水酸化鉄とは? わかりやすく解説

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すいさんか‐てつ〔スイサンクワ‐〕【水酸化鉄】

読み方:すいさんかてつ

水酸化鉄(Ⅱ)。白色ないし淡緑色の粉末空気中で容易に酸化され水酸化鉄(Ⅲ)になる。水酸化第一鉄化学式FeOH2

水酸化鉄(Ⅲ)。(Ⅲ)塩の水溶液アンモニア塩化アンモニウム混合液を加えて得られる赤褐色粉末アルカリ性水溶液中でコロイド溶液になりやすい。水酸化第二鉄化学式FeOH3


水酸化鉄

分子式FeH2O2
その他の名称水酸化鉄(II)、水酸化第一鉄Ferrous hydroxide、Iron(II) hydroxide、水酸化鉄、Iron hydroxide、Iron(II)dihydoxide
体系名:(II)ジヒドロキシド


水酸化鉄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 13:52 UTC 版)

水酸化鉄(すいさんかてつ)は水酸化物である。鉄の酸化数により水酸化鉄(II)、水酸化鉄(III)が存在する。 ただし水酸化鉄(III)は後述の通り慣用的な名称であり、実際の構造は酸化水酸化鉄(III)などであることが判明している。

水酸化鉄(II)

水酸化鉄
識別情報
CAS登録番号 18624-44-7
特性
化学式 Fe(OH)2
モル質量 89.860 g/mol
外観 pale green crystals
密度 3.40 g/cm³,
融点

 °C ( K) (分解)

への溶解度 6×10−3g/dm3 (25℃)
構造
結晶構造 六方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −569.0 kJ mol−1[1]
標準モルエントロピー So 88 J mol−1K−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

水酸化鉄(II)は、Fe(OH)2で表される鉄の水酸化物である。 無色から淡緑色の六方晶系で水酸化カドミウム型構造(ヨウ化カドミウム型構造類似)の結晶である。鉄(II)イオンを含む溶液に酸素が存在しない状態で水酸化ナトリウムを滴下すると沈殿が生じる。

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水酸化鉄(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 10:27 UTC 版)

「水酸化鉄」の記事における「水酸化鉄(II)」の解説

水酸化鉄(II)は、Fe(OH)2表される水酸化物である。無色から淡緑色の六方晶系水酸化カドミウム型構造ヨウ化カドミウム型構造類似)の結晶である。(II)イオンを含む溶液酸素存在しない状態で水酸化ナトリウム滴下する沈殿生じる。 Fe 2 + ( aq )   + 2 OH − ( aq )   ⟶ Fe ( OH ) 2 {\displaystyle {\ce {Fe^{2+}{(aq)}\ + 2OH^{-}{(aq)}\ -> Fe(OH)2}}} 溶解度積以下の通りであり、希酸に容易く溶解し(II)イオン生じる。 Fe ( OH ) 2   ⇄   Fe 2 + ( aq )   + 2 OH − ( aq )   {\displaystyle {\ce {Fe(OH)2\ \rightleftarrows \ Fe^{2+}{(aq)}\ +2OH^{-}{(aq)}\ }}} , K s p = 1 × 1015 {\displaystyle ,K_{sp}=1\times 10^{-15}} また幾分両性示し濃厚アルカリ水溶液にも溶解するFe ( OH ) 2   + 2 OH − ( aq )   ⇄   [ Fe ( OH ) 4 ] 2 − ( aq )   , {\displaystyle {\ce {Fe(OH)2\ +2OH^{-}(aq)\ \rightleftarrows \ [Fe(OH)4]^{2-}{(aq)}\ ,}}} K s p = 10 − 3 {\displaystyle K_{sp}=10^{-3}} 酸素存在する状態では容易に酸化されて水酸化鉄(III)へと変化する酸化進行に伴い淡緑色→灰緑色黒褐色赤褐色へと色相変化する湿気のある条件下における鉄錆生成も、一旦2価鉄イオンFe2+が生じ空気酸化進行して3価の水酸化鉄すなわち赤錆となることが知られている。塩基性条件下ではより強い還元剤として働き硝酸イオンアンモニアに、ニトロベンゼンアニリン還元する。 4 Fe ( OH ) 2   + O 2   →   4 FeO ( OH )   + 2 H 2 O {\displaystyle {\ce {4Fe(OH)2\ +O2\ \rightarrow \ 4FeO(OH)\ +2H2O}}} FeO ( OH )   + H 2 O   + e − = Fe ( OH ) 2   + OH − {\displaystyle {\ce {FeO(OH)\ +H2O\ +{\mathit {e}}^{-}=Fe(OH)2\ +OH^{-}}}} , E°= −0.556 V

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水酸化鉄(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 10:27 UTC 版)

「水酸化鉄」の記事における「水酸化鉄(III)」の解説

水酸化鉄(III)は、Fe(OH)3 で表される水酸化物である。しかし実際に水酸化物イオンが1:3の比率含有しているような化合物知られていない天然鉄鉱石として、針鉄鉱赤金鉱鱗鉄鉱褐鉄鉱などが水酸化鉄(III)の一種として発見されていたが、これらのほとんどはいずれ酸化水酸化鉄(III)(FeO(OH))の組成を持つことが判明している。これらの鉱石多形の関係にある。なお赤金鉱塩素必須だと判明したため独立種に昇格された。 針鉄鉱α-FeO(OH)に相当するものは、水酸化鉄(II)を低温空気酸化した後、得られアモルファス熱処理することで生成する赤金鉱β-FeO(OH)に相当するものは、塩化鉄(III)を加水分解することで生成する鱗鉄鉱γ-FeO(OH)に相当するものは、水酸化鉄(II)を亜硝酸酸化する得られる。これらの酸化水酸化鉄(III)は加熱するいずれも脱水し対応する酸化鉄(III)が生成する(III)イオンを含む溶液水酸化ナトリウム滴下し場合生じゲル状沈殿組成酸化水酸化鉄(III)か、あるいはさらに脱水まで進行した酸化鉄(III)と考えられているが、詳細明らかにはされていない。 2 Fe 3 + ( aq )   + 6 OH − ( aq )   + ( n − 3 ) H 2 OFe 2 O 3nH 2 O {\displaystyle {\ce {2Fe^{3+}(aq)\ +6OH^{-}(aq)\ +(n-3)H2O->Fe2O3\cdot nH2O}}} 溶解度積は以下のような値が見積もられている。 FeO ( OH )   + H 2 O   ⇄   Fe 3 + ( aq )   + 3 OH − ( aq )   , {\displaystyle {\ce {FeO(OH)\ +H2O\ \rightleftarrows \ Fe^{3+}(aq)\ +3OH^{-}(aq)\ ,}}} K s p = 1 × 1038 {\displaystyle K_{sp}=1\times 10^{-38}} 日本の高等学校化学教科書に、塩化鉄水溶液沸騰水中に滴下して水酸化鉄(III)のコロイド溶液調製することが演示実験の例として紹介されている。 2 Fe 3 + ( aq )   + ( n + 3 ) H 2 OFe 2 O 3nH 2 O   + 6 H + ( aq ) {\displaystyle {\ce {2Fe^{3+}(aq)\ +({n}+3)H2O->Fe2O3\cdot nH2O\ +6H^{+}(aq)}}} (一般的には FeCl 3   + 3 H 2 O ⟶ Fe ( OH ) 3 + 3 HCl {\displaystyle {\ce {FeCl3\ + 3H2O -> Fe(OH)3 + 3HCl}}} と表記される)

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