「いなほ」運行開始とその後の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 22:57 UTC 版)
「いなほ (列車)」の記事における「「いなほ」運行開始とその後の展開」の解説
1969年(昭和44年)10月1日:上野駅 - 秋田駅間を高崎線・上越線・信越本線・羽越本線(水原駅経由)経由で運行する特別急行列車として「いなほ」1往復が運転を開始。これと引き替えとして従来同区間を運行していた気動車急行「鳥海1号」は季節列車となる。「いなほ」にはキハ81系を使用。所要時間は上野駅 - 秋田駅間が8時間10分、秋田駅 - 上野駅間が8時間15分、酒田駅 - 上野駅間が6時間44分で、それまでの急行利用と比べて1時間半以上も短縮された。 上越線特急「とき」および奥羽本線特急「つばさ」の輸送補助の名目で設定されたが、羽越本線沿線と東京を結ぶ特急列車は初めての設定であった。 1970年(昭和45年)10月1日:鶴岡駅 - 秋田駅間に特定特急券を設定。 1972年(昭和47年)10月2日:羽越本線電化に伴うダイヤ改正により、以下のように変更。「いなほ」に485系電車を導入。また、青森駅までの1往復が増発され、「いなほ」計2往復となる。 季節列車として運行していた気動車急行「鳥海1号」は「いなほ」に格上げされ消滅。夜行の「鳥海」は存続。 急行「羽越」が1往復増発。「羽越」2往復体制となる。「いなほ」の485系は青森運転所の12両編成を使用し、一部の「やまびこ」や一部の「ひばり」と共通運用された。そのため、「はつかり」の485系投入までは青森駅発着の「いなほ」や「やまびこ」の青森までの季節延長(または同ダイヤでの回送列車)で青森運転所の入出庫を行っていた。 1975年(昭和50年)10月1日:中条駅を停車駅に加える(1往復)。 1978年(昭和53年)10月2日:余目駅を停車駅に加える(2・5号の1往復)。 1979年(昭和54年)7月1日:ダイヤ改正に伴い、以下のとおり変更。「いなほ」秋田駅発着列車を1往復増発し、「いなほ」上野駅 - 秋田駅2往復・上野駅 - 青森駅1往復の3往復体制となる。 「羽越」の下り列車に坂町駅まで「あさひ」が連結され、多層建て列車として運行される。 上越新幹線の開業に先立ち、1982年7月以降いなほ3・4号の食堂車営業休止に伴いサシ481形の連結がなくなり11両編成となった。 上野駅乗り入れ時の「いなほ」停車駅 上野駅 - 大宮駅 - 高崎駅 - 水上駅 - 長岡駅 - 新津駅 - 新発田駅 - 中条駅 - 村上駅 - あつみ温泉駅 - 鶴岡駅 - 余目駅 - 酒田駅 - 象潟駅 - 仁賀保駅 - 羽後本荘駅 - 秋田駅 - 八郎潟駅 - 東能代駅 - 鷹ノ巣駅 - 大館駅 - 大鰐駅(現・大鰐温泉駅)- 弘前駅 - 青森駅 羽越線急行停車駅(列車・時期によって異なる) 新潟駅 - 豊栄駅 - 新発田駅 - 中条駅 - 坂町駅 - 村上駅 - 府屋駅 - 鼠ケ関駅 - あつみ温泉駅 - 羽前大山駅 - 鶴岡駅 - 藤島駅 - 余目駅 - 酒田駅 - 遊佐駅 - 吹浦駅 - 象潟駅 - 仁賀保駅 - 羽後本荘駅 - 秋田駅 1982年(昭和57年)11月15日:上越新幹線開業に伴うダイヤ改正に伴い、以下のように変更。急行「羽越」は、「いなほ」に格上げされる形で廃止。 急行「しらゆき」が特急列車に昇格。「白鳥」1号・4号となる。 「いなほ」が、気動車急行「羽越」2往復と大阪駅 - 青森駅間を運行していた急行「きたぐに」の新潟駅 - 青森駅間を吸収、新潟駅 - 秋田駅・青森駅間5往復体制となり、エル特急に指定される。これにより、上越新幹線接続列車として1往復を除き新潟駅発着に変更する。車両は青森運転所の485系9両編成で、福井駅発着の「白鳥」1号・4号と一部の「はつかり」と共通運用。上野駅 - 酒田駅間は従来に比べて1時間ほどの短縮となったものの、一部から「乗り換えが煩わしい」、「直通の特急が1本しかなくなり、切符が取りにくくなった」との声もあがった。 上越新幹線の始発駅が大宮駅であることから、上野駅 - 青森駅間(水原駅経由)1往復のみ、特急「鳥海」として存続させる。車両は従前の「いなほ」3号・4号同様、青森運転所の485系12両編成で、大阪駅発着の「白鳥」2号・3号と共通運用。 特急「鳥海」停車駅 上野駅 - 大宮駅 - 高崎駅 - 水上駅 - 長岡駅 - 新津駅 - 新発田駅 - 中条駅 - 坂町駅 - 村上駅 - あつみ温泉駅 - 鶴岡駅 - 余目駅 - 酒田駅 - 象潟駅 - 羽後本荘駅 - 秋田駅 - 八郎潟駅 - 東能代駅 - 鷹ノ巣駅 - 大館駅 - 大鰐駅(現・大鰐温泉駅) - 弘前駅 - 青森駅 鳥海のヘッドマークが掲示された485系(1983年)
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