紡績
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紡績(ぼうせき、英: spinning)とは、(比較的短い)繊維を糸の状態にすること。たとえば綿花、羊毛、麻、蚕糸の「屑」、化学繊維のステープルなど、比較的短い繊維から糸を作ること[1]。大和言葉では「つむぎ」とも。
- ^ 平凡社『百科事典マイペディア』「紡績」
- ^ う・む【▽績む】
- ^ 績む、ってなあに?
- ^ 引く・繰る・紡ぐ・績む
- ^ “化学繊維の用語集 | よくわかる化学せんい | 日本化学繊維協会(化繊協会)”. 日本化学繊維協会(化繊協会)/Japan Chemical Fibers Association(JCFA). 2017年11月1日閲覧。
- ^ Barber, Women's Work, 42-45.
- ^ a b c Watson, Textiles and Clothing, p. 3-14
- ^ 現代物理学用語で言うと、慣性モーメントが増した、ということである。
- ^ Barber, Women's Work, 37.
- ^ “ロータ式オープンエンド精紡機”. 日本機械工学学会. 2023年7月31日閲覧。
- ^ “(世界) ITMF、紡績関連の統計を発表”. 日本化学繊維学会 (2021年4月20日). 2023年7月31日閲覧。
製織
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 10:46 UTC 版)
平織 ……反物にされる、いわゆる藤布は、多くが平織である。代表的な産地に、京都府宮津市の上世屋地区(丹後の藤織り)がある。 もじ織 ……明治時代中頃まで、漁網としてさかんに製織された。代表的な産地に、鳥取県及び島根県(出雲の藤布習俗)がある。なお、佐賀県では秋月藩の士族授産で盛んに製織された。 藤織りの工程(一部地域の例)手順丹後の藤織り(現代)出雲の藤布習俗山形県関川福島県相馬地方東京都奥多摩地方神奈川県藤野町愛知県津具村滋賀県湖西地方長野県清内路村長野県安曇村・開田村長野県南信濃村・上村1.採集3~4月と秋 採集3~4月 採集3~4月 採集 採集 採集4~5月 採集 採集4月中旬 採集4~5月 採集 採集4月 2.皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 水浸後、皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 皮剥ぎ 3.乾燥 乾燥 乾燥 - 乾燥(数日陰干し) - 乾燥 乾燥 - - - 4.水浸 水浸 水浸 水浸(4~5日) 水浸(一晩) 水浸(1~2カ月) - - - - - 5.木灰と石灰を入れ4時間煮沸(pH14度) 木灰を入れて煮沸 木灰を入れて煮沸 木灰を入れて煮沸 木灰を入れて煮沸 木灰を入れて煮沸 木灰を入れて煮沸 木灰を入れる 灰を入れて煮沸 木灰で煮る 木灰で半日煮る 6.水洗後、川で扱ぐ。 水洗 水洗 水洗 水洗 水洗 水洗 水洗 水洗 水洗 水洗 使用道具コウバシ(シノベタケ製)-----コキバシ(煤竹製)コキバシ-おかき板、包丁竹べら7.米糠を入れた約50℃の湯につける。 米のとぎ汁で揉みほぐす。 米糠を入れて煮沸 米糠を入れて煮沸 米糠を入れた湯に浸し、はたく。 - 米糠と水をかけて揉む。 米のとぎ汁に1日浸ける。 - - - 8.乾燥 乾燥 乾燥 乾燥 - - 乾燥 乾燥 日蔭で乾燥 - - 9.藤積み 藤積み 藤積み 藤積み 藤積み 藤積み 藤積み 藤積み 灰を手に付けながら撚り、玉結びで繋ぐ。 - 藤積み 10.糸車で撚る 撚る 撚る 撚る 紡錘駒と千代木で撚る 撚る 撚る 撚る 糸車で撚る - 糸車で撚る 11- - - - - - - - 染色 - - 12.整経 整経 整経 整経 整経 整経 整経 整経 整経 経糸は麻を使用 整経 13.そば粉とくず米を混ぜた糊をつけながら、織る。 織る 織る 織る 織る 織る 織る 織る 織る 織る 織る 14.- 染色(衣類のみ) - - - - - - - - - (-は他と比較しての工程の省略、または記録の欠如である。以下の写真記録は、「丹後の藤織り」の作業工程である。) 1.乾燥させて保管しておいた中皮を、水に浸ける。 2.水を吸わせた中皮に、たっぷりと木灰と石灰を混ぜる。灰はあらかじめふるいにかけ、不純物を取り除いておく。 3.アクダキ準備。アクダキ中に鍋をかき混ぜたり、藤蔓をひっくり返したりするために用いる藤蔓(ナベシキという)を曲げ入れる。 4.沸騰させた浸るくらいの灰汁で4時間煮る。途中で、一度上下を返す。(アクダキ) 5.アクダキ直後の中皮。アルカリ度が高くなっているので、しっかり水洗いをする。 6.水洗い後の中皮を、川の流れに晒しながらよく扱く。(フジコキ) 7.米ぬかを溶いた湯に、藤蔓をくぐらせることで、糸のあたりが柔らかくなる。(ノシイレ) 8.ノシイレ後の藤蔓。よく見ると、米ぬかが付着している。 9.ノシイレ後の乾燥。(湿気がわずかでも残っていると、保管中にカビが生える。) 10.藤の繊維2本の先端を2つに裂き、重ねて撚る。結び目を作らずに繊維を繋ぐ手法。(フジウミ) 11.フジウミした糸(ヨリカケ前)。 12.強度を上げるため、糸車で撚りをかける。(ヨリカケ) 13.ヨリカケされた藤糸(糸の完成品)。 14.ヘバタ前の藤糸の準備である枠取り。 15.枠取りした糸が絡まないように1本ずつ輪に通して誘引する。 16.誘引した糸をまとめて整経枠に巻いていき、長さと本数を揃える。(ヘバタ) 16(2).整経(ヘバタ)中のアゼトリ。タテ糸の上、下と交互になるように畦を取り、まっすぐなるように引き揃える作業。整経枠に糸を巻く作業1周ごとに行う。 16(3).ヘバタ(この写真では、12本の糸を1周5メートルの整経台に25周巻き、300本の経糸を揃える作業を行っている。) 17.巻き終えた藤糸の一カ所を切断する。「丹後藤織り保存会」では伝承者が包丁を用いていたため、そのやり方を踏襲している。 18.整経枠に巻き終えた藤糸をばらばらにならないように紐で硬く縛って1カ所を切断し、巻き取りながら枠から外す。 19.機上げ。(ハタニオワセル) 19(2).経糸を強く引きながら機にセットしていく。(ハタニオワセル) 19(3).薄く割った竹を挟みながら機に巻き取る。(ハタニオワセル) 20.綜絖の綜目に経糸を通す。(ハタニオワセル) 20(2).綜絖の綜目に経糸を通す。(ハタニオワセル) 21.ハタオリ(藤織りの製織) 21(2).ハタオリ(藤織りの製織)。
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