三春滝桜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/29 13:33 UTC 版)
三春滝桜 | |
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所在地 | 福島県田村郡三春町大字滝字桜久保296番地 |
座標 | 北緯37度24分28.94秒 東経140度29分59.38秒 / 北緯37.4080389度 東経140.4998278度座標: 北緯37度24分28.94秒 東経140度29分59.38秒 / 北緯37.4080389度 東経140.4998278度 |
樹種 | エドヒガン (C.spachiana) |
管理者 | 国の天然記念物 |
ウェブサイト | 三春滝桜 |
特徴
日本五大桜または三大巨桜の1つとして知られる。2012年時点で推定樹齢1000年超、樹高12m、根回り11m、幹周り9.5m、枝張り東西22m・南北18m。
三春町の滝地区に所在すること、毎年4月中・下旬に四方に広げた枝から薄紅の花が流れ落ちる滝のように咲き匂うことから、この名がある。毎年全国から30万人の観光客が訪れる[1]。
天保の頃、加茂季鷹の詠歌「陸奥にみちたるのみか四方八方にひびきわたれる滝桜花」によってその名を知られ、三春藩主の御用木として保護された。
沿革
- 1922年(大正11年)10月12日 - 2本の桜と共に国の天然記念物に指定された。
- 1990年(平成2年)- 「新日本名木100選」の名木ベスト10に選ばれている。また「日本さくら名所100選」には滝桜を含む約2000本の「三春町のシダレザクラ」が選ばれている。
- 1996年(平成8年)- 春に極端に花付が悪くなったことから調査が行われ、土壌の通気と根系の回復を中心とした樹勢回復工事を計画した[2]。
- 2005年(平成17年)1月 - 大雪で枝が十数本折れる被害に見舞われた。
- 2008年(平成20年)から2009年(平成21年)- 本桜を含む14種の花の種を国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に8カ月半滞在させた後に地球へ戻し、無重力状態が発育に与える影響などを調べるという実験が行なわれた(宇宙桜)[3]。
- 2011年(平成23年)- 東日本大震災では、折れた小枝がいくらかあったものの滝桜に大きな損傷はなかったが、観光客への十分な対応が困難であったため、前年度に始めた一人当たり300円の観桜料の徴収を一時停止し、夜間のライトアップ、シャトルバスの運行などの中止も余儀なくされた[1][4]。また、福島第一原発事故の影響で花見客が半減し、観覧料収入が大幅に減少したとして、三春町が東京電力に対し、逸失利益など約3,272万円の損害賠償を求め、福島地裁に訴訟を起こしている[5]。
- ^ a b 斎藤健一郎、池田拓哉、西堀岳路 (2011年3月29日). “滝桜・ハワイアンズ・鶴ケ城…春の観光大打撃”. 朝日新聞福島版 2011年3月30日閲覧。
- ^ 手代木徳弘「「三春滝桜」の樹勢回復工事による樹勢変化」『樹木医学研究』第4巻第1号、樹木医学会、2000年、46頁、doi:10.18938/treeforesthealth.4.1_46_1、ISSN 1344-0268、NAID 110007862296。
- ^ “宇宙桜誕生秘話: 花伝説・宙へ! (ワンアース) | 長谷川 洋一 | ノンフィクション・伝記 | Kindleストア | Amazon”. www.amazon.co.jp. 2019年4月21日閲覧。
- ^ “三春町が滝桜の観桜料徴収など取りやめ”. 福島放送. (2011年3月27日) 2011年3月30日閲覧。
- ^ 滝桜「客半減」賠償請求 読売新聞 2012年11月14日
- ^ a b c 紅枝垂れ桜逍遥 総合南東北病院 広報誌 2010年2月号「SOUTHERN CROSS vol.51」
- ^ “愛姫櫻『お輿入れ』の記念植樹で両市町に絆”. 日本樹木医会 (2007年2月26日). 2017年2月5日閲覧。
- ^ 天平の丘公園. ANA
- ^ 赤坂サカスの桜
- ^ “園芸総合センターにある桜”. 香川県農業試験場. 2017年4月4日閲覧。
- ^ “世界遺産に、きぼうの桜がやって来た!釜石 | 一般財団法人ワンアース”. 2019年4月21日閲覧。
- ^ “被災地にエールの「宇宙桜」、橋野鉄鉱山に希望の植樹〜「三春滝桜」の種 若田さんと地球を回る、栗林小児童らも夢ふくらませ”. かまいし情報ポータルサイト〜縁とらんす. 2019年4月21日閲覧。
- ^ 滝桜子孫植樹式ポーランドツアー参加者募集(三春町)
- ^ Muzeum Sztuki i Techniki Japońskiej manggha
- ^ 三春町告示第74号(三春町)
固有名詞の分類
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