遺伝子発現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 10:08 UTC 版)
古細菌での遺伝子発現
古細菌の遺伝子発現は、真核生物と真正細菌双方の特徴を併せ持っている。転写様式は真核生物のRNAポリメラーゼIIのものに良く似ているが、転写後のmRNAの修飾は起こらない。翻訳や遺伝子発現調節も中間的である。
ヒストンのアセチル化と脱アセチル化
ヒストンでは、N末端のリシン残基がアセチル化、脱アセチル化され、これが遺伝子発現の制御に関わっている。ヒストンが多数アセチル化されている染色体領域は、遺伝子の転写が活発に行われており、ヒストンのアセチル化は遺伝子の発現を活性化させ、脱アセチル化は遺伝子の発現を抑制していると考えられている[1][2]。
遺伝子発現の自己調節
遺伝子発現の調節はタンパク質を利用するが、タンパク質を利用せずに転写や翻訳を自己調節できるのがノンコーディングRNAであり、リボスイッチはこのようなmRNAに含まれている。
脚注
参考文献
- Mark Welch; et al. (2009). “You're one in a googol: optimizing genes for protein expression”. J. R. Soc. Interface 6 (Suppl 4): S467-S476. doi:10.1098/rsif.2008.0520.focus. ISSN 1742-5662. PMID 19324676.
関連項目
- ^ 株式会社サイクレックス. “アセチル化”. 用語説明. 2012年8月3日閲覧。
- ^ 関西大学 工学部 生物工学科 医薬品工学研究室. “ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害物質の分子設計とその抗がん剤への応用”. 2012年8月3日閲覧。
- 1 遺伝子発現とは
- 2 遺伝子発現の概要
- 3 真正細菌での遺伝子発現
- 4 真核生物の遺伝子発現
- 5 古細菌での遺伝子発現
遺伝子発現と同じ種類の言葉
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