「トワイライトエクスプレス」改造車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 13:38 UTC 版)
「国鉄24系客車」の記事における「「トワイライトエクスプレス」改造車」の解説
1989年に運転を開始した「トワイライトエクスプレス」に充当する専用車両として改造された。個室中心・ハイグレードの客室設備を備え、外観も濃緑に黄色の帯という独自のものとなり、それまで24系がもっていた「ブルートレイン」のイメージから脱却した。当初は1編成だったが、運行回数の増加により3編成に増強された。運用終了後に保存も含め順次廃車され、2018年3月付でオハネフ25 503,スロネ25 502も廃車され、全廃。 オハネフ25形500番台 (501 - 503) 9号車に組成されたオハネフ25形0番台車の車内を寝台と通路の間に仕切り扉を設けた簡易コンパートメント「Bコンパート」に改造した車両。2016年7月付で501・502が、2018年3月付で503も廃車となった。 種車は製造当初からの2段寝台だが、15・16番寝台は食堂従業員用として3段化された(寝台数には含まない)。オハネフ25 34・41・45→オハネフ25 501 - 503 オハネ25形560番台 (JR西日本 561 - 563) 8号車に組成された簡易コンパートメント「Bコンパート」車両。1989年と1991年にオハネ25形0番台より改造。2016年7月付で全廃。 種車は製造当初からの2段寝台だが、17番寝台は食堂従業員用として3段化された(寝台数には含まない)。JR北海道の「北斗星」用デュエット車と車号が重複していた。。オハネ25 69・86・80→オハネ25 561 - 563 オハネ25形510番台 (511 - 513) 7号車に組成された2人用B個室寝台「ツイン」車。1989年と1990年にオハネ25形0番台の改造により登場。個室の他ミニサロンを備える。出入台側の2室は可動式の間仕切りを備えたコネクティングルームとなっており、4人での利用も可能であった。2016年7月付でオハネ25 513が廃車された。オハネ25 40・51・67→オハネ25 511 - 513 オハネ25形520番台 (521 - 526) 5・6号車に組成された1人用B個室寝台「シングルツイン」・2人用B個室寝台「ツイン」を備える寝台車。1989年と1991年にオハネ25形0番台の改造により登場。1人用個室はエキストラベットを装備しており、2人での利用も可能であった。2016年5月・7月付で全廃。オハネ25 39・50・43・55・59・47→オハネ25 521 - 526 オハ25形550番台 (JR西日本 551 - 553) 4号車に組成されたサロンカー(ラウンジカー)「サロンデュノール」。1989年「トワイライトエクスプレス」運転開始に伴い、オロネ14形・オハネ14形より改造。車両中央部には天地方向に拡大された眺望窓を日本海側に5組備えた。551はJR北海道の「北斗星」用ロビーカーと車号が重複していた。 また、2015年10月1日には「北陸デスティネーションキャンペーン」の開催に合わせ、日本旅行にて『トワイライトエクスプレス車両で行く福井の旅』が開催された際、2015年4月までの運行編成や特別な「トワイライトエクスプレス」とは違うサロンカー2両を含めた4両の客車と電源車の編成で運行された。 オハ25 551は、京都鉄道博物館の展示のため2016年4月28日に廃車扱いとなった。 オハ25 552も2016年7月付で廃車。 オハネ15 38・39→オハ25 551・552 オロネ14 8→オハ25 553 スシ24形0番台 (1 - 3) 3号車に組成された食堂車「ダイナープレヤデス」。前述の500番台と同じくサシ481・489形より1988年に改造。元々は「日本海」のグレードアップ用に用意されていたため当初は青色に銀帯の外観でイベント列車などに使用していた。改造種車のサシ481形・サシ489形に比べて食堂部分の窓の天地寸法が608 mmに縮められている(サシ481・サシ489形は652 mm)。トワイライトエクスプレスに組み込む際に再度外観を変更し、テーブルも片側を2人用に変更し、4人用を拡幅した結果、定員は40名から28名に減少した。サシ489形改造の1・2は種車が初期車のため屋上冷房装置の筐体が俗に言う旧タイプ「きのこ型」のAU12形を備えているのが特徴。3は500番台車と同じく「箱型」のAU13E形を備える。 1972 - 1973年製造のため廃車時点で既に車齢は40年を超えていた。 トワイライトエクスプレスとしての運行終了後は京都鉄道博物館への展示保存のためスシ24 1が2015年4月30日付で、残るスシ24 2,3も2017年3月付で廃車になった。サシ489 3・4→スシ24 1・2 サシ481 52→スシ24 3 スロネ25形500番台 (501 - 503) 2号車に組成された2人用A個室寝台「スイート」・1人用A個室寝台「ロイヤル」合造車。1990年と1991年に「スイート」・「ロイヤル」の好評を受け、オハネ25形から改造により誕生した。車内構成は後述のスロネフ25形と同じく、「スイート」1室・「ロイヤル」4室。 2016年11月(503)・2017年3月(501)・2018年3月(502)廃車。 「スイート」はスロネフ25形と異なり、揺れが少なく乗り心地が良いとされる車両中央部に配置。展望スペースがない代わりに応接スペースには後述するロビーカーに設置したものと同じ天地寸法が拡大された窓を備えた。オハネ25 52・53・62→スロネ25 501 - 503 スロネフ25形500番台 (501 - 503) 1号車に組成された2人用A個室寝台「スイート」・1人用A個室寝台「ロイヤル」合造車。1989年と1991年にオハネ25形、オハネフ25形より改造。 車内構成は「スイート」1室・「ロイヤル」4室・車掌室。「スイート」は列車最後部に配置し、寝台兼用となるソファーベッド・テーブルなどを備え、列車後方展望を満喫できる展望応接室・ダブルベッドを備えた独立した寝室・シャワー室・トイレなどを備えた豪華なつくりであった。 最後部はデビュー当初のっぺりとした造りであったが、雨天時には天井から垂れた雨滴で視界が遮られてしまうことが多かったので、後に窓周りに雨滴除けを取り付ける改造を施工した。 トワイライトエクスプレスとしての運行終了後、京都鉄道博物館への展示保存のためにスロネフ25 501は2015年4月30日付で、残る2両も2017年3月付で廃車となっている。オハネ25 87・89→スロネフ25 501・502 オハネフ25 44→スロネフ25 503 カニ24 オハネフ25 502 オハネ25 562 オハネ25 512 オハネ25 521 オハ25 552 スシ24 2 スロネ25 503 スロネフ25 503
※この「「トワイライトエクスプレス」改造車」の解説は、「国鉄24系客車」の解説の一部です。
「「トワイライトエクスプレス」改造車」を含む「国鉄24系客車」の記事については、「国鉄24系客車」の概要を参照ください。
- 「トワイライトエクスプレス」改造車のページへのリンク