装甲騎兵ボトムズ 装甲騎兵ボトムズの概要

装甲騎兵ボトムズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/01 10:24 UTC 版)

装甲騎兵ボトムズ
ジャンル ロボット、戦争、SFアクション
アニメ
原作 高橋良輔
監督 高橋良輔
脚本 五武冬史、高橋良輔
吉川惣司鳥海尽三
キャラクターデザイン 塩山紀生
メカニックデザイン 大河原邦男
音楽 乾裕樹
アニメーション制作 日本サンライズ
製作 日本サンライズ
放送局 テレビ東京
放送期間 1983年4月1日 - 1984年3月23日
話数 全52話(内総集編3話)
OVA:装甲騎兵ボトムズ
ザ・ラストレッドショルダー
監督 高橋良輔
アニメーション制作 日本サンライズ
製作 日本サンライズ
発売日 1985年8月21日
話数 全1話
OVA:装甲騎兵ボトムズ
ビッグバトル
監督 高橋良輔
アニメーション制作 日本サンライズ
製作 日本サンライズ
発売日 1986年7月5日
話数 全1話
OVA:装甲騎兵ボトムズ
レッドショルダードキュメント
野望のルーツ
監督 高橋良輔
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ
発売日 1988年3月19日
話数 全1話
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ
画像外部リンク
『装甲騎兵ボトムズ』の画像。
DVDボックスのパッケージ。イラストは大河原邦男が担当。|英語版Wikipedia
タイトルロゴ|中国版Wikipedia
アニメのワンシーン|イタリア語版Wikipedia

後日談やサブエピソードを描いた小説・漫画・OVA作品が制作・発表され続けている。映像作品の最新作は、2011年4月に発売されたOVA『孤影再び』である。

概要

高橋良輔リアルロボット路線の『太陽の牙ダグラム』(1981年 - 1983年)に引き続き手がけるテレビアニメとして生まれた。

ハードボイルドな描写とハードな世界設定とともに、登場するロボット「アーマードトルーパー(以下AT)」を単なる機械、単なる兵器として扱う描写を『ダグラム』以上に徹底して追求し、1979年の『機動戦士ガンダム』に始まるサンライズのリアルロボット路線は本作で一つの頂点に達したと言われる[1][2]。一方で『ガンダム』『ダグラム』でも見られた「少年が戦いの中で戦士として成長する」という従来の展開に対し、本作では「既に兵士としては完成された主人公が、仲間や愛する者を得て人間性を取り戻していく」展開となっており、さらに物語後半では、自他共に単なる一兵卒に過ぎないと思われていた主人公自身が、実は超常の存在であった事が判明し、自らその謎を探求していく。

本作は監督の高橋良輔、キャラクターデザイン塩山紀生、主人公の声を演じた郷田ほづみ、そして音楽を担当した乾裕樹のそれぞれの代表作の一つとされる。

あらすじ

アストラギウス銀河を二分するギルガメスとバララントは、もはや開戦の理由など誰も知らない戦争を100年も続けていた。その“百年戦争”の末期、ギルガメス軍の一兵士キリコ・キュービィーは、味方の基地を強襲するという不可解な作戦に参加させられる。その作戦でキリコは軍の最高機密「素体」を目にしたため軍から追われる身となり、町から町へ、星から星へと逃亡の旅を続ける。その逃亡と戦いの中で、やがて陰謀の闇を突きとめ、自分の出生に関わるさらなる謎の核心へと迫っていく。


注釈

  1. ^ 本編のクレジットでは第3話が「美女」。第4話以降最終回まで「ファンタム・レディ」。
  2. ^ ただし、ウド編ラストでは、イスクイが〈組織に〉切り棄てられた事をほのめかしており、コミック版でも平然と見棄てている。
  3. ^ 機甲猟兵メロウリンク』で描かれた終戦間近の惑星ミヨイテでの軍需物資(主にヂヂリウム)強奪事件。
  4. ^ ペールゼンが命名した、生存確率が桁違いに高い生命体の呼称。
  5. ^ 情報漏洩が事実かは不明。
  6. ^ しかもキリコ機はスコープドッグの「ターボカスタム」であったが、リーマン機はターボカスタムでない「コマンダーカスタム」である。
  7. ^ その他は初回戦闘時のプロト・ワン、OVA・本編でのイプシロン。
  8. ^ ただし、劇中では「一般アストラーダ語」とも言われていた。
  9. ^ ただし『太陽の牙ダグラム』において、砂漠が舞台のシーンは全話数の半分にも満たない。
  10. ^ ただしこの時は既にデビューしていたので、レコード会社の契約の都合上、名前を変えて欲しいと依頼した。
  11. ^ 表記は"紀雄"
  12. ^ スポンサーのタカラが本作放送開始の前後に発行した、商品パンフレット『SAK 3D HOBBY』における本作の紹介文でも「10年戦争」との表記があり、これが誤植でない限りは企画段階や初期設定で戦争の期間が10年とされていた可能性がある。
  13. ^ GREAT MECHANICS 4 模型メーカーであったニットー(日東科学教材)が協力しており、ダグラムの1/144モデルは同社から発売されている。
  14. ^ 当初はストライクドッグのキットから改造するためのパーツで、同シリーズのキットを幾つも買って応募する景品扱いだったが、後にフルキットとして発売された。

出典

  1. ^ a b EYECOM Files(編) 編『SFアニメがおもしろい 機動戦士ガンダムから新世紀エヴァンゲリオンまで』アスペクト、1997年。ISBN 4893666436 「この作品のメカがスゴイ! 『装甲騎兵ボトムズ』 氷川竜介」、p.82
  2. ^ a b アニメージュ編集部(編)『TVアニメ25年史』徳間書店、1988年、132頁。 
  3. ^ a b 完全版資料集 1987, p. 20.
  4. ^ a b 完全版資料集 1987, p. 21.
  5. ^ 完全版資料集 1987, p. 22.
  6. ^ バンダイ発行『ENTERTAINMENT BIBLE.5 装甲騎兵ボトムズ ボトムズ大図鑑』やホビージャパン発行『装甲騎兵ボトムズ・パーフェクト3Dブック』では「ニーヴァ」と表記。
  7. ^ 『ボトムズオデッセイ』復刊ドットコム、147頁。ISBN 978-4-8354-5040-7 
  8. ^ 用語辞典”. ボトムズWeb. 2019年9月21日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『サンライズロボットアニメ大解剖』(2019年1月27日、三栄書房発行)10ページより。
  10. ^ 三栄書房『サンライズロボットアニメ大解剖』10頁掲載の宣伝ポスターより
  11. ^ 炎のさだめ”. ORICON STYLE. 2016年1月9日閲覧。
  12. ^ いつもあなたが”. レコチョク. 2016年1月9日閲覧。
  13. ^ a b 「高橋良輔インタビュー」『日経キャラクターズ!』、日経BP、2005年1月。 
  14. ^ 電撃ホビーマガジン presents 電ホビ.ch in ワンダーフェスティバル2014[夏] - 2014/07/27 11:30開始 - ニコニコ生放送 5:09:11 高橋良輔「最初はやはりですねボトムズっていう名前そのものも否定されて。 最近皆さん知らないんですけど昔はトップレスバーなんつのが有ったんですよ。 あのー、んー、ま無いんですよね。で、それの発展形というか、まあ法律では許されてないんですけどボトムレスバーってのも有ったんですよ。 ですから「えーっそんないやらしいイメージの名前を付けていいの?」っていう当然大反対が有りまして。 あのー、でもまあこれアストラギウスという所で、英語ではなくこういう事で。 只「ボトム」という事に対する言葉のイメージはあのー、かなりひきずりました。ま底辺というか、そういう事ですね」
  15. ^ プラモデルの組立説明書の記述より。
  16. ^ プラモデル『1/24 ATM-09STスコープドッグ』(タカラ・1983)付属解説書の記述による。
  17. ^ 「高橋良輔インタビュー」『デュアルマガジン』第4巻、タカラ丸善、1983年。 
  18. ^ a b TOKYO MX 2020/12/27放映 「ドキュメンタリーofボトムズ 異能の系譜」内での高橋監督のインタビュー
  19. ^ 高橋良輔(インタビュー)「装甲騎兵ボトムズ 最新作登場記念15時間スペシャル!」『WOWOWオンライン』、2011年http://www.wowow.co.jp/anime/votoms/interview/2014年2月24日閲覧 
  20. ^ a b 『ボトムズオデッセイ』復刊ドットコム、144頁。ISBN 978-4-8354-5040-7 
  21. ^ a b c d e 浅子徹一 ほか『アニメージュオリジナル』 3巻、徳間書店、2009年。ISBN 978-4197202683 
  22. ^ 織田哲郎が装甲騎兵ボトムズ「炎のさだめ」を歌ってみた【オダテツ3分トーキング・アーカイブ - YouTube - 2020年2月25日 織田哲郎 T's Corporation 2022年3月21日閲覧
  23. ^ a b EYECOM Files(編) 編『SFアニメがおもしろい』アスペクト、1997年。ISBN 4893666436 はーらん・えりそん「フィルムとBGM」、p.177
  24. ^ a b 「アニメ雑学大事典 連載7」『アニメック』、ラポート、1985年1月、125頁。 
  25. ^ 「アニメQ&A」『アニメージュ』、徳間書店、1985年5月、143頁。 
  26. ^ 『ボトムズバイブル』樹想社、2001年、222頁。ISBN 4877770399 
  27. ^ 松浦晋也 (2007年4月10日). “「レッドショルダーマーチ」の正体が判明する”. 2014年2月24日閲覧。
  28. ^ PIERO UMILIANI - ピエロ・ウミリアーニ - PROBLEMI D'OGGIディスクユニオン(2015/10/17閲覧)。
  29. ^ 『サンライズロボットアニメ大解剖』(2019年1月27日、三栄書房発行)71ページより。
  30. ^ 北海道新聞』(縮刷版) 1983年(昭和58年)4月 - 1984年(昭和59年)3月、テレビ欄。
  31. ^ 秋田魁新報』1986年4月17日 - 1986年6月27日付朝刊、テレビ欄。
  32. ^ 『福島民報』1983年5月17日 - 1984年4月4日付朝刊、テレビ欄。
  33. ^ 北國新聞』1983年4月1日 - 1984年3月23日付朝刊、テレビ欄。
  34. ^ 『北國新聞』1985年2月5日付朝刊、テレビ欄。
  35. ^ 『北國新聞』1985年1月29日付朝刊、テレビ欄。
  36. ^ 岡田斗司夫 『オタク学入門』
  37. ^ 装甲騎兵ボトムズ:特番「ドキュメンタリー of ボトムズ 異能の系譜」放送 高橋良輔監督の裏話もまんたんウェブ 2020年12月15日
  38. ^ a b INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ VOL・I STORIES OF THE `A・T・VOTOMS’|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  39. ^ a b INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ VOL・II HIGHTLIGHTS FROM THE `A・T・VOTOMS'|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  40. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  41. ^ ボトムズWeb”. ボトムズWeb. 2020年12月16日閲覧。
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  45. ^ ボトムズWeb”. ボトムズWeb. 2020年12月16日閲覧。
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  48. ^ INC, ©SUNRISE. “装甲騎兵ボトムズ レッドショルダードキュメント 野望のルーツ|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  49. ^ a b INC, ©SUNRISE. “機甲猟兵メロウリンク|作品紹介|サンライズ”. サンライズ | SUNRISE INC.. 2020年12月16日閲覧。
  50. ^ 装甲騎兵ボトムズ DVD-BOX I”. バンダイビジュアル. 2016年1月9日閲覧。
  51. ^ 装甲騎兵ボトムズ DVD-BOX II”. バンダイビジュアル. 2016年1月9日閲覧。
  52. ^ 装甲騎兵ボトムズ DVD-BOX III〈最終巻〉”. バンダイビジュアル. 2016年1月9日閲覧。
  53. ^ 高橋良輔監督による新たな伝説「装甲騎兵ボトムズ 戦場の哲学者」刊行! - マスターファイルブログ 2016年9月9日
  54. ^ 「装甲騎兵ボトムズ」監督、高橋良輔がボトムズ外伝小説を準備中! - マスターファイルブログ 2015年8月31日
  55. ^ 【作品紹介】装甲騎兵ボトムズ 絢爛たる葬列 - 矢立文庫。なお、こちらの本文イラストレーターは「しらゆき」表記。
  56. ^ [1]電ホビ 2020年9月25日
  57. ^ ホビージャパン別冊『モデラーズマテリアルシリーズ6:装甲騎兵ボトムズ』ベルゼルガDT製作記事注釈より。
  58. ^ 装甲騎兵ボトムズ × フィギュアヘッズ コラボレーション特設サイト






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