システム液晶
システム液晶とは、液晶ディスプレイのガラス基板上に制御用のLSIなどを形成したもののことである。
システム液晶では、従来はガラス基板とは別個に用意されていた電源回路、液晶を制御するための回路、入出力インターフェース回路、信号処理回路などを、ガラス基板の上で一体化させている。これにより、表示の高精細化や信頼性の向上に加え、表示装置の薄型化、小型化、軽量化、低消費電力化などを図ることができる。
システム液晶の実現例として、2002年10月に、シャープが連続粒界結晶シリコン(CGシリコン)技術を使用したシステム液晶を製品化している。シャープのPDAシリーズ「ザウルス」の「SL-C700」には、システム液晶が搭載されている。
システム液晶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/06 14:01 UTC 版)
システム液晶(System On Display)とは液晶ディスプレイ自体に何らかの方法で半導体回路(一般的には液晶を制御する回路)を組み込んだものの総称である[1]。
CG シリコン システム液晶
シャープと半導体エネルギー研究所が共同開発したCG(Continuous Grain)シリコン技術で作られたシステム液晶。
- 1998年 - シャープと半導体エネルギー研究所、CGシリコン技術を共同開発 通常多結晶シリコン(いわゆるポリシリコン)は、基板上に高温でシリコン層を形成するか、比較的低温でシリコン層を形成する。前者はその温度故に、溶融石英基板が利用される(液晶プロジェクタに用いられている)。後者は昔はアモルファスシリコンしか作成できなかったが、アニール技術の進展により移動度の高いポリシリコン膜が得られるようになって来た(低温ポリシリコンと呼ばれる)。CGシリコンは、高出力レーザによるアニールによりポリシリコンを形成するものであるが、通常の低温ポリシリコンよりも大きな結晶粒を得ることができるのが特徴である。
- 2002年10月 - シャープがCGシリコン技術を応用し、ガラス基板上にZ80CPUを再現
- 2002年12月 - CGシリコン システム液晶を搭載したザウルスSL-C700を発売開始
Super CG シリコン システム液晶
CG シリコンの約2倍明るく鮮明な表示とバックライトコントロール処理などによる省電力化を両立化。さらに液晶にメモリを内蔵することにより、メールや写真などの静止表示時はCPUの画像伝送を停止し、システム全体で高い省エネ性能を実現させた。シャープのスマートフォンAQUOS PHONEブランドに搭載。
Super CG シリコン システム液晶搭載のAQUOS PHONEブランド
NTTドコモ向け
- docomo NEXT series AQUOS PHONE ZETA SH-09D
- docomo with series AQUOS PHONE EX SH-04E
- AQUOS PHONE si SH-07E
au向け
ソフトバンク向け
脚注
- ^ “シャープ、ドライバICなどをパネルに一体化した「システム液晶」”. インプレス. 2023年12月6日閲覧。
関連項目
システム液晶と同じ種類の言葉
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