23. ^ 読売新聞、2004年8月5日付夕刊、P.2


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