中国における携帯電話 中国における携帯電話の概要

中国における携帯電話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/30 06:54 UTC 版)

中国移動通信支店で3G TD-SCDMA 電話端末を展示(中国大連で撮影、2010年2月)
外国の会社の端末が人気。2006年発売のMotorola RAZRは一世を風靡した。(GSM用)
Nokia E71も人気で、さまざまなソフトがサードパーティーから出ている。(GSM/W-CDMA用)

歴史

中国の携帯電話サービスは1995年に郵電部がGSM方式により開始し、1996年に全国網がほぼ完成している[2]。 2000年には中国郵電電信総局(China Telecom)から固定電話会社と携帯電話2社が独立し、2002年には固定電話会社は南北2社に分割された。北京オリンピックが行われた2008年までは、次の会社から携帯電話サービスが提供されていた。

各社のシェアは中国移動通信(GSMを利用)が強く、次いで中国聯合通信(GSMが2/3でCDMAが1/3)、それから後で始まった固定電話会社2社(PHS)であった。中国では多数の人口を抱えながらも、固定電話のインフラが整っていない地域があり、近年は携帯電話保有台数の急増が続いている。2007年11月には、年間販売台数、年間生産台数ともに、世界一になり、契約数は2012年5月現在10億件を超えている[1]

現在の携帯電話サービス会社

北京オリンピックがあった2008年4月から、中国移動通信は主要8都市で中国独自のTD-SCDMAによる第三世代携帯電話(3G)の公開テストを行った。同年12月に翌年の3G本免許を前にして、電気通信会社の再編が行われた。

  • 中国移動通信 (China Mobile)
  • 中国聯合通信 (China Unicom)
    • 中国聯合通信のGSMサービスを引き継いだ。旧中国網絡通信の業務(中国北部の固定電話サービスと小霊通サービス)を合併し、3GはW-CDMAを利用する。3.9Gは、LTEを採用予定(TD-LTEのライセンスは取得済みで、バーターでLTEのライセンス発行を受けてサービス予定)。
  • 中国電信 (China Telecom)
    • これまでの中国南部の固定電話サービスと小霊通を引き継いだ。また、旧中国聯合通信のCDMAサービスを引き受け、3GはCDMA2000 1xCDMA2000 1xRTT)を利用し、3.5GはEV-DOを利用する。また3.9Gは、LTEを利用する予定(TD-LTEのライセンスは取得済みで、バーターでLTEのライセンス発行を受けてサービス予定)。

以上3社は、2009年に3Gの本免許を与えられて、同年3Gサービスを開始した。中国移動のTD-LTEは2013年12月にサービス開始され、他の2社はTD-LTEのライセンス自体は中国移動と同時に取得済み。2014年以降に、LTEのライセンス取得の前後して、TD-LTEサービスが開始される予定としている。

中国の携帯電話産業

広い国土の中国で携帯電話サービスをするには、携帯電話に関する研究機関、電話網を設置する会社など、多くの機関・企業が関係している。無線通信は現在、国務院工業和信息化部の管理下にある。3GTD-SCDMA技術については、もともと郵電部電信科学技術研究院で開発され、現在は大唐電信科技(en:Datang Telecom)で開発が継続されている。[3]

電話網の設置には携帯電話サービス会社3社以外に、国内、外国会社が多く関係している。

また、こうした中国の携帯電話産業は国内だけでなく、アジアパキスタンなど)・アフリカエチオピアなど)の諸国を中心に、海外での電話網の構築もキーターンキー方式で手掛けていて、国際的な経験も豊富になってきている。


  1. ^ a b "中国の3G携帯電話契約数、1―5月に3825万件増"、2012年6月26日15:52配信、サーチナ(2012年12月19日閲覧)。
  2. ^ 百度百科:中国移動電信の企業大事記 (中国語)
  3. ^ TD-SCDMA (中国語)
  4. ^ China Smartphone Market Share: By Quarter” (英語). Counterpoint Research (2021年11月30日). 2021年12月23日閲覧。
  5. ^ 2010年1月、中国移動通信の大連市西安路店にあった宣伝用資料による。
  6. ^ ノートパソコンにUSB接続して使う3G利用カードについては以下も、2010年1月に大連市青泥窪橋の大商グループ電脳広場で調査。
  7. ^ 关于中国联通 移动通信网(中国語)
  8. ^ 中国联通获批3G频率
  9. ^ 冰神卡”. 2018年4月25日閲覧。





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