ぷよぷよSUN
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 01:27 UTC 版)
反響
ライターの伊藤誠之介によると、微妙な操作感覚の違いが勝敗を分ける上級者同士の戦いでは前作『ぷよぷよ通』が使用されることが多かったため、本作の人気が伸び悩んだとされている[10]。
評価
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ライターの伊藤誠之介は2021年の記事の中で、本作のゲーム性は前作『ぷよぷよ通』をさらに改良させたもので、非常に面白い内容だったと評価している[10]。
インターネットラジオ番組『プレイステーション presents ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ』2021年4月15日放送分において、本作が取り上げられ、初めて本作の画面を見た司会者の宇多丸はシンプルながらもポイントを押さえたキャラクターデザインを評価した[14]。また、ゲストの上坂すみれも「自分の萌えるキャラクターの雛形がすべてこのゲームに詰まっている」と話している[14]。
『ぷよぷよSUN64』に対する評価
『ぷよぷよSUN64』は電撃NINTENDO64HOT GAME PREVIEWでは8、7、8、6の29点[13]。レビュアーはモードが充実している点や、モードの切り替えが早い点、太陽ぷよのおかげで一発逆転がでるきるといった点からファンにとっては手堅いとしている[13]。一方で、ROMへの限界を指摘する声や、振動パックによる振動が限定的であることが指摘された[13]。 また、デモ音声の欠如から、ターゲット層がわからないと指摘する声も寄せられた[13]。レビュアーは他機種版を持っている人は買わなくてもいいとした上で「ありかなしかと聞かれたら、あり」とした[13]。IGNでは7.2/10のスコアが付けられた[12]。こちらもモードやオプションの充実が評価された[12]。一方で、同作のグラフィックは悪くはないものの64タイトルとしては他より劣る点が指摘され、サウンドも悪くはないが賞賛まではしないとした[12]。IGNのレビュアーは難しい面もあるがシンプルで中毒性があって楽しいゲームだと結論付けた[12]。
その他
- 本作で導入された新システム「太陽ぷよ」は4作目『ぷよぷよ〜ん』には当初引き継がれなかったが、そのゲームボーイカラー移植版である『ぽけっとぷよぷよ〜ん』で再登場している。その後は派生作品である『ぷよぷよBOX』、『ぷよぷよ!! Puyopuyo 20th anniversary』、『ぷよぷよクロニクル』にルールのひとつとして採用されている。
- 太陽ぷよが後のぷよぷよシリーズの作品で限定的にしか採用されなかったのは、太陽ぷよが上級者から不評だったのが原因となっている。ただ、ゲームの本質とは関係のない要素であるが、本作で(本格的に)登場した要素のうち、キャラ別の連鎖ボイス・ダメージボイス、色ごとに表情が描き分けられた色ぷよ、岩ぷよ(隕石ぷよ)より上位の予告ぷよが全てその整数倍の数を表す点などは、後のぷよぷよシリーズの作品に継承されている。
- オープニングでシェゾは洞窟から出てくるため、以後ユーザーから彼は洞窟に住んでいると思われるようになった。ところが、これに対するスタッフの回答は「言われるとそのようにも見えますね」といった内容であったので、特にこのシーンに意図は無かったようである。プレイステーション版の攻略本に掲載された漫画に至っては、洞窟の中で遭難していた。さらに、『ぷよぷよBOX』では実際に洞窟を住処にしていた。『ぷよぷよ!! Puyopuyo 20th anniversary』でも洞窟を住処にしており、その理由を「闇と静寂にふさわしい場所」だからとしている。
- セガサターン版およびプレイステーション版のサウンドテストには、「哀愁」と名付けられた本編未使用曲が収録されている。この曲を取り扱ったニコニコ動画の投稿動画において、当時の開発者を名乗る人物が語ったところによれば、この曲はもともと「とことんぷよぷよ」用に作曲されたものだったが、「ファミリー向けにしてはアダルティックな曲」だったため没になったという[15]。
注釈
- ^ この要素は、『ぷよぷよ! Puyopuyo 15th anniversary』以降の作品にも適用されている。
- ^ すなわち、相殺をすることによって相手の攻撃を必ず保留できるようになった。
- ^ アーケード版のオープニングと交互に流れる。PS版も同様。
- ^ アーケード版のオープニング・エンディング・プレイリザルト・カーバンクルの乱入効果音がこれに該当。これらのBGMはサウンドテストでは、CD-DA音源で流れる。
- ^ 「ドラコの休日」のちょっぷん戦、「アルルの冒険」のキキーモラ戦、サタン戦、「シェゾの逆襲」のコドモドラゴン戦など。
- ^ ただし、セガサターン版でふきだしが表示されていなかった台詞やデモ中の効果音が、一部カット・変更されている。
- ^ コンパイル版では当時コンパイルの社長だった仁井谷正充
- ^ コンパイル版ではGB版を除いて、それぞれの機種の本体の画像が存在した。
- ^ 他機種版で漫才デモ時やプレイリザルト、「むずい」のエンディングの前半に流れていたBGMなどが該当。
- ^ 『BEEP! メガドライブFAN2』での開発者の秘話によれば、当初はアーケード版などと同様の「ひとりでぷよぷよ(ストーリーモード)」も搭載される予定だったが、CPUの思考ルーチンを再現出来なかったなどといった諸事情から没となり、対人戦専用で搭載される形となったことが明かされている。
- ^ なお、ボイスはアーケード版のものではなく、N64版以降のものが流用されている。
- ^ ゲーム開始からサタンを倒すまで、1度もコンティニューせずにクリアした場合のみ出現。
- ^ ゲーム開始からサタンを倒すまでに、累計20回以上コンティニューしていた場合のみ出現。携帯電話アプリ版ではこれに加えて、1度もコンティニューせずにクリアした場合でも出現する。
- ^ SS版・N64版・PS版・Win95版はオプションの設定により、1P側をアルル、2P側をシェゾに固定する事が可能で、この場合はキャラクター選択がカットされる。
- ^ 「ひとりでぷよぷよ」の乱入戦は、通常ルールで固定となる。
- ^ キャラクターは、サタン・カーバンクル以外からランダムで選ばれる。ただし、プレイヤーが選択したキャラクターと重複する事はない。
- ^ 通ではSS版からの追加キャラクターで、一部機種のみに登場する。
- ^ わあくん本田はコンパイル公式ホームページのコラムの中で、この人物を「M」と呼んでいる[7]。
- ^ 開発スタッフの一人・あかままさおはコンパイル公式ホームページのコラムの中で、購入時期について、FIFAワールドカップで日本代表の予定落ちが確定したころだと説明している[5]
出典
- ^ “Puyo Puyo Sun(SegaSaturn)”. 2014年11月26日閲覧。
- ^ “Puyo Puyo Sun Ketteiban(PlayStation)”. 2014年11月26日閲覧。
- ^ 「仁井谷社長インタビュー」『ぷよぷよSUN決定盤 公式ガイドブック』コンパイル、1998年1月1日、102頁。ISBN 978-4-906659-03-6。
- ^ 『コンパイルクラブ』77号。[要ページ番号]
- ^ a b c d e f g h i j k 開発者の声「あかままさお」さん - ウェイバックマシン(2001年7月16日アーカイブ分) - 2022年1月8日閲覧。
- ^ 『ファミ通』 No.423、アスキー、1997年1月24日、206-208頁。
- ^ a b c d 開発者の声「わあくん本田」さん - ウェイバックマシン(2001年7月16日アーカイブ分) - 2022年1月8日閲覧。
- ^ 開発者の声「かむひき」さん - ウェイバックマシン(2001年4月8日アーカイブ分) - 2022年1月6日閲覧。
- ^ “コンパイルが広島地裁に和議申請、今後はイベントを縮小しゲーム制作を柱に”. ASCII.jp. 角川アスキー総合研究所 (1998年3月19日). 2022年1月8日閲覧。
- ^ a b “波乱万丈の『ぷよぷよ』30年の歴史を振り返る──社会現象になるほど大ヒットするも、経営破綻で権利がセガに。思い切って世界観を一新したのが功を奏し、ついにはeスポーツ化へ”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない? (2021年11月16日). 2021年11月16日閲覧。
- ^ ぽけっと ぷよぷよSUN まとめ (ゲームボーイ) / ファミ通.com
- ^ a b c d e “Puyo Puyo Sun64”. IGN (1997年12月30日). 2018年7月24日閲覧。
- ^ a b c d e f 電撃NINTENDO64 1997年12月号 125ページ
- ^ a b “上坂すみれ、人生ベストゲームは『ぷよぷよSUN決定盤』!「自分の萌えるキャラクターの雛形がすべてこのゲームに詰まっている」 - music.jpニュース”. music.jp (2021年4月15日). 2022年1月8日閲覧。
- ^ 『【一曲のみ】ボツBGM【ぷよぷよSUN】』2009年2月28日 。2022年1月29日閲覧。
- ^ DiscStation Vol.15、コンパイルクラブ70号
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