じはつてきたいしょうせい‐の‐やぶれ【自発的対称性の破れ】
自発的対称性の破れ
自発的対称性の破れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)
「日本の発明・発見の一覧」の記事における「自発的対称性の破れ」の解説
1961年、南部陽一郎は「自発的対称性の破れ」という概念を提唱した。これがきっかけとなり、ひも理論、量子色力学、ヒッグス機構のアイデアにつながったと言われる。
※この「自発的対称性の破れ」の解説は、「日本の発明・発見の一覧」の解説の一部です。
「自発的対称性の破れ」を含む「日本の発明・発見の一覧」の記事については、「日本の発明・発見の一覧」の概要を参照ください。
自発的対称性の破れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 13:59 UTC 版)
ゲージ理論では、ゲージ対称性を満たす場合、必然的にゲージ場の質量がゼロになる。しかし、光子を除く現実の粒子は質量を持ち、質量が力の及ぶ範囲を決める。1964年、これを救ったのが、ピーター・ヒッグスらのヒッグス機構で、南部陽一郎の自発的対称性の破れを使い解決した。 自発的対称性の破れの概念は、ハイゼンベルクが強磁性体モデルにおけるスピンのSU(2)回転対称性について論じたのが始まりとされる。1960年に南部は、超伝導のBCS理論をヒントに対称性の自発的破れの概念を場の量子論において定式化した。。
※この「自発的対称性の破れ」の解説は、「場の量子論」の解説の一部です。
「自発的対称性の破れ」を含む「場の量子論」の記事については、「場の量子論」の概要を参照ください。
自発的対称性の破れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 05:29 UTC 版)
「スカラー場の理論」の記事における「自発的対称性の破れ」の解説
φ4理論のラグランジアン密度は離散的な変換 ϕ → − ϕ {\displaystyle \phi \rightarrow -\phi } のもとで対称である。この対称性は位数2の巡回群 Z2として表現されることから、Z2対称性と呼ばれる。 m2が正であるとき、結合定数gを正として、このポテンシャル V ( ϕ ) = 1 2 m 2 ϕ 2 + g 4 ! ϕ 4 {\displaystyle V(\phi )={\frac {1}{2}}m^{2}\phi ^{2}+{\frac {g}{4!}}\phi ^{4}} をφについて4次の実関数として解けば、ただ1つの極小値が得られる。このときの解φ=0は明らかにZ2対称である。一方、m2が負であるとき、このポテンシャルは2つの極小値を持つ(φ=0のときは極大値)。このようなポテンシャルは二重井戸型ポテンシャル(double well potential)あるいは二重極小ポテンシャル(double minimum potential)と呼ばれ、最低エネルギー状態(量子論においては真空)がφ=0でなくなったことによりラグランジアン密度のZ2対称性が成り立たなくなる。これは、Z2対称性が自発的に破れていることを表している。
※この「自発的対称性の破れ」の解説は、「スカラー場の理論」の解説の一部です。
「自発的対称性の破れ」を含む「スカラー場の理論」の記事については、「スカラー場の理論」の概要を参照ください。
自発的対称性の破れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 16:08 UTC 版)
スカラー場のポテンシャル V ( ϕ ) {\displaystyle V(\phi )} が ϕ = ϕ 0 ( ≠ 0 ) {\displaystyle \phi =\phi _{0}(\neq 0)} で最小値 を持つとする。例えば、 V ( ϕ ) = μ 2 ϕ 2 + λ ϕ 4 {\displaystyle V(\phi )=\mu ^{2}\phi ^{2}+\lambda \phi ^{4}} というポテンシャルで、 μ 2 < 0 {\displaystyle \mu ^{2}<0} , λ> 0 {\displaystyle \lambda >0} のとき、このようなことが起こる。このとき、ラグランジアンの対称性は自発的に破れる。このときのゼロでない値 ϕ 0 {\displaystyle \phi _{0}} を ϕ {\displaystyle \phi } の真空期待値と呼ぶ。標準模型では、この真空期待値がフェルミオンの質量に反映される。質量項を示すために、作用を ϕ ~ = ϕ − ϕ 0 {\displaystyle {\tilde {\phi }}=\phi -\phi _{0}} を用いて書き換える。すると、湯川相互作用項には、 g ϕ 0 ψ ¯ ψ {\displaystyle g\phi _{0}{\bar {\psi }}\psi } という項が含まれる。 g と ϕ 0 {\displaystyle \phi _{0}} は定数であるため、この項は質量項と見なすことができ、フェルミオンは質量 g ϕ 0 {\displaystyle g\phi _{0}} を持つ。これが標準模型において、自発的対称性の破れを通じてフェルミオンが質量を獲得する機構である。 ϕ ~ {\displaystyle {\tilde {\phi }}} はヒッグス場として知られる。
※この「自発的対称性の破れ」の解説は、「湯川相互作用」の解説の一部です。
「自発的対称性の破れ」を含む「湯川相互作用」の記事については、「湯川相互作用」の概要を参照ください。
- 自発的対称性の破れのページへのリンク