ウィリアムソン:5つの前奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ウィリアムソン:5つの前奏曲 | Five Preludes | 作曲年: 1968年 献呈先: アントニエッタ・ノタリエッロ |
スクリャービン(スクリアビン):5つの前奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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スクリャービン(スクリアビン):5つの前奏曲 | 5 Preludes Op.15 | 作曲年: 1895-96年 出版年: 1897年 初版出版地/出版社: Belaïev |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | ロ長調 H dur | 1分30秒 | No Image |
2 | 嬰ヘ短調 fis moll | 1分00秒 | No Image |
3 | ホ長調 E dur | 1分30秒 | No Image |
4 | 変ホ短調 es moll | 1分30秒 | No Image |
5 | 嬰ハ短調 cis moll | 1分00秒 | No Image |
作品解説
《24の前奏曲 作品11》と共に1897年に出版された数々の前奏曲集の1つ。
第1曲目 イ長調 4分の3拍子 アンダンテ
23歳の時にモスクワで作曲された。左手の8分音符に対して、右手が3連音符と5連音符を交互に弾くポリ・リズムの曲。終結部分では、4分の2拍子と4分の3拍子を交互に用いる他、リタルランド、アッチェレランド、ア・テンポを組み合わせ、歩調の変化を生み出している。
第2曲目 嬰ヘ短調 4分の3拍子 ヴィーヴォ
23歳の時にモスクワで作曲された。当初は、冒頭の速度表記がアジタートであった。16分音符と8分音符がかみ合うこの曲は、ポリ・リズムに頼ることがない。左右の手はそれぞれに独自のうねりをみせ、その音の動きのしなやかさが際立っている。また、最後に主題が現れるところは、メトロノーム表記により、テンポを速める変化が指示されている。
第3曲目 ホ長調 8分の6拍子 アレグロ・アッサイ
23歳の時にモスクワで作曲された。幅広い音程の分散和音のこの曲は、ショパンの作品10-11の練習曲を想起させる。この分散和音を跳躍させる左手は、とりわけ手首の柔軟さが求められている。
第4曲目 ホ長調 4分の3拍子 アンダンティーノ
24歳の時にパリで作曲された。左手の2個ずつの組み合わせとなっている8分音符が音価1つ分拍節とずらされた、クロス・フレーズの曲となっている。スラーの長さの長短の変化や左右の手による長短の組み合わせが特徴的である。
第5曲目 嬰ハ短調 8分の6拍子 アンダンテ
23歳の時にハイデルベルクで作曲された。多声的な書法で書かれたこの曲は、半音階的な音の動きが随所に散りばめられている。
スクリャービン(スクリアビン):5つの前奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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スクリャービン(スクリアビン):5つの前奏曲 | 5 Preludes Op.16 | 作曲年: 1894-95年 出版年: 1897年 初版出版地/出版社: Belaïev |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | ロ長調 H dur | 3分00秒 | No Image |
2 | 嬰ト短調 gis moll | 1分30秒 | No Image |
3 | 変ト長調 Ges dur | 2分00秒 | No Image |
4 | 変ホ短調 es moll | 1分00秒 | No Image |
5 | 嬰ヘ長調 Fis dur | 0分30秒 | No Image |
作品解説
《24の前奏曲 作品11》と共に1897年に出版された数々の前奏曲集の1つ。
第1曲目 ロ長調 4分の3拍子 アンダンテ
22歳の時にモスクワで作曲された。幅広い音域を分散和音でしなやかに動き回る左手は、時に3オクターヴもの音域をカバーすることもある。2小節に及ぶ左手の序奏が、右手のメロディーをゆったりと引き出す。左手は、引き続き幅広い音域を行き来する分散和音をなぞり、その上で、右手が息の長いメロディーをのびやかに歌い上げる。
第2曲目
23歳の時にスイスのヴィツナウで作曲された。4対5、3対5、2対5のポリ・リズムによって細かく振動するような響きを生み出すこの曲は、最後は、両手で5連音符を同時に弾くようになる。両手で和音を鳴らすことを主体とした曲である。
第3曲目
22歳の時にモスクワで作曲された。序奏で提示される両手の6度音程による並進行を左手が受け継ぎ、その上で右手が綾を織りなしていく。曲が進むにつれ、右手の音価は細分化されていく。
第4曲目
23歳の時にペテルブルクで作曲された。3小節フレーズの積み重ねにより構成されている。僅か12小節の短い曲である。右手の単音のみになるところと、両手で和音を響かせるところの対比が印象的である。
第5曲目 嬰へ長調 8分の3拍子 アレグレット
23歳の時にモスクワで作曲された。この曲のメロディーは、幅広い音域を動きまわる。そこに添えられる左手は単音であることが多く、これまた幅広い音域を覆っている。
スクリャービン(スクリアビン):5つの前奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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スクリャービン(スクリアビン):5つの前奏曲 | 5 Preludes Op.74 | 作曲年: 1914年 出版年: 1914年 初版出版地/出版社: Jurgenson |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | 苦しみ、悲痛な "Douloureux, dechirant" | 1分30秒 | No Image |
2 | 十分に遅く、瞑想的に "Tres lent, contemplatif" | 1分30秒 | No Image |
3 | 劇的アレグロ "Allegro drammatico" | 1分00秒 | No Image |
4 | ゆっくりした、漠然と、あいまいな "Lent, vague, indecis" | 1分30秒 | No Image |
5 | 高慢な、好戦的な "Feir,belliqueux" | 1分30秒 | No Image |
作品解説
1914年に作曲され、楽譜も同年に出版された。スクリャービンの最後の作品番号を持つ作品である。音・光・舞踊・香を一体化させた世界初の舞台芸術の試み《神秘劇》の構想を練り始めた頃の作品である。なお、《神秘劇》は着想のみに終わっている。
第1曲目 4分の3拍子 痛ましく、胸の張り裂けるような
フランス語の表記が用いられている。そして、半音階的な音の動きの多用が、悲痛さを生み出している。この曲の和声は、変化音を多用するスクリャービン手法の究極の形と見ることができょう。
第2曲目 8分の4拍子 非常にゆっくりと、瞑想的に
スクリャービンは、この曲について「死と愛」であり、「《神秘劇》の序幕の妹」であり、「最高の調和、白い光輝」であると語ったとされており、作曲家本人が特に気に入った作品であったと見られる。前の曲と同様に、フランス語の表記が用いられ、半音階的な音の動きを多用している。
第3曲目 8分の9拍子 アレグロ・ドラマティコ
長い音価の音と、半音階的な音の動きを織り混ぜた声部とが、響きの移ろいを生み出している。終結部分では、全音と半音が交互に現れる下降音階が印象的に用いられる。
第4曲目 4分の3拍子 ゆっくりと、おぼろげに、曖昧に
半音階的な書法が特徴的である。とりわけ、長3和音と短3和音を同時に響かせる手法が際立っている。多声的に書かれており、部分的に、並進行をする声部の関係やポリ・リズムの使用がみられる。
第5曲目 2分の3拍子 尊大に、好戦的に
3連音符や5連音符、6連音符がみられるこの曲は、オクターヴの跳躍や幅広い音域の分散和音など、これまでの作品に見られたスクリャービンの多様な手法が織り合わさるかのように構築されている。
5つの前奏曲
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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イェーガー:5つの前奏曲 | Five Preludes | |
ギブズ:5つの前奏曲 | 5 Preludes Op.62 | 作曲年: 1927年 |
ショスタコーヴィチ:5つの前奏曲 | 5 Preludes | 作曲年: 1920-21年 |
5つの前奏曲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 09:07 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動5つの前奏曲
- 5つの前奏曲作品15- 1895年から1896年にかけて作曲されたスクリャービンのピアノ曲。
- 5つの前奏曲作品16- 1864年から1896年にかけて作曲されたスクリャービンのピアノ曲。
- 5つの前奏曲 (ショスタコーヴィチ) - 1919年から1920年にかけて作曲されたショスタコーヴィチのピアノ曲。
- 5つの前奏曲 (ヴィラ=ロボス) - 1940年に作曲されたヴィラ=ロボスのギター曲。
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