伊賀忍法帖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 13:40 UTC 版)
映画
伊賀忍法帖 | |
---|---|
監督 | 斎藤光正 |
脚本 | 小川英 |
原作 | 山田風太郎 |
製作 |
角川春樹 佐藤雅夫(プロデューサー) 豊島泉(プロデューサー) |
出演者 |
真田広之 渡辺典子 千葉真一 |
音楽 | 横田年昭 |
主題歌 | 宇崎竜童「愚かしくも愛おしく」 |
撮影 | 森田富士郎 |
編集 | 市田勇 |
製作会社 | 角川春樹事務所/東映 |
配給 | 東映 |
公開 |
![]() |
上映時間 | 100分 |
製作国 |
![]() |
言語 | 日本語 |
配給収入 | 16億円[1] |
1982年12月18日に公開。配給は東映。『魔界転生』(1981年、東映)に続く、山田風太郎原作映画の第2弾[2]。『汚れた英雄』との2本立てで上映され、配給収入15億2500万円を記録した[3]。
制作前には「角川映画大型新人女優コンテスト」が開催され、本作でのヒロインデビューが優勝特典とされた。応募総数5万7480人の中から、九州地区代表の渡辺典子がグランプリに輝き、本作では新人ながら一人三役に挑んでいる[4]。また、本作には出演しないが、コンテストの特別賞に選ばれた原田知世も芸能界にデビューした。
金剛坊役を演じたプロレスラーのストロング小林は、この役名が気に入り「ストロング金剛」に改名した[2]。
製作費4億5000万円のうち、東大寺大仏殿に火が放たれるシーンには美術費1億5000万円が投入され[3]、実物大の大仏の本編セットや琵琶湖畔に建てられた1/6セットなど、大規模な造形物が用意された[2]。
忍者僧の使う忍術が異なっていたり、はては松永弾正が作中で死亡するなど、原作や史実にもよらない大胆な脚色がなされている。
角川映画は『伊賀忍法帖』『汚れた英雄』の劇場公開と同時にビデオ発売を行った[5]。この世界でも例のないビデオ発売に対し、全興連は映画の劇場公開に悪い影響が出ると抗議したが、角川春樹はテレビ放映・ビデオ販売・関連商品など映画の2次使用・3次使用をも含めて考えていく必要があると反論した[5]。キネマ旬報も、〔1983年〕現在、映画が映画館産業から映画産業に変化していく過程で、莫大な製作資金の回収方法と是認している[5]。
スタッフ
- 監督:斎藤光正
- 製作者:角川春樹
- 脚本:小川英
- 音楽:横田年昭
- 撮影:森田富士郎
- 美術:井川徳道、園田一佳
- 編集:市田勇
- 録音:橋本文雄
- 照明:増田悦章
- スクリプター:遠藤功成
- 助監督:吉原勲
- 技斗:菅原俊夫
- 衣装デザイン:コシノジュンコ
- アクションアドバイザー:千葉真一
- アクションセッティング:JACコマンド
- 大仏資料提供:東京国立博物館金工室
- 特撮監督:鈴木秀雄
- 撮影:宮島正弘
- 照明:岡本洋治
- 助監督:平野勝司
- 操演:白熊栄次、鳴海聡、香取康修
- プロデューサー:佐藤雅夫、豊島泉
キャスト
- 笛吹城太郎:真田広之
- 篝火:渡辺典子(鬼火・右京太夫の三役)
- 柳生新左衛門:千葉真一
- 服部半蔵:田中浩
- 松永弾正:中尾彬
- 果心居士:成田三樹夫
- 漁火:美保純
- 羅刹坊(千鳥):風祭ゆき - 根来忍法僧五人組の頭目。男の時は編笠をかぶり錫杖を使い、鎌をブーメランのように用いる。女の時は色香で惑わす。勘が鋭いと言われている。
- 金剛坊:ストロング小林 - 怪力の巨漢。
- 水呪坊:佐藤蛾次郎 - 口から吐く黄色の粘液で相手の顔面を覆い、窒息させる。
- 破軍坊:浜田晃 - 盲目。拳にした指の間から針を出現させて射出する術を持つ。見開いた目からも小針を飛ばすことができる。
- 虚空坊:福本清三 - 死者を蘇らす事ができる。何度も生き返った水呪坊からは「お医者様さま」と呼ばれた。
- 三好義興:松橋登
- その他:かわいのどか、笹木俊志、小島三児、峰蘭太郎、中東吉次 、星野美恵子、美松艶子、玉野玲子、疋田泰盛、宮城幸生、小坂和之、森源太郎、大月正太郎、渡辺実
主題歌
固有名詞の分類
- 伊賀忍法帖のページへのリンク