かが (護衛艦) 歴代艦長

かが (護衛艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 20:39 UTC 版)

歴代艦長

歴代艦長(特記ない限り1等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
艤装員長
遠藤昭彦 2015年8月27日 - 2017年3月21日 防大33期 くらま」艦長
→ 2015.7.24 護衛艦隊司令部勤務
「かが」艦長
艦長
1 遠藤昭彦 2017年3月22日 - 2018年3月15日 防大33期 「かが」艤装員長 海上訓練指導隊群司令部首席幕僚
2 水田英幹 2018年3月16日 - 2019年12月1日 防大32期 海上訓練指導隊群司令部首席幕僚 呉海上訓練指導隊司令
3 西田敏志 2019年12月2日 - 2022年1月11日 防大37期 舞鶴地方総監部防衛部第3幕僚室長 ましゅう」艦長
4 國分一郎 2022年1月12日 - 2024年4月8日 護衛艦隊司令部幕僚
自衛艦隊司令部勤務
海上訓練指導隊群司令部首席幕僚
5 竹内周作 2024年4月9日 - 海上訓練指導隊群司令部首席幕僚

ロゴマーク

「かが」ロゴマーク

艦のロゴマークは一般から公募されたもので、金箔や加賀友禅など加賀藩の名産品や、加賀藩主である加賀前田家家紋でもあるなどを取り入れたデザインである[51]。 日本を代表する四季の花々を春夏秋冬の順番で配置し、そのバックに広がる蔦には、日本海の波しぶきと、加賀を吹き抜ける風を表し、中央の海鳥はヘリコプターが力強く飛び立つイメージを表している。

これらの花の花言葉と「自衛官の心がまえ」には相通じる部分があり、ヘリコプター搭載護衛艦として高い誇りをもって職務に精励する乗員のシンボルである。

空母化構想

「かが」は、2021年度末から5年に一度の大規模な定期検査に入るのを機に、F-35B戦闘機の搭載に向けて大規模な改修を行う予定となっていたが[52][53]、艦内の区画や搭乗員の待機区画の整備については、アメリカ軍の協力による検証実験や試験を実施し、実運用する際の人やモノの動き、動線を詳細に検討したうえで、改修内容を確定することが妥当であることがわかったという。このため、艦内区画の整備などについては、2021年度の定期検査に合わせてではなく、2026年度末からの定期検査に合わせて実施する予定となった[53]

また、F-35Bを安全に運用するために、艦首形状を長方形に変更する改修工事が行われる予定となっている。カタパルト(射出機)や「スキージャンプ台」と呼ばれる傾斜滑走路の設置の予定はない[53]

防衛省は2021年8月31日、令和4年度防衛予算編成に向け、「いずも」と「かが」にF-35Bを搭載できるよう、いずも型護衛艦改修費として67億円を概算要求した。内訳は「いずも」の着艦誘導装置を先行取得するための費用が36億円、米軍からの技術支援経費が12億円、「かが」の航空管制室の視認性を高めるための工事経費が13億円などとなっている [54]。この着艦誘導装置としては、米海軍と米レイセオン社が共同開発した「ジェイパルス(JPALS:Joint Precision Approach and Landing System)」が予定されている。JPALSはGPS衛星信号と慣性航法システム(INS)を使って、F-35Bやオスプレイといった軍用機を自動的に安全かつ正確に着艦誘導する全天候型のシステムである。防衛省は令和4年度予算では「いずも」の分のみのJPALSを取得し、「かが」の分は後年度に取得する方針である[54]

岸田文雄内閣は2021年12月24日、令和4年度防衛予算編成で「いずも」と「かが」にF-35Bを搭載できるようにする改修費として61億円を計上し、閣議決定した。内訳は「いずも」の着艦誘導装置を先行取得するための費用が36億円、アメリカ軍からの技術支援経費が12億円、「かが」の航空管制室の視認性を高めるための工事経費が13億円となり、いずれも2021年8月公表の概算要求額が満額認められた[55]

2023年4月、改修工事中だった呉市内の事業所から出渠した。艦首が“台形”から“長方形”に変化しており、前部ファランクスは本体がなく台座のみとなっていた。艦番号も表記されておらず、改修工事中に設置されたと思われる作業用の構築物も撤去されていなかった[56]。 同年10月、本艦に艦名と艦番号を書くため筆入れ作業が行われた[57][58]。改修工事完了後の11月初旬から海上公試を行い、11月17日に母港の呉基地に帰還した[59]


  1. ^ a b c 月刊『世界の艦船』2015年5月号(通巻816号)p.2
  2. ^ 海外メディアではしばしば「ヘリ空母」と表現される。例:JMSDF helicopter carrier JS Kaga in India for joint ASW drill’, navaltoday.com(2018年10月8日)2019年9月19日閲覧。
  3. ^ “石川ゆかりの名護衛艦「かが」紹介”. 北國新聞社. (2016年11月15日) 
  4. ^ 平成24年度予算の概要 防衛省、2頁
  5. ^ 平成24年度防衛関係予算のポイント 財務省、10頁
  6. ^ “護衛艦「かが」初公試、完成秒読みに 海自ヘリ空母、4隻体制化の大きな意味、浮き彫りになる課題”. オリジナルの2016年8月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160817150336/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160813-00010002-norimono-bus_all 
  7. ^ “海自最大の護衛艦「かが」就役 248mのヘリ空母型”. 朝日新聞デジタル. (2017年3月22日). http://www.asahi.com/articles/ASK3P61MXK3PUTIL05M.html 
  8. ^ 海自最大の護衛艦「かが」が就役 - YouTube(朝日新聞社提供、2017年7月6日公開)
  9. ^ 海自最大のヘリ護衛艦「かが」、母港の呉に初入港 - YouTube(朝日新聞社提供、2017年7月6日公開)
  10. ^ 浜村満大、見田崇志「護衛艦かが呉初入港 海自最大級反対派は抗議」『中国新聞日刊』第44133号、中国新聞社広島県広島市中区、2017年4月4日、社会第17版、25面。2020年7月25日閲覧。
  11. ^ a b “護衛艦「かが」公開に1万5000人 金沢港、見学者でにぎわう”. 北國新聞. (2017年7月16日) 
  12. ^ “護衛艦かが 金沢港に寄港!一般公開 現地レポート 【前編】”. 金沢まちゲーション. (2017年7月17日). http://kanazawamachigation.com/photo/15440/ 2018年6月21日閲覧。 
  13. ^ “海自護衛艦艦長ら2人書類送検 招待客の転落事故容疑 金沢”. 産経新聞. (2018年7月3日). https://www.sankei.com/west/news/180703/wst1807030055-n1.html 2019年12月1日閲覧。 
  14. ^ “平成30年7月豪雨に係る自衛隊の災害派遣について(11:00現在)” (pdf). 防衛省. (2018年7月21日). https://www.mod.go.jp/j/press/news/2018/07/21a.pdf 2018年8月19日閲覧。 
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  16. ^ “中国をけん制、南シナ海で潜水艦訓練…海自公表”. 読売新聞. (2018年9月18日). https://www.yomiuri.co.jp/politics/20180917-OYT1T50081.html 2018年9月18日閲覧。 
  17. ^ 対潜戦訓練の実施について (PDF)
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  19. ^ かがといなづま、インド海軍と共同訓練「JIMEX 18」を実施” (2018年10月15日). 2018年10月16日閲覧。
  20. ^ インド海軍との親善行事及び共同訓練の実施について” (PDF) (2018年10月15日). 2018年10月16日閲覧。
  21. ^ “海自護衛艦「かが」がシンガポールに寄港 中国を牽制”. 産経新聞. (2018年10月18日). https://www.sankei.com/article/20181018-SMM6T2QSQFNFTODT3WDW4PNWQA/ 2018年10月19日閲覧。 
  22. ^ “海自護衛艦、シンガポールに寄港 最新鋭の「かが」、共同訓練で”. 中日新聞. (2018年10月18日). https://web.archive.org/web/20181019040931/http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018101801002020.html 2018年10月19日閲覧。 
  23. ^ “日米の洋上給油「監視」する中国艦 南シナ海”. 朝日新聞. (2018年10月26日). https://www.asahi.com/articles/ASLBT53HMLBTUTIL02M.html 2018年10月29日閲覧。 
  24. ^ “トランプ大統領、海自護衛艦「かが」乗艦 日米同盟アピール”. 毎日新聞. (2019年5月28日) 
  25. ^ 日米印共同訓練(マラバール2019)について (PDF)
  26. ^ modjapan_saigaiのツイート(1183295135615860736)
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  36. ^ a b 日米印豪共同訓練(マラバール2021)について
  37. ^ 日パラオ親善訓練の実施について (PDF)
  38. ^ 日豪共同訓練について (PDF)
  39. ^ 日独共同訓練の実施について (PDF)
  40. ^ 日米共同訓練について (PDF)
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  42. ^ 日印共同訓練(JIMEX)の実施について (PDF)
  43. ^ 日米印豪共同訓練(マラバール2021)の一部変更について (PDF)
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  47. ^ 日米共同訓練について 海上幕僚監部(2021年11月13日) (PDF)
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  50. ^ 防衛省 海上自衛隊 [@JMSDF_PAO] (2024年4月6日). "護衛艦「かが」の第1回特別改造工事が令和6年3月29日に計画どおり完了しました。". X(旧Twitter)より2024年4月6日閲覧
  51. ^ 海上自衛隊:護衛艦「かが」ロゴマーク決定
  52. ^ 護衛艦「いずも」、正真正銘の空母へ。F35Bの発着艦に必要な改修費31億円を計上”. 高橋浩祐. Yahoo!ニュース. 2019年12月20日閲覧。
  53. ^ a b c 護衛艦「かが」、「いずも」に続いて空母へ。F35B搭載の改修費231億円を要求。カタパルトは設置せず”. 高橋浩祐. Yahoo!ニュース. 2020年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月30日閲覧。
  54. ^ a b 高橋浩祐 (2021年8月31日). “護衛艦「いずも」と「かが」の軽空母化、F35B搭載の改修費67億円を概算要求”. Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/326a366a266a6cd99f4366142a931819a54b1020 2021年8月31日閲覧。 
  55. ^ 護衛艦「いずも」と「かが」の軽空母化、F35B搭載の改修費61億円を予算計上”. 高橋浩祐. Yahoo!ニュース. 2021年12月24日閲覧。
  56. ^ 海上自衛隊の護衛艦かが、艦首が長方形になった姿で初めて出渠 F35B搭載に向けて軽空母化改修着々と(高橋浩祐) - 個人”. Yahoo!ニュース. 2023年6月28日閲覧。
  57. ^ 護衛艦「かが」ついに“空母化”達成! 乗員ツートップが艦名&番号筆入れ”. 乗りものニュース (2023年10月12日). 2023年10月12日閲覧。
  58. ^ 海上自衛隊 第4護衛隊群 [@JMSDF_4EL_HQ] (2023年10月10日). "おはようございます。本日の投稿は「かが」の艦名・艦番号の筆入れの様子です。". X(旧Twitter)より2023年10月22日閲覧
  59. ^ おかえり!空母になった巨艦「かが」基地に初帰還 奇しくも空母「加賀」の進水日と同日”. 乗りものニュース (2023年11月20日). 2023年11月20日閲覧。


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