坑内火災
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 05:40 UTC 版)
炭鉱事故の中でも特に被害が大きくなりやすい事故である。ガスや炭塵の爆発に続いて発生することが多い。通常の火災と違い、周囲に可燃物である石炭が大量に存在するため、鎮火するまでに長時間かかることがほとんどである。例えば、北炭夕張炭鉱の神通坑では1924年に発生した火災が90年以上経った2016年現在においても鎮火していない。また、坑道が煙突となって熱や煙、一酸化炭素の通り道になるため、一度発生すると多くの犠牲者を出すことになる。坑道の入口を塞いで酸欠状態にすることで火を消し止める手法が一般的だが、最終手段として近くの川などから注水して坑道を水没させる手法も採られることがある。ただし、いずれの場合も作業員を事前に救出する手段を講じる必要があるが、1981年に発生した北炭夕張新炭鉱ガス突出事故では、坑内に安否不明の作業員が取り残された状態で注水作業を開始せざるを得なかったため、会社側は多くの批判を浴びた。
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