THE BAYS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 08:43 UTC 版)
建築
近畿地方を中心に数多くの商業ビルを手掛けた渡辺節による設計で、渡辺が携わった作品としては横浜に残る唯一の建物である[13]。正面右下の礎石には「MCMXXVII A.D」とローマ数字で刻印されており、1927年には外構が出来上がっていたと推測される[14]。外壁は、水平方向に削りを入れたスクラッチタイルで仕上げられている。近い時期に建てられた神奈川県庁本庁舎や横浜地方裁判所も褐色のタイルで仕上げられており、昭和初期の建築の流行であったことが窺える[15]。横浜公園側から見て右手の4階建の倉庫棟の最上部と左手の事務所棟の3階の高さがほぼ同じであり、外観を整えるため事務所棟の3階と4階の間にコーニス(水平方向の石の突起)が設けられている。日本大通りに面したエントランスの柱頭には小さなペガサス像が刻まれている。最頂部のコーニスの、ロンバルディア帯と呼ばれる小さなアーチ状の装飾も特徴的である[15]。建物内には、水洗トイレや暖房設備も備えられていた[14]。
旧事務所棟部分は、2013年11月15日に横浜市指定有形文化財に指定された[2]。
参考文献
- 吉田鋼市『ヨコハマ建築慕情』鹿島出版会、1991年5月20日、62-63頁。ISBN 4-306-04284-7。
- NPO法人横浜シティガイド協会『ハマの建築探検』神奈川新聞社、2002年6月26日、44-45頁。ISBN 978-4-87645-315-3。
外部リンク
- ^ a b c “ZAIM施設概要”. 横浜市芸術文化振興財団. 2018年6月2日閲覧。
- ^ a b “国・神奈川県および横浜市指定・登録文化財目録” (pdf). 横浜市教育委員会生涯学習文化財課 (2023年12月15日). 2024年4月28日閲覧。
- ^ “現存する日本綿花横浜支店”. 双日. 2018年6月2日閲覧。
- ^ 『旧関東財務局横浜財務事務所の活用事業者を公募します』(pdf)(プレスリリース)横浜市文化観光局創造都市推進課、2014年8月19日 。2018年6月2日閲覧。
- ^ 『旧関東財務局活用事業選考報告書』(pdf)(プレスリリース)横浜市、2014年3月 。2018年6月2日閲覧。
- ^ “横浜DeNAベイスターズの新拠点「THE BAYS」がオープン スポーツ×クリエーティブを発信”. ヨコハマ経済新聞. (2017年3月18日) 2018年6月3日閲覧。
- ^ “~横浜スタジアムを核としたまちづくり “スポーツタウン構想”~” (pdf). 経済産業省(委託先 三菱総合研究所) (2017年5月). 2018年6月3日閲覧。
- ^ “日本大通りの旧ZAIMの施設名称が「THE BAYS」に決定 横浜DeNAベイスターズが運営”. ヨコハマ経済新聞. (2017年1月13日) 2018年6月2日閲覧。
- ^ “ベイスターズ選手と同じ食事ができる! 「&9」に新メニュー登場”. 横浜ウォーカー (2017年7月21日). 2018年6月3日閲覧。
- ^ 「THE BAYS」1階の「&9」にクラフトビアバーがオープン はまれぽ.com 2018年03月16日
- ^ 【I☆DB】カフェで試合も見られる「THE BAYS」、一般の人はどうやって使ったらいい? はまれぽ.com 2017年09月13日
- ^ スポーツと横浜をつなげる横浜DeNAベイスターズの新拠点「THE BAYS」の詳細は? はまれぽ.com 2017年02月17日
- ^ “大蔵省関東財務局横浜財務事務所(旧日綿実業横浜支店)”. 近代建築アーカイブクラブ. 2018年6月3日閲覧。
- ^ a b (横浜シティガイド協会 2002, pp. 44–45)
- ^ a b (吉田 1991, pp. 62–63)
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