VRP
【英】:Variety Reduction Program
VA/VE(Value Analysis/Value Engineering)やDTC(Design To Cost)は、主に単一の製品のコストダウンを行うが、VRPは、製品群または製品ファミリー全体のコストダウンを図るのが狙いである。
バラエティとは、製品や工程、設備、作業の多様な状況と、製品設計や生産の仕方の多様な様子を指して言う。市場ニーズのバラエティに対応しつつ、いかに生産上のバラエティを少なくするかを研究する手法。
VRPでは、以下の5つの視点から製品および生産構造を分析し、コストダウン設計のガイドラインを作成する。
(1)固定・変動分析
(2)モジュール化
(3)多機能化
(4)レンジ設定
(5)系列化
この手法は1970年代に日本能率協会で開発され、当初は自動車部品メーカーに適用された。その後、VRPの効果が認められ、産業機械、建設機械、家電製品など広く普及した。
市場ニーズの多様化による製品の多品種化やモデルチェンジの短周期化は、製品開発力の向上を促したが、一方で生産効率を著しく阻害した。VRPでは、製品の基本機能を決定する基本的な部品やユニットは「固定」とし、顧客ニーズに合わせる「変動」要素と意識的に区分する。そしてその区分を生産システムに組み込んでコストダウンを図るのである。
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