ダウンサイジングコンセプト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 15:01 UTC 版)
ダウンサイジングコンセプト[1]とは、自動車においてターボチャージャーやスーパーチャージャーなどの過給機を使うことにより、従来エンジンと同等の動力性能を確保したまま排気量を小型化(ダウンサイジング)し、巡航時の燃費を向上させるエンジン設計思想(コンセプト)のことを指す。
注釈
- ^ 圧縮比を高くしすぎて気筒が高温になりすぎると、ノッキング(自然発火)が起きてしまう。
- ^ 日本での過給器付きエンジンはディーゼルエンジンの方が歴史が長く、ルーツブロワー付きは1955年(昭和30年)の民生・UDエンジンシリーズ、ターボチャージャーも大型自動車、鉄道車両(DMF31系エンジン、DML30系エンジン)、船舶用、産業用などで1960年代後半から1970年代にかけてすでに実用化されている。
- ^ 国産乗用車初のターボ車は430型日産・セドリック/グロリアで、エンジンは共にL20ET型。巡航時の燃費(60 km/h定地燃費)を改善すべく、自然吸気仕様に比べて歯車比が小さく(ハイギヤード化)されていた。
- ^ 乗用車やSUVなどでは、特にターボ化の際に変速機の1速やデフの最終減速比を高めるなど、ギアリングが変更されることが多く、これがドライバビリティに大きく影響する。
- ^ DML30からDMF13に交換した例(キハ183、キハ66など)もあり、この場合気筒数は半分、排気量は半分以下になっている。ただし岡山県の水島臨海鉄道のキハ37は、JR東日本在籍時代にDMF13からDMF14へのエンジン交換が行われており、若干ながら排気量が上がっている例もある。
出典
- ^ 鈴木孝 『ディーゼルエンジンと自動車』 ISBN 978-4895225090 三樹書房、2008年、108頁
- ^ “ダウンサイジング過給エンジン:なぜエンジンをダウンサイジングすると効率が良くなるのか?”. Motor Fan. 2021年6月30日閲覧。
- ^ “内燃機関超基礎講座”. MotorFan. 2021年6月30日閲覧。
- ^ “夢のエンジンじゃない? 燃費とパワーを両立した「完璧」に思えるダウンサイジングターボの「限界」とは”. WEB CARTOP. (2021年6月30日). p. 2
- ^ “TSI < Technologies & Concepts < Sustainable Mobility < フォルクスワーゲンについて < フォルクスワーゲン公式サイト”. 2015年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月24日閲覧。
- ^ “排気量拡大で新たな燃費測定モードに対応”. WEBCG. p. 2. 2021年6月26日閲覧。
- ^ “ダウンサイジングの波はどこに エンジン排気量拡大トレンドが起きているのはなぜなのか?”. WEBCG. p. 1. 2022年2月27日閲覧。
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- ^ Is a smaller engine necessarily more efficient?-carequest. 2024年3月11日閲覧
- ^ ライトサイジングとは何か? ダウンサイジングの次にやってくる新潮流[内燃機関超基礎講座]Motor Fan 2024年3月11日閲覧
- ^ “マツダ人見執行役員、ダウンサイズせずにSKYACTIV-Gの燃費向上図る”. Response.. (2013年12月20日) 2015年1月14日閲覧。
- ^ “エコカー技術:マツダのSKYACTIVターボエンジンは“意味ある”過給ダウンサイジング (1/3) - MONOist(モノイスト)”. 2016年5月23日閲覧。
- ^ a b 国沢光宏 (2017年4月25日). “ダウンサイズターボが日本で流行らないのはガソリンのせい?”. ベストカーWeb. 2022年8月26日閲覧。
- ^ “「疑似直噴」で高圧縮比、ダイハツ1L自然吸気エンジン”. 日経XTECH ( ). 2021年6月30日閲覧。
- ^ ただし前出のジュークが初という見方もある
- ^ “【モンスターエンジンに昂ぶる】いすゞの大型路線バス、エルガはなんと直4搭載【第18回】”. 2018年12月30日閲覧。
- ^ “強まる流体式リターダの装着 小排気量で見直される制動対策 トラクタの安全対策”. 株式会社ニッポンリターダシステム. 2013年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月25日閲覧。
- ^ 松井 義典、谷下田 和則, 清水 雅之「ダウンサイジング直噴ガソリンターボエンジン(MR16DDT)の開発 (特集:ニッサン・グリーンプログラム2012を支えるパワートレイン技術)」『日産技報』第68号、2011年、[要ページ番号]、ISSN 03859266、2016年5月23日閲覧。
- 1 ダウンサイジングコンセプトとは
- 2 ダウンサイジングコンセプトの概要
- 3 概要
- 4 測定方法との相性
- 5 その他
- 6 外部リンク
- ダウンサイジングコンセプトのページへのリンク