全国高等学校バレーボール選抜優勝大会 全国高等学校バレーボール選抜優勝大会の概要

全国高等学校バレーボール選抜優勝大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/06 13:29 UTC 版)

全国高等学校バレーボール選抜優勝大会
開始年 1970年
終了年 2010年
主催 日本バレーボール協会
全国高等学校体育連盟
産業経済新聞社
開催国 日本
チーム数 男女各53
(最終開催)チーム
前回優勝 男子:東洋(初)
女子:東九州龍谷(3回目)
最多優勝 男子:藤沢商(5回)
女子:八王子実践(5回)
2011年から全日本バレーボール高等学校選手権大会に移行
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「若さでアタック!春の高校バレー」というサブタイトルを大会名冒頭につけていたため、一般には「春の高校バレー」「春高バレー」、またごくわずかながら「バレーの甲子園」と呼ばれていた。この全国高等学校バレーボール選抜優勝大会(現称:全日本バレーボール高等学校選手権大会)は、インターハイ国体と並ぶ高校バレーボールにとって重要な位置づけにある大会とされ数多くの日本代表選手を輩出する日本代表への登竜門とも云われた。

概要

大会は多少の変動があったものの、概ね開催期間を春休みの3月20日から3月26日まで1週間とし、会場は原則として東京都渋谷区国立代々木第1体育館を使っていた。過去には青山学院大学記念体育館や東京体育館(初期のころは東京都体育館が主会場だった時代あり)、駒沢屋内球技場をサブ会場としていた時期があったほか、2007年は代々木がアスベスト除去工事の関係上、インターハイリハーサルを兼ねてさいたまスーパーアリーナで行った。

全国大会への出場権は、当初地域ブロック単位の24校だったものの第3回から31校(東京は2校)、第7回から北海道が2校となり、32校に、第20回から各県代表に東京都は3校の51校、第25回から神奈川、大阪も2校になり、前年優勝校(地区予選免除)と地方大会で勝ち上がった学校の男女53校ずつ、計106校へ与えられた。地方大会は毎年1月から2月にかけて開催され、原則各都道府県1校ずつであったが、面積規模や高校数などを考慮し、東京都は(2校+開催地枠により)3校、大阪府神奈川県北海道は各2校とされた。北海道は南北地域代表、ほか3都府県は第1代表・第2代表であった。ただし、2007年の大会については特例で埼玉県にも「開催地代表」として県大会の準優勝校に出場権が与えられたため、54チームずつ(合計108校)としたことがある。

抽選会は3月初めに行われ、フジテレビが本社を移転してからは台場本社で行われた。最初に前回優勝校が第1シード、他の強豪3校が第2~4シード、東京都大会優勝校が第5シードとそれぞれ配置され2回戦から緒戦を行い、次に残りの代表校の抽選が行われた。但し、同地区で3校出場の東京都代表校同士は準決勝以降、2校出場の大阪、神奈川、北海道(及び2007年のみ埼玉県も)代表校同士、さらに前回優勝校と同地区代表校とはそれぞれ反対ブロックに配置され、前回優勝校が大阪府・神奈川県・北海道の場合は、同地区で3校出場となるため前述の東京都代表校と同じ扱いとした。

試合は地方大会、全国大会通じてトーナメント方式。3回戦までは3面、準々決勝は2面のコート(準々決勝日もコートは3面設置されているが、中央部のコートは使用せずシートでかぶせる)で同時に行われたが、準決勝決勝戦はアリーナ全体をセンターコートにし1面のみで競技が行われた。それに伴い試合セット数も準々決勝までは3セット制(2セット先取)、準決勝と決勝戦は5セット制(3セット先取)であった。

優勝校には優勝カップと、コカ・コーラ社の賞品が副賞として贈呈された。また女子の優勝校には当該年の黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会の出場権が与えられた。

主催者等

新春高バレーへ

春高バレーは3月開催であるゆえ、3年生は既に高校を卒業して進学や就職を控えているため、大会に出場することができなかった。この影響もあり、卒業を控えた3年生の中には実業団等でプレーを続ける者が特に女子では少なくなく、インターハイまたは国体後にブランクが生じることで競技勘が鈍る(Vリーグの内定選手制度活用により入社前の1月から競技を行い、ブランクを少なくすることも可能ではある)のが問題になったことなどから、そうした選手がモチベーションを維持するためにも3年生が出られる大会新設を望む声が高まった。これを受け関係諸団体は、1月に開催する新たな選手権大会を作ることを決めた。なお、長年親しまれてきた「春高バレー」の愛称は継続され、1月の選手権大会に受け継がれた。変更内容は次のとおり。

  1. 正式名称を全日本バレーボール高等学校選手権大会に改める。[1]
  2. 開催時期をこれまでの3月から1月に変更し、開催期間を5日間に短縮。
  3. 出場校は現行の53校から52校に1校削減(前回優勝校枠は廃止される)。
  4. 開催会場を東京体育館に変更。[2]
  5. 3月開催では日程の都合上卒業式を迎えた後での開催になるため、出場することが出来なかった3年生を出場出来るようにする。[3]
  6. 特別協賛社をジャパネットたかたに変更。[4]

競技日程

最晩期のもの。男女共通。

なお1995年3月20日、第26回大会初日に地下鉄サリン事件が発生したがそのまま実施された。

参考:32校時代(1988年)

  • 3月21日 - 開会式・1回戦
  • 3月22日 - 2回戦
  • 3月23日 - 準々決勝 
  • 3月24日- 準決勝 
  • 3月25日 - 決勝戦・閉会式 

それまで3月下旬〜4月上旬であったが、選抜高校野球の日程を避けるため、1985年から3/21〜25に固定。


  1. ^ 通算記録(出場・優勝回数他)はインターハイ時代の「全国高校選手権大会」のものを引き継ぎ、選抜優勝大会のものは加算しない
  2. ^ 国立代々木競技場が全日本バスケットボール総合選手権大会の開催(第1・2体育館とも)で押さえられているため。但し選抜優勝大会時代も初期のころは東京体育館(及び首都圏の複数個所のサブ会場)で行われていた
  3. ^ 引退試合が全国高等学校選手権大会予選・本戦開催時まで延長される。
  4. ^ ただし、旧特別協賛のコカ・コーラボトラーズは引き続き協賛社として大会運営に携わり、コカ・コーラアクエリアスを公式飲料として提供する
  5. ^ a b 月刊バレーボール」、日本文化出版、2009年2月号 56ページ。
  6. ^ 【男子バレー】春高バレー、ジャニーズとのコラボ…松平康隆のメディア戦略|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト
  7. ^ 旧称・大商大付=1992年校名変更。
  8. ^ 旧称・博多女子商。
  9. ^ 旧称・帝国女子。
  10. ^ 旧称・成徳学園。
  11. ^ 旧称・三田尻女子。
  12. ^ 旧称・扇城。
  13. ^ 旧称・古川商。
  14. ^ サンケイ新聞(大阪本社版)、1975年3月25日、スポーツ面。
  15. ^ 当時JスカイB設立の経緯からフジテレビが資本参加していたため(現在は資本撤退)
  16. ^ 香川県とのエリア統合以前のNET→テレビ朝日系とのクロスネット時代は、試合により遅れネットや未放送の場合もあった。その時期の香川県側の中継担当は不明。
  17. ^ 1975年3月24日3月31日中国新聞、3月31日読売新聞岡山県版・広島県版テレビ欄より。
  18. ^ TBS系列局の長崎放送が、朝日新聞社との資本関係が強かったことが影響した。
  19. ^ 毎日放送が中継していた春の選抜高校野球(1975年3月までNETテレビ系列)の扱いについては不明。
  20. ^ 過去には秋田県(秋田テレビ)・長野県(長野放送)など、夏の高校野球の県大会では県内の他局(主に先発の日本テレビ系列またはTBS系列局)やNHK(主に準々決勝または準決勝以降)と並列で(1回戦など試合数の多い段階は、他局と別カードを放送する形で)フジテレビ系列局が中継した地域もあった。


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