キクラゲ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/16 04:53 UTC 版)
特徴
日本、中国、台湾、北アメリカ、メキシコ、ヨーロッパに分布する[3]。木材腐朽菌[3](腐生性[7])。早春から秋にかけて、クワ、ニワトコ、ミズナラ、ブナ、ケヤキなどの広葉樹の倒木や切り株、枯れた枝などに単生か重生している[7][4]。シイやカシ林、雑木林はもとより、人里、公園、畑、河原など、身近なところで見つかる[7]。
形は不規則で、円盤形、耳形、伏せた皿形、お椀形など変化に富み、柄はなく、背面の中心もしくは一部で枯木の樹皮に付着する[4][3]。はじめは円盤状から腕形で、生長すると耳状の裂片になる[3]。径は2 - 7センチメートル (cm) ほどある[4]。湿っているときはゼリー質(ゼラチン状)でやや半透明、背面は粗い微毛で白く、表面は黄褐色から暗褐色で滑らか[4][3]。反対側で胞子がつくられる[3]。乾燥すると小さく縮まってかたくなり[4][3]、湿ると元に戻る。近くのものと合着することもある[3]。
生の状態では脆く破れやすいが、火を通すと名前の通りクラゲを思わせる歯ごたえになる。ほぼ無味無臭。
アラゲキクラゲが南方系なのに対し、キクラゲは北方系のため、アラゲキクラゲよりも少し低い温度で発生する。
類似のキノコ
- キクラゲ科キクラゲ属
- シロキクラゲ科シロキクラゲ属
- ^ 文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』
- ^ a b c 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、161頁。ISBN 978-4-415-30997-2。
- ^ a b c d e f g h i j k l 吹春俊光 2010, p. 100.
- ^ a b c d e f g h i j k 瀬畑雄三監修 2006, p. 41.
- ^ 根田仁 『きのこミュージアム』(八坂書房、2014年)p.240
- ^ 今関六也、大谷吉雄、本郷次雄他・増補改訂新版『山溪カラー名鑑 日本のきのこ』(山と溪谷社、2011年)p.534
- ^ a b c d e 牛島秀爾 2021, p. 54.
- ^ 白水貴, 稲葉重樹, 牛島秀爾, 奥田康仁, 長澤栄史「日本産“Auricularia auricula-judae”および“A. polytricha”の分子系統解析と形態比較に基づく分類学的検討」『日本菌学会会報』2018年 59巻 1号 p.7-20, doi:10.18962/jjom.jjom.H30-02, 日本菌学会
- ^ a b c 吹春俊光 2010, p. 101.
- ^ 講談社 編『からだにやさしい旬の食材 野菜の本』講談社、2013年5月13日、212頁。ISBN 978-4-06-218342-0。
- ^ a b c d e f Corporation), NHK(Japan Broadcasting. “岩間瞳キャスターが取材!キクラゲ栽培に挑戦 25歳の農家”. www.nhk.or.jp. 2023年8月29日閲覧。
- ^ 鄭銀淑『食べ歩きが楽しくなる韓国料理用語辞典』(日本経済新聞社、2005年)p.290
- ^ a b “コンクリを活用したキクラゲ栽培システムで生産効率向上へ ニュースイッチ by 日刊工業新聞社”. ニュースイッチ by 日刊工業新聞社. 2023年8月29日閲覧。
- ^ 「山口で純国産キクラゲ生産 印刷業の藤本コーポ、業務多角化」『日経産業新聞』2021年1月6日(食品・日用品・サービス面)2021年4月3日閲覧
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