自発的受容説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 02:22 UTC 版)
国内外における日本内地人との差別を回避するために、自発的に創氏改名を受け入れたとする説。また法的に日本風の氏名変更を強制はしておらず、あくまで戸主の判断に委ねていたという説。これは朝鮮人が濫りに日本名を名乗ることを制限した上述の総督府令第124号の存在や、設定創氏を行わず、朝鮮風の姓で法定創氏された人々が相当の比率で存在したことを根拠にしている。 創氏改名をしなかった著名人として、陸軍中将洪思翊や陸軍大佐金錫源、満州国軍中尉白善燁、舞踏家の崔承喜、東京府から出馬して2度衆議院議員に当選した朴春琴などがいた。 自発的受容説をとる日本の政治家等がその旨の発言を行ったことで、韓国との間で外交問題に発展したケースもある。2003年5月31日、麻生太郎・自民党政調会長(当時)が東大における講演会で「創氏改名は朝鮮人が望んだ」と発言した。韓国紙がこの発言を大きく取り上げて批判的に報道し、韓国政府は謝罪を求める談話を発表。盧武鉉大統領の訪日を直前に控えていたこともあり、麻生は発言を謝罪した。『別冊正論』によると、この件について自民党総務会で野中広務が麻生を批判した際、その場にいた奥野誠亮が「野中君、君は若いから知らないかもしれないが、麻生君が言うことは100%正解だよ。朝鮮名のままだと商売がやりにくかった。そういう訴えが多かったので、創氏改名に踏み切った。判子をついたのは内務官僚、この私なんだ」と述べたという。
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