第8期党中央委員会第3回総会
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「朝鮮労働党第8期中央委員会」の記事における「第8期党中央委員会第3回総会」の解説
第8期党中央委員会第3回総会は2021年6月15日から18日にかけて開催され、以下の7項目の議題を審議した。 主要国家政策の上半期の実行状況総括と対策に関する問題 今年の農業に力を総集中する問題 非常防疫状況(新型コロナウイルス対策)の長期性に徹底的に備える問題 現在の国際情勢に対する分析とわが党の対応方向に関する問題 人民生活を安定、向上させる問題 党の育児政策を改善、強化する問題 党中央指導機関メンバーの2021年上半期の党組織・思想生活状況の総括 組織問題 金正恩は総会での報告で以下のように述べた。 全党が党大会の決定貫徹のための初年の活動計画を確定し、その実行に進入した時から現在まで、党と国家活動で肯定的な成果が収められた。現物量的にも多く成長しているのをはじめ、国の経済が全般的に興っている。 農業部門で昨年の台風の被害のため、穀物生産計画を未達成したことによって現在、人民の食糧状況が緊張していると述べ、今回の総会でその解決のための積極的な対策を出さなければならない。 よりひどくなっている災害性異常気象の影響を克服することを今年の穀物生産目標達成の要の問題とし、農業部門と気象観測部門が互いに緊密に協同して自然災害を最小限にとどめるための対策を立て、各部門でこの事業を強力に支援すること。 現在の状況に即して国家的に防疫態勢を完璧に堅持し、経済指導機関が非常防疫という不利な環境の中で、それに即して経済活動を緻密に手配すること。 新しく発足した米行政府(ジョー・バイデン内閣)のわが共和国に対する政策動向を詳細に分析し、今後、対米関係において堅持する的中した戦略・戦術的対応と活動方向を明示し、わが国家の尊厳と自主的な発展・利益を守り、平和的環境と国家の安全を頼もしく保証するためには対話にも対決にも全て準備ができていなければならず、特に対決にはより手落ちなく準備ができていなければならない。(中略)重要な国際および地域問題に関する党と共和国政府の対外政策的立場と原則を表明し、わが国家の戦略的地位と能動的役割をいっそう高め、有利な外部的環境を主動的に整えていくことについて述べるとともに、時々刻々変わる状況に鋭敏かつ機敏に反応、対応し、朝鮮半島の情勢を安定的に管理していくことに力を注がなければならない。 人民に安定した生活を保障し、困難を適時に解決してやるのはわが党と国家が最も重大事として掲げる活動原則であり、数回にわたる協議会を通じて直接調べた人民生活の実態資料とその改善のための実践的な対策について わが党が神聖に掲げている為民献身の理念は実際に骨を削り、肉をえぐりながら人民の生命と生活に責任を持ち、無条件的な奉仕で人民を奉じる実践の指針であり、行動の基準であると述べ、党が困難な時であるほど人民の中にもっと深く入って丈夫な柱になり、常にそばで苦楽を共にし、人民の福利のために全てをささげて闘わなければならず、現在、人民が最も関心を持ち、願う切実な問題を早急に解決するための決定的な施行措置を取ろうとするのが今回の総会の中核事項である。 祖国の未来である子どもを丈夫に立派に育てることより重大な革命事業はなく、数千数万金をかけてでもより改善された養育条件を整えてやるのはわが党と国家の最重大政策であり、最高の宿願である。困難であるほど子どもにもっと真心を尽くし、その愛の力で共産主義の未来を目指して頑強に前進するのがわが革命の前進方式、発展方式になるべきだと述べ、この地に生まれる子ども、育ちゆく次世代が幼い時から立派な環境で満足に食べ、すくすくと育つなら今後20年、30年後にはそれだけわが社会によりいっそう躍動する生気と活力が溢れるようになり、共和国の国力が成長し、強化されるようになるであろう。子どもの成長、発育において託児所、幼稚園の時期が最も重要な年齢期であり、「国家的負担で全国の子どもに乳製品をはじめ栄養食品を供給すること」を党の政策に樹立すべきであり、その実行のための具体的な課題と方途を提起した。また、全ての活動家が子どもの実の親になった気持ちで託児所、幼稚園の幼児を満足に食べさせることに格別な関心を払い、党の育児政策の貫徹に実質的に寄与することで、党と革命、祖国と人民に対する忠実性を検証してもらうべきだ。 総会では各分野別に設置された協議会(金属・鉄道運輸分科、化学工業分科、電気・石炭・機械工業分科、建設・建材分科、軽工業分科、農業分科、非常防疫分科、反社会主義・非社会主義闘争分科、党活動分科)での議論を踏まえた「今年の主要国家政策的課題を徹底的に実行するための追加的な対策的問題を反映した決定書」と「全党、全軍、全人民が今年の農業に力を集中して穀物生産計画を無条件に完遂することに関する決定書」を採択したほか、「人民生活の安定に少しでも寄与するという衷心」によって発令された特別命令書に金正恩自らが署名したほか、組織問題(党幹部・国家機関の幹部人事)が議論され、当該の幹部が解任・任命された。 総会で選出された党幹部・国家機関幹部は以下の通り。 政治局員:太亨徹(最高人民会議常任委員会副委員長) 政治局員候補:ウ・サンチョル(中央検察所所長) 中央委員(中央委員候補からの昇格):金基龍、リ・ジュンソン 中央委員(補欠選挙):キム・ヨングァン、キム・ボンチョル、チュ・チャンイル、キム・スンチャン、ソン・ギチョル、キム・チュンイル、コ・インチョル 中央委員候補(補欠選挙):イム・ハゴン、キム・ソンジュン、ムン・チョル、パク・チョルホ、キム・ジョンチョル、ホン・チョルウン、キム・チョルフィ 金日成総合大学総長兼教育委員会高等教育相:キム・スンチャン
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