5代目 HCSS/HCEP/HCFS/HC3S型(1986年-1995年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 21:21 UTC 版)
「マツダ・ルーチェ」の記事における「5代目 HCSS/HCEP/HCFS/HC3S型(1986年-1995年)」の解説
1986年9月発売。ロータリーエンジンに代わるV型6気筒エンジンを搭載した「本格的高級サルーン」としてモデルチェンジ。「しっかりとした走り」を実現するために、新開発のE型マルチリンク式リヤサスペンションを採用するとともに、ボディ剛性を大幅に向上させた。 ボディはそれまでの独創的なデザインから一転し、欧州車然としたオーソドックスなデザインとなった。ハードトップモデルのグリル周りやボンネットマスコット、ボディ下部の樹脂パネル、Cピラー周りなどに当時のメルセデス・ベンツの影響が見受けられる点から、「広島のベンツ」と形容されることがある。 搭載されるエンジン及びグレードは、FE型2.0L直4キャブ(82馬力)を積んだSG-X、JF型V6 2.0L EGI・110馬力(XV-X及びリミテッド)、V6 2.0L EGI-TURBO・145馬力(リミテッド及びロイヤルクラシック)、また、4ドアHTにのみ654cc×2ロータリーターボ・180馬力(リミテッド及びロイヤルクラシック)が用意される。ルーチェ及びマツダのセダンタイプのロータリーエンジン車は、このモデルが最後となった。 韓国では起亜自動車でセダンのみ『ポテンシャ』の車名で生産・販売していた。 1987年8月 ルーチェ初の3ナンバー車として、V6 3.0L SOHCのJE型を搭載する「V6-3000ロイヤルクラシック」を追加。 1988年9月 マイナーチェンジで後期型となる。フロントグリル右上のマツダのロゴバッジが無くなり、前期型ではボンネット上に付いていたルーチェのバッジがフロントグリルの中央に移動した。V6 3.0LはDOHC化され、200馬力にパワーアップ。V6 2.0Lも同時にロッカーアームとAT制御の変更が行われ燃費が向上された。新規グレードとして、4ドアHTに欧州仕様929と同じユーロチューンドサスペンションを持つV6-3000リミテッドが追加された。一方、V6の廉価版XV-X及びV6-2000ターボ ロイヤルクラシックは廃止された。ボディカラーの変更点もあり、ノーブルホワイト、ロイヤルマルーンメタリック、ハードトップ専用のダーククラレッドとエキスパートブルーマイカ、セダン専用のキャナルブルーメタリックが廃止され、クリスタルホワイト、メローバーカンディー、ブレーブブルー、ジェントルマルーンへ変更された。 1989年4月 4ドアハードトップの3000を仕様変更。本革仕様モデルとヘリボーン柄のファブリック仕様を用意しグレードを充実させている。 1990年2月 小変更。各グレードでシート生地の変更、ボディカラー、内装色の見直しが図られた。また、4ドアHTに、専用のメッシュタイプフロントグリル、溶湯鍛造(高圧凝固鋳造)製のメッシュタイプアルミホイール、ビスカスLSD、専用オーナメントを装備したV6・3000リミテッド・グランツーリスモが追加される。 1991年12月 同年5月のセンティア登場に伴い自家用モデルの生産・販売を終了。営業車(教習車・タクシー向け4ドアセダン)のみ継続販売となる。なお、後継車であるセンティア/MS-9(1994年にはMS-9がセンティアに集約)も、2000年3月に販売終了した。 1992年4月 教習車に、2.2L・F2型(直4 EGI,105馬力)ガソリンエンジン車を追加。 1993年7月 タクシーを一部改良。DXにも5人乗りが追加され、布地シートが標準仕様となった。 1995年12月 前面・側面衝突時の安全基準強化に適合しない等の理由で、タクシー・教習車向け4ドアセダンの販売を終了。29年の歴史に幕を閉じた。 ハードトップ(リア) セダン(リア)
※この「5代目 HCSS/HCEP/HCFS/HC3S型(1986年-1995年)」の解説は、「マツダ・ルーチェ」の解説の一部です。
「5代目 HCSS/HCEP/HCFS/HC3S型(1986年-1995年)」を含む「マツダ・ルーチェ」の記事については、「マツダ・ルーチェ」の概要を参照ください。
- 5代目 HCSS/HCEP/HCFS/HC3S型のページへのリンク