ぷよぷよSUN
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各機種版の特徴
- アーケード版
- ST-V基板で動作。レベル別に主人公が「ドラコ」「アルル」「シェゾ」の三人から選べる。漫才デモはボイス無し。この機種のみ、ボイスの最後の部分が途切れる不具合がある。また、各キャラごとにゲーム中では未使用のボイスが1〜2種類ずつある。
- セガサターン版
- アーケード版から一部のデモグラフィック、連鎖ボイスを変更し、新規のオープニングアニメ[注釈 3]、とことんぷよぷよ、スタッフロールを追加。ボイスはアーケード版から全て録り直され、漫才デモには声が追加、それに伴い台詞も若干変更された。BGMもアーケード版から全て作り直されているが、一部はアーケード版と同じ音源が使用されている[注釈 4]。ハード本体の時計機能を用いて、特定の日に電源を入れると「アトリエモード」にイラストが追加される。7ヶ月後にはセガネットによるXBAND通信対戦専用の『ぷよぷよSUN FOR SEGANET』が発売され、モデムパック同梱の限定版も登場した。翌年の1998年7月30日には、通常版が廉価版「サタコレ」として再発売された。
- ぷよぷよSUN64(NINTENDO64版)
- スケルトン-T・インキュバス・ルルーの声優を、一般オーディションで選ばれた声優に変更。解像度の関係上とことんぷよぷよ以外のレイアウトが変更となり、フィールドとその中間のスペースの間隔が他機種版に比べて若干狭くなっている。新モードとして、最大16人によるトーナメント方式の「かちぬきぷよぷよ」と、指示された問題を連続で解いていく「とことんなぞぷよ」が追加された。ROM容量の関係により、漫才デモのボイスやSS版のオープニングアニメ、おまけイラストなどは収録されていない。さらに、漫才デモの台詞やグラフィックはSS版、PS版とほぼ同じため、他機種において台詞のふきだしは表示されないが声のみ流れていたシーン[注釈 5]において、台詞が無いにもかかわらずキャラクターの口のみが動いている場面が一部存在している。また、漫才デモにおいて、一部セリフに変更がある。BGMは多くが内蔵音源を使用している。
- ぷよぷよSUN決定盤(プレイステーション版)
- セガサターン版をベースとし、さらにNINTENDO64版の追加要素も含めた移植。キャラクターのボイスはNINTENDO64版と同じ声優で、漫才デモのボイスも再録されている[注釈 6]。「とことんなぞぷよ」の練習問題はNINTENDO64版の64問から99問に増加している。BGMはセガサターン版と同じものが使用されており、セガサターン版でアーケード版の音源が使用されていた箇所、及びNINTENDO64版のとことんなぞぷよ・かちぬきぷよぷよの追加BGMも、CD-DA音源に変更された。ハード本体に時計機能が存在しないため、おまけイラストはセーブ回数の蓄積による擬似時計によって表示される[4]。2001年4月12日には廉価版「PlayStation the Best」として、一部の不具合を修正して再発売された。
- 2003年1月30日には、セガより改めて廉価版が再発売された。このバージョンでは初期版をベースに、タイトル画面などのコンパイルの社名表示がセガのものに差し替えられた他、サタンの声優[注釈 7]が『みんなでぷよぷよ』の声優(担当者は不明)に差し替え、コンパイル版では「ギャラリー」内に存在した「アトリエ」と「AAAからのメッセージ」が削除、メニュー画面のPS本体の画像[注釈 8]が削除、エンディングからスタッフロール部分がカットされて短縮(最後のメッセージのみ表示される)、ランキングにデフォルトで登録されている名前がスタッフのものから前作までのようなキャラクターの名前に変更などの違いがある。こちらのバージョンは2014年3月12日にPlayStation 3、PlayStation Portable、PlayStation Vita、PlayStation Vita TV向けゲームアーカイブスとして配信が開始された。
- Windows 95版
- PS版をベースとした移植。PC-98シリーズからの移植により高画質化されていた『ぷよぷよ』や『ぷよぷよ通』のWin版とは異なり、解像度はアーケード版そのままだが、操作性は向上している。BGMもMIDIで新規に作り直されていた前作までとは異なり、本作ではSS版・PS版と同じものをファイル再生する形式に変更された。漫才デモの内容はほぼそのままだが、PS版で削られていた効果音の一部が再録されている。対戦を保存するリプレイ機能が追加された。また、元はコンパイルがWindows 95向けに発行していたディスク雑誌『ディスクステーション Vol.17』収録作品であるスポーツゲーム『白熱!ぷよりんぴっく!』も同時収録されている。
- 体験版も存在し、『ひとりでぷよぷよ』のふつうのステージ3(すけとうだら戦)までと『とことんなぞぷよ』の『れんしゅう』の99問中10問をプレイ出来る。BGMは流れない。
- 韓国でも、前作『ぷよぷよ通』と同様にコンパイルコリアより韓国語版『뿌요뿌요SUN』が発売され、こちらはテキストとボイスが翻訳されている(一部、日本版のボイスも流用)。
- ぽけっとぷよぷよSUN(ゲームボーイ版)
- 本作唯一の携帯機への移植。スーパーゲームボーイおよびゲームボーイカラー[5]対応。画面レイアウトは若干変更されているが、ぷよのグラフィックや全消し時の表示など、前作『ぽけっとぷよぷよ通』から流用されている点が多い他、敵キャラクターの思考ルーチンの一部も前作のそれを流用している。先述通り、前作『ぽけっとぷよぷよ通』及び続作『ぽけっとぷよぷよ〜ん』との通信対戦も可能。ゲームボーイカラー使用時は画面がフルカラー表示になる。スーパーゲームボーイでプレイした場合はモノクロのままだが、前作と同様に専用フレームが表示され、ソフト1本で対戦可能。「とことんぷよぷよ」「とことんなぞぷよ」に段位認定機能が加わり、その成績に応じてタロットカードにちなんだキャラクターイラストを獲得し、ギャラリーで閲覧することができた。また、相手におじゃまぷよを送り込みつつとこなぞで対戦する「とことんなぞぷよたいせん」も登場。「ひとりでぷよぷよ」は漫才デモがなく、代わりにアーケード・メガドライブ版など初期の『ぷよぷよ通』のような対戦相手の紹介を行い、その後相手がそれに対し一言ツッコミを返すというデモに変更されている。前作までと同じくボイスは搭載されていない。また、キャラクターのアニメが他機種と大きく異なり、連鎖をすると画面中央に連鎖した側のキャラクターのみが映り、相手キャラクターをはじき飛ばす。BGMはNINTENDO64版に概ね準拠しつつ内蔵音源でのアレンジになっているが、一部未使用の曲[注釈 9]も多く、また大半の曲のキーが変更されている。一部の曲は、次作『ぽけっとぷよぷよ〜ん』でも使用されている。
- 後に発売されたNINTENDO64版『ぷよぷよ〜んパーティー』とも連動しており、64GBパックを使ってイラストを閲覧したり、新たなイラストを獲得できるようになっていた。
- 携帯端末版
- EZアプリ (BREW) 版、S!アプリ版、およびiアプリ版が存在する。携帯電話アプリ版には「ひとりでぷよぷよ」のアルルのストーリーのみ収録されているため、このストーリーに登場しないスケルトン・T、ハーピー、ちょっぷんの3体が登場しないほか、隠しボスのカーバンクルの出現条件も変更されている。連鎖ボイスはアルルのみとなっており、全キャラクターの連鎖カットインも一部省略(例えばアルルの2・3連鎖がどちらもファイヤーのモーションなど)されている。
- ふたりでぷよぷよSUN(メガドライブ ミニ2版)
- 2022年10月27日に発売された『メガドライブ ミニ2』にて、本作を2人対戦モードに特化したバージョンが収録された[注釈 10]。アーケード版をベースにメガドライブ当時の環境に合わせて演出やボイス[注釈 11]が劣化されており、さらに色ぷよと太陽ぷよが融合する『太陽イン』や太陽ぷよが出現しなくなる『フェイク太陽』といった当作独自のモードが用意されている。この他、「とことんぷよぷよ」に相当する1人用のプラクティスモードも搭載。タイトル選択用のパッケージは、元コンパイル所属の壱が新規に書き起こしている。
注釈
- ^ この要素は、『ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary』以降の作品にも適用されている。
- ^ すなわち、相殺をすることによって相手の攻撃を必ず保留できるようになった。
- ^ アーケード版のオープニングと交互に流れる。PS版も同様。
- ^ アーケード版のオープニング・エンディング・プレイリザルト・カーバンクルの乱入効果音がこれに該当。これらのBGMはサウンドテストでは、CD-DA音源で流れる。
- ^ 「ドラコの休日」のちょっぷん戦、「アルルの冒険」のキキーモラ戦、サタン戦、「シェゾの逆襲」のコドモドラゴン戦など。
- ^ ただし、セガサターン版でふきだしが表示されていなかった台詞やデモ中の効果音が、一部カット・変更されている。
- ^ コンパイル版では当時コンパイルの社長だった仁井谷正充
- ^ コンパイル版ではGB版を除いて、それぞれの機種の本体の画像が存在した。
- ^ 他機種版で漫才デモ時やプレイリザルト、「むずい」のエンディングの前半に流れていたBGMなどが該当。
- ^ 『BEEP! メガドライブFAN2』での開発者の秘話によれば、当初はアーケード版などと同様の「ひとりでぷよぷよ(ストーリーモード)」も搭載される予定だったが、CPUの思考ルーチンを再現出来なかったなどといった諸事情から没となり、対人戦専用で搭載される形となったことが明かされている。
- ^ なお、ボイスはアーケード版のものではなく、N64版以降のものが流用されている。
- ^ ゲーム開始からサタンを倒すまで、1度もコンティニューせずにクリアした場合のみ出現。
- ^ ゲーム開始からサタンを倒すまでに、累計20回以上コンティニューしていた場合のみ出現。携帯電話アプリ版ではこれに加えて、1度もコンティニューせずにクリアした場合でも出現する。
- ^ SS版・N64版・PS版・Win95版はオプションの設定により、1P側をアルル、2P側をシェゾに固定する事が可能で、この場合はキャラクター選択がカットされる。
- ^ 「ひとりでぷよぷよ」の乱入戦は、通常ルールで固定となる。
- ^ キャラクターは、サタン・カーバンクル以外からランダムで選ばれる。ただし、プレイヤーが選択したキャラクターと重複する事はない。
- ^ 通ではSS版からの追加キャラクターで、一部機種のみに登場する。
- ^ わあくん本田はコンパイル公式ホームページのコラムの中で、この人物を「M」と呼んでいる[7]。
- ^ 開発スタッフの一人・あかままさおはコンパイル公式ホームページのコラムの中で、購入時期について、FIFAワールドカップで日本代表の予定落ちが確定したころだと説明している[5]
出典
- ^ “Puyo Puyo Sun(SegaSaturn)”. 2014年11月26日閲覧。
- ^ “Puyo Puyo Sun Ketteiban(PlayStation)”. 2014年11月26日閲覧。
- ^ 「仁井谷社長インタビュー」『ぷよぷよSUN決定盤 公式ガイドブック』コンパイル、1998年1月1日、102頁。ISBN 978-4-906659-03-6。
- ^ 『コンパイルクラブ』77号。[要ページ番号]
- ^ a b c d e f g h i j k 開発者の声「あかままさお」さん - ウェイバックマシン(2001年7月16日アーカイブ分) - 2022年1月8日閲覧。
- ^ 『ファミ通』 No.423、アスキー、1997年1月24日、206-208頁。
- ^ a b c d 開発者の声「わあくん本田」さん - ウェイバックマシン(2001年7月16日アーカイブ分) - 2022年1月8日閲覧。
- ^ 開発者の声「かむひき」さん - ウェイバックマシン(2001年4月8日アーカイブ分) - 2022年1月6日閲覧。
- ^ “コンパイルが広島地裁に和議申請、今後はイベントを縮小しゲーム制作を柱に”. ASCII.jp. 角川アスキー総合研究所 (1998年3月19日). 2022年1月8日閲覧。
- ^ a b “波乱万丈の『ぷよぷよ』30年の歴史を振り返る──社会現象になるほど大ヒットするも、経営破綻で権利がセガに。思い切って世界観を一新したのが功を奏し、ついにはeスポーツ化へ”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない? (2021年11月16日). 2021年11月16日閲覧。
- ^ ぽけっと ぷよぷよSUN まとめ (ゲームボーイ) / ファミ通.com
- ^ a b c d e “Puyo Puyo Sun64”. IGN (1997年12月30日). 2018年7月24日閲覧。
- ^ a b c d e f 電撃NINTENDO64 1997年12月号 125ページ
- ^ a b “上坂すみれ、人生ベストゲームは『ぷよぷよSUN決定盤』!「自分の萌えるキャラクターの雛形がすべてこのゲームに詰まっている」 - music.jpニュース”. music.jp (2021年4月15日). 2022年1月8日閲覧。
- ^ 『【一曲のみ】ボツBGM【ぷよぷよSUN】』2009年2月28日 。2022年1月29日閲覧。
- ^ DiscStation Vol.15、コンパイルクラブ70号
固有名詞の分類
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