青蓮院 文化財

青蓮院

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/08 23:06 UTC 版)

文化財

不動明王ニ童子像(青不動)

国宝

  • 絹本著色不動明王ニ童子像 - 「青不動」と通称される平安時代後期の仏画。奈良国立博物館に寄託されていたが、2014年(平成26年)10月に飛地境内の将軍塚に大護摩堂「青龍殿」が完成し、同所にて10月から12月まで開帳された。園城寺(三井寺)の「黄不動」、高野山明王院の「赤不動」とともに三不動といわれている。現在、青龍殿に祀られているものは複製品であり、国宝本体は青龍殿奥殿に安置されている。

重要文化財

  • 木造兜跋毘沙門天立像[7]
  • 金地著色浜松図 17面(うち1面盗難)
  • 後光厳院宸翰消息(九月十日)
  • 紺紙金泥大灌頂光明真言(光格天皇宸翰
  • 解深密経 巻第四(げじんみっきょう)(金砂子色麻紙)
  • 門葉記 122巻(附:同写本149冊)
  • 夜鶴庭訓抄
  • 往生要集 上中下 3帖 承安元年僧弘恵書写奥書
  • 観音応験記
  • 八家秘録及び諸真言目録 10帖 寛治五年僧勝豪書写校合奥書
  • 慈円一期思惟記(自筆本)
  • 青蓮院吉水蔵聖教類(しょうぎょうるい) 1,622種
  • 円仁自筆書状(十一月二十四日)
  • 皇慶附嘱状1通・皇慶起請1通 永承三年
  • 円仁入唐請来書目録 嘉承三年僧院昭書写奥書
  • 慈円自筆四天王寺聖霊院願文案

出典:2000年までの指定物件については、『国宝・重要文化財大全 別巻』(所有者別総合目録・名称総索引・統計資料)(毎日新聞社、2000)による。

国の史跡

  • 青蓮院旧仮御所

京都市指定天然記念物

  • クスノキ 5本

青蓮院旧蔵の重要文化財

以下は諸般の事情により、第二次世界大戦後に青蓮院の所有を離れた重要文化財である[8]


注釈

  1. ^ 日本三大不動とされるものは青蓮院の青不動園城寺黄不動高野山明王院赤不動の他に不動院岩屋堂の黒皮不動明王(黒不動)、瀧泉寺の目黒不動など諸説ある。
  2. ^ ただし、慈円が著した『愚管抄』には行玄を「青蓮院座主」と呼んでいる箇所があり、慈円の時代には行玄の後継者を「青蓮院」と呼んでいた可能性がある[4]
  3. ^ 稲葉伸道の整理に従えば、慈円は良尋(九条兼実の子)と真性以仁王の子)に青蓮院門主を譲った事実が確認できるものの、共に慈円との不仲から追放の上に門主の悔返が行われた(門主を譲った事実が取消されたために歴代に含まれない)。その後、後鳥羽上皇の皇子である道覚法親王を後継者にしたものの、承久の乱によって道覚が退去を余儀なくされたために、改めて良快(九条兼実の子、良尋の弟)を後継者として門主を譲った(第4世)。慈円の没後、道覚は次期門主としての地位を取り消された訳ではないと後嵯峨上皇に訴えて宝治2年(1248年)の院宣によってその事実を認定されて良快の後継者である慈源(九条道家の子、第5世)に代わって道覚が門主となる(第6世)。しかし、直後に道覚が死去して慈源が門主に復帰、その慈源も実父である九条道家の失脚によって辞任を余儀なくされるが、道覚・慈源ともに独自に後継者を指名していたために青蓮院はは2つの派閥が形成され、「良快 - 慈源 - 慈禅 - 尊助法親王② - 慈実 - 慈玄 - 慈深 - 尊円法親王」「道覚法親王 - 最守 - 尊助法親王① - 道玄 - 慈助法親王 - 良助法親王 - 慈道法親王」の流れが形成されることになる。なお、尊助法親王は初めは最守が次の後継者として定めていた道玄に門主を譲った(①)が、後に道玄及びその後継者である慈助法親王との不仲から悔返を宣言して改めて慈源・慈禅の流れを汲む慈実に門主を譲っている(②)。

出典

  1. ^ 天台宗について - 主な寺院 天台宗
  2. ^ 稲葉 2019, pp. 278-280・303.
  3. ^ 衣川仁 著「延暦寺三門跡の歴史的機能」、永村眞 編『中世の門跡と公武権力』戎光祥出版、2017年。ISBN 978-4-86403-251-3 
  4. ^ 稲葉 2019, pp. 277–278.
  5. ^ 稲葉 2019, pp. 280–291.
  6. ^ 衆議院会議録(第51回国会 文教委員会 昭和41年(1966年)6月1日)
  7. ^ 平成17年6月9日文部科学省告示第87号
  8. ^ 文化財保護委員会『指定文化財総合目録 美術工芸品篇』(昭和33年版)において青蓮院の所有とされている物件を挙げた。
  9. ^ a b 文化庁 編『国宝・重要文化財総合目録』第一法規、1980年。 では所有者不明の部に収録されている。
  10. ^ 稲垣浩『日本映画の若き日々』毎日新聞社、1978年。 






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