フルオロウラシル フルオロウラシルの概要

フルオロウラシル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/06 03:27 UTC 版)

フルオロウラシル
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
  • -
法的規制
投与方法 静注、点滴静注経口投与外用軟膏
薬物動態データ
生物学的利用能28~100%
血漿タンパク結合7.5~10.3%
代謝異化代謝:肝臓(DPD酵素)
同化代謝:腫瘍脾臓など(thymidine phospholylase, uridine phospholylase, orotate phosphoribosyl transferase)
半減期10-20 minutes
排泄尿中、胆汁中
識別
CAS番号
51-21-8
ATCコード L01BC02 (WHO)
PubChem CID: 3385
KEGG D00584
化学的データ
化学式C4H3FN2O2
分子量130.077
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1956年にドゥシンスキ (Dushinsky) らによって合成され、その後ハイデルバーガー (Heidelberger) らを中心として基礎および臨床にわたる広範な研究で抗悪性腫瘍剤としての評価が確立された。

代表商品は「5-FU XX(剤形)協和」(協和発酵キリン)。古くからあるため、ジェネリック医薬品も多数流通している。また、1990年代よりフルオロウラシルのプロドラッグ化などの改良を施し、より強い効果が期待される薬剤(内用薬)が開発され、市販されている(後述)。

承認された効能・効果

代表的な「5-FU XX 協和」の場合、注(注射薬)・・ドライシロップ(内用薬)・坐剤/軟膏(外用薬)の剤形があり、用途に応じて複数の主成分量毎に商品化がされている。なお、「5-FUドライシロップ5%協和」については、2009年3月末で販売終了する(ジェネリック医薬品が実質的な代用製品となる)。

錠・ドライシロップ

  • 胃癌、結腸・直腸癌
  • 子宮頸癌・乳癌。

坐剤

  • S状結腸・直腸癌の自覚的および他覚的症状の緩解

軟膏

適用外使用として、ブレオマイシン軟膏と並んで癌以外の疾病にも医師の裁量で用いられる場合がある(皮膚科イボウオノメ婦人科性病科尖圭コンジローマが代表例)。外国製品の個人輸入が専ら取り扱われているが、強力な薬剤(劇薬指定)でかつ抗がん剤であるため素人が扱うべきものではない。

併用療法

効果を最大限に発揮させる用法であるが、強い副作用等が予測されるため、治療に熟知した医師の判断の下で行われることが望ましい。




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