新しい歴史教科書をつくる会
別名:つくる会
戦後日本の自虐的な歴史観から脱却し、自信をもって伝えることのできる良識ある歴史教科書を作成・提供することを使命として結成された団体。1996年に発足した。
「新しい歴史教科書をつくる会」は、戦後の歴史教育が自国民を「罪人のごとくに」扱い、「受けつぐべき文化と伝統を忘れ、日本人の誇りを失わせるもの」であるとし、「新しい歴史教科書をつくり、歴史教育を根本的に立て直す」ことを主な趣旨とする。
2001年4月に、新しい歴史教科書をつくる会が発行した中学校の歴史・公民の教科書が教科書検定に合格しており、以来改訂を重ねている。全国の数パーセントの学校が採択しているとされる。
新しい歴史教科書が発行した、いわゆる「つくる会系の教科書」では、「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」といった項目の一部を、信憑性の希薄な、中国などの旧敵国によるプロパガンダであるとして否定する立場をとっている。こうしたあり方に対して国内外で賛否両論が飛び交っている。
関連サイト:
新しい歴史教科書をつくる会
新しい歴史教科書をつくる会(あたらしいれきしきょうかしょをつくるかい)
1996年、西尾幹二・電気通信大教授らが中心となって設立した。従来の歴史教科書について、自虐史観に基づく記述のある点を批判し、歴史教育を根本的に立て直すべしと主張する団体だ。
2000年 4月には、教科書を出版する予定の扶桑社を通じ、文部省(当時)に検定を申請した。文部科学省は、近現代史に関する記述のうち、 137ヶ所にわたる検定意見を出し、出版社側に修正を求めた。筆者側はこれらの修正にすべて応じており、2002年度から使用される教科書として、検定の合格が見込まれている。
検定意見を出された部分は、教育勅語や韓国併合、南京事件など、戦前・戦中の記述に集中していた。太平洋戦争のことを「大東亜戦争」と表記していた点などについて、近隣アジア諸国との歴史に配慮することを定めた「近隣諸国条項」に沿って修正を求められていたことが明らかになった。
この歴史教科書をめぐり、韓国や中国では反発する声が出ている。韓国の国会では、今回の歴史教科書検定問題で是正を求める決議を採択した。
また、他社の教科書を誹謗・中傷することを禁じた独占禁止法に違反するとして、公正取引委員会に排除勧告を求める声が国内から出ている。
(2001.03.14更新)
- あたらしいれきしきょうかしょをつくるかいのページへのリンク