パンケーキクラッシュ
英語:pancake collapse、pancake collapses
「パンケーキクラッシュ」とは、「大規模地震などにより建物が連鎖的な層崩壊を起こし、ほぼ垂直に崩れて平たく潰れた形になること」を指す意味で用いられることのある表現である。さながらパンケーキのような形に潰れるというイメージを換気する呼び名といえる。
「パンケーキクラッシュ」は基本的には高層ビルのような建築物の崩壊を指すことが多い。とはいえ平屋あるいは2階建ての民家の屋根が落ちて潰れた状況を指して「パンケーキクラッシュ」と呼ぶ場合もある。
「パンケーキクラッシュ」は英語の「pancake collapse(パンケーキ崩壊)」の意訳である。collapse は「崩壊」の意。専門用語としては「進行性崩壊(progressive collapse)」と呼ばれており、「パンケーキクラッシュ(pancake collapse)」は通称・俗称の類と位置づけられる。
「パンケーキクラッシュ(pancake collapse)」という表現がいつ頃から使われ始めたかは寡聞にして知らないが、たとえば2012年にFire Engineering Booksから刊行された「Collapse Operations for First Responders」(John O'Connell 著)に「Pancake collapse」への言及が見いだせる。
「パンケーキクラッシュ」の形で潰れる建物内には逃げ場がなく、建物内にいた人の奇跡的な生還は極めて困難になる。
日本は耐震基準が厳しく定められており、パンケーキクラッシュの形で建築物が崩壊することはそう多くない。とはいえ、阪神淡路大震災、東日本大震災、能登半島地震といった巨大地震に襲われた地域ではパンケーキクラッシュが発生している。
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